応用計測回路設計製作

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用計測回路設計製作
科目番号 0379 科目区分 専門 / 選択
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 必要に応じて各自が図書館等で選択し,参考にせよ
担当教員 森谷 健二

到達目標

1. 応用計測回路をある条件の下で設計・製作を行う事ができる.
2.製作の過程や製作物などについて文章とプレゼンテーションで報告できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複数の要素技術を用い製作条件に従って期限内に製作を終えることができる.製作条件に従って期限内に製作を終えることができる.期限内に製作することができない(未完成ではなく,製作をしていない).
評価項目2製作物について的確な文章やスライドを用いて報告することができ,使用した技術要素についてもわかりやすく報告に含まれている.製作物について文章やスライドを用いて報告することができる.使用した技術要素も報告に含まれている.報告を行わない.または報告が明らかに水準に達していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気電子系のカリキュラムにおいては回路の設計および製作が重要であることはいうまでもないが,それを企画から製作まで個人で一貫して行う機会はそれほど多くはない.また,回路製作だけではなく外観への実装も電気電子系の重要な技術の一つである.本講義では何らかの「計測製品」を企画,計画,設計,製作,成果報告を一人で行い,外観を含めて完成させる.これまで培った電気電子系知識と技術について自己評価を行い,製作に適用し,必要に応じて計画等の再構築を行うことを到達レベルとする.
授業の進め方・方法:
本講義選択に当たっては回路の設計と製作,そして実装のための機械加工技術が必要となる.これまでの電気回路、計測工学、工学実験等のテキスト等を読み返し,万全の体制で講義に臨んで欲しい. 計画が壮大過ぎて完成しないことが無いように時間と予算をよく考えて計画を立てること.後半になり失敗する事例のほとんどは企画の甘さである.企画の段階で80%が決まると言っても過言ではないので,企画は時間をかけてよく練ることを強く推奨する.電気回路,電子回路,および実験テキストを良く復習しておくこと.

本講義は回路製作レベル初級~中級程度を対象として、製作物をあらかじめいくつか指定する。自由な発想で設計・製作を行いたい場合は応用電子回路設計製作を履修すること。
注意点:
JABEE教育到達目標評価:
・週報10%(B-3:100%)
・成果報告20%(B-3:50%、E-3:50%)
・企画書10%(B-3:100%)
・最終報告書30%(B-3:60%, E-2:20%, F-2:20%)
・成果品30%(B-3:100%)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス(0.5h)

1. 製作基礎 (3.5h)
・電源回路 整流回路
         3端子レギュレータ
・回路作成上のノイズ問題について



・100VからのDC電源の作り方を説明できる
・3端子レギュレータの利点を説明できる
・回路作成上,注意すべきノイズをいくつか挙げることができる
2週
3週 2.企画書作成(4h) ・ルールと予算を考慮して製作するものの企画書を作成する.授業時間は様々な確認作業となり,作業のほとんどは自学自習となるので注意せよ
4週
5週 < 製作物企画報告会 > 何を目的として,どのようなものを作るのか,発表できる
6週 ・企画の変更を含め,企画書の完成 ・企画の変更を含め,企画書の完成
7週 ・物品発注
8週 3.応用計測回路の設計製作(14h)
製作条件:次にあげるうちのどれかを製作する。
①「赤外線距離モジュールを使い、3つの距離(各自が設定)を設定し、順に緑LED、黄色LED、赤LED+ブサーで使用者に通知する衝突警告装置」、
②「赤外線距離計測モジュールを使って対象物との距離を7セグ2桁(単位はcm)で表示する」、
③「超音波距離センサモジュール(モジュールは市販品を使う)を利用して対象物との距離を7セグ2桁(単位はcm)で表示する」、
④「温度を計測し、現在温度を7セグ2ケタ(単位は℃)で表示する」
⑤「温度を計測し、一定温度以上(各自が設定)になるとUSB卓上扇風機を回す(扇風機は市販品を使用してよい)」
その他の条件は、「必ず回路図を残すこと」「文献にある回路の単純使用は認めない」「予算は外観・送料込みで4000円以内」「回路だけの製作は認めない.外観も作り,一つの製品になっていること」「7セグドライバの使用を認める」「電源には市販のACアダプタを利用してよい。」事とする。
・実際に「製品」を作り上げることができる.したがって電気回路の設計製作だけではなく機械加工やプログラム能力も求められるので注意せよ.なお,インターネット等にある回路を組むだけでは「設計・製作」とはいえない.自らの設計を必ず組み込むこと.

・中間試験は実施しない。製作時間にあてる
・毎週,成果レポート(今週の進捗状況報告)を提出する
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週 報告書作成・発表会準備 成果物の特徴などをスライドおよび報告書にまとめることができる.
(期末試験は実施しない。発表準備に充てる)
16週 < 成果物発表会 > 製作物について特徴などを発表することができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

週報成果報告企画書・最終報告書成果品ポートフォリオその他合計
総合評価割合1020304000100
基礎的能力0000000
専門的能力101024400084
分野横断的能力010600016