コンピュータ工学

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 コンピュータ工学
科目番号 0386 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 なし(配布プリント)
担当教員 小山 慎哉

到達目標

1.コンピュータの動作原理について説明できる。
2.周辺機器とデータをやりとりする仕組みを理解している。
3.CPUの基本的な設計ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータの動作原理について、各構成部の役割を踏まえて説明できる。コンピュータの動作原理について説明できる。コンピュータの動作原理について理解していない。
評価項目2入出力インタフェースの仕組みについて、通信方式に言及しながら説明できる。入出力インタフェースの仕組みを理解している。入出力インタフェースの仕組みを理解していない。
評価項目3CPUの基本的な設計ができる。CPUの設計についての基本的知識を理解している。CPUの設計方法を理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
コンピュータシステムの基本的な仕組みについて、第2学年のコンピュータアーキテクチャで学んだことを基本として、発展的な内容を学ぶ。その後、キャッシュや仮想記憶などのメモリシステム、入出力装置とのインタフェース技術、割り込み処理、パイプライン処理などの高速処理技術について学び、CPU設計の基礎知識を習得する。
授業の進め方・方法:
座学が基本であるが、トレーニング用CPUボードおよびシミュレータ、およびブレッドボードによる回路製作により、適宜実習をしながら授業を進める。
注意点:
この科目は、2年次科目の「コンピュータアーキテクチャ」および3年次科目の「論理回路」の知識が基礎となるので、しっかり復習をしておくこと。
関連する科目: コンピュータアーキテクチャ、論理回路、情報工学実験Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ,Ⅴ
JABEE教育到達目標評価 定期試験80%(B-3),課題20%(B-3)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 科目の位置付け・必要性・到達目標・留意点が理解できる
2週 コンピュータ構成要素 CPU、ALU、レジスタなど計算機構成要素の機能を説明できる。
3週 演算部の構成 ALUの内部構成について説明できる。
4週 制御の流れ 命令実行の仕組み、マシンサイクルについて説明できる。
5週 メモリ メモリとのデータのやり取りの仕組みを説明できる。
6週 I/Oポート(1) CPUと外部インタフェースとのやり取りの仕組みを説明できる。
7週 I/Oポート(2) CPUと外部インタフェースとのやり取りの仕組みを説明できる
8週 前期中間試験 前期中間試験
2ndQ
9週 答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる
10週 D/A変換 D/A変換の原理を説明できる。周辺機器との接続について、具体的な例を挙げて説明できる。
11週 A/D変換(1) A/D変換の原理を説明できる。
12週 A/D変換(2) マイコンボードを使ったA/D変換回路を製作し、A/D変換動作を理解できる。
13週 データ通信(1) シリアル通信・パラレル通信の仕組みを理解できる。
14週 データ通信(2) マイコンを例としたシリアル通信の仕組み、およびそれに使用するシフトレジスタの機能を理解できる。
15週 前期期末試験 前期期末試験
16週 答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる
後期
3rdQ
1週 ハーバードアーキテクチャ ハーバードアーキテクチャの特徴、RISCとCISCの違いを説明できる。
2週 割り込み処理 割り込み処理について、マイコンを使った例を基に説明できる。
3週 チャタリングとクロック回路 チャタリング発生原因と防止策、およびクロック発振回路の仕組みを理解できる。
4週 割り込み優先制御 割り込み優先制御の考え方と、プライオリティエンコーダの仕組みを理解できる。
5週 パイプライン処理 パイプライン処理の方式と、性能劣化要因、およびその対策法を説明できる。
6週 キャッシュメモリと仮想記憶 キャッシュメモリや仮想記憶の必要性とその概要を説明できる。
7週 入出力アーキテクチャ 制御方式、DMAの仕組みを理解できる。
8週 後期中間試験 後期中間試験
4thQ
9週 答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる
10週 CPU設計演習(1) 簡易CPUの全体設計を行うことができる。
11週 CPU設計演習(2) CPUに使われる各種ICの仕組みと実装方法を理解できる。
12週 CPU設計演習(3) 命令セットに基づき、デコーダ回路を設計できる。
13週 CPU設計演習(4) メモリ回路、DMAを設計できる。
14週 CPU設計演習(5) 具体的なプログラムを例にどのような動作をするか説明できる。
15週 学年末試験 学年末試験
16週 答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000