画像処理

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 画像処理
科目番号 0401 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 ディジタル画像処理入門(コロナ社)/補助資料(PDF)
担当教員 今野 慎介

到達目標

1.デジタル画像を扱うためのデータやシステム構成について理解し、説明できる。
2.基本的な画像処理技法について、その理論背景を説明できる。
3.基本的な画像処理技法をプログラムで実装することができる。
JABEE教育到達目標評価 : レポート100%(B-3:100%)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1デジタル画像のデータやシステムの構成について理解しており、他の情報処理技術との関連性まで理解し、説明することが出来る。画像データやシステム構成を理解し、説明できる。画像のデータやシステム構成を理解しておらず、説明することができない。
評価項目2授業で扱う全ての画像処理技法について、その理論背景や効果を各種式とともに正確に説明できる。基本的な画像処理技法について理論やその効果を説明できる。基本的な画像処理技法について、その理論背景を全く理解しておらず、効果についても説明ができない。
評価項目3学習した画像処理技法について、理論とプログラムでの処理との対応を完全に理解したうえで実装できる。学習した画像処理技法のなかで、標準的なアルゴリズムであれば、処理の意味を理解したうえで実装できる。学習した画像処理技法を実装することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2次元デジタル画像について、基本的な画像処理技法とその理論的背景を学習する。学習した画像処理技法は実際にプログラミングを行い、効果を確認する。
各種処理の理論とその効果について説明できること。それらを実装できる技術レベルが身についていることが到達レベルである。
授業の進め方・方法:
1. 授業の進め方
 この授業では、コンピュータによる画像処理技術の基礎について学ぶ。2時間の授業のうち前半は情報処理技術の理論について講義を行い、後半は学習内容を確かめるための演習を行う。

2. 総合成績
 実技課題100%で評価する。実技課題は基本的に毎回、出題する。課題は授業時間内に終えられることを前提として出題しておらず、【放課後に自学自習として取り組み】、レポートとして提出をする。レポートは自学自習状況をチェックすることも兼ねている。各レポートの平均点を総合成績とする。

3. 各レポートの評価方法
 各レポートの評価点については、教員が指定する締切日までに提出できたものを100点とし、内容の誤りや不備などにより減点を行う。
注意点:
・その授業で扱った画像処理技法の実装は、次回授業までに完了させておくこと。レポートとして完成・提出をしていなくとも、実装ができる程度の理解をしていないと、次回の授業内容を理解することが苦しくなるためである。
・他人のレポートやプログラムを写した場合は0点とする。教え合うことは推奨するが、丸写しをするのではなく友人から理論やプログムについて助言を聞き、理解したうえでプログラムやレポートを作成すること。根気よく取り組むことが、理論の理解やプログラミング技術の向上に繋がる。
JABEE教育到達目標評価:レポート100% (B-3)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ・ガイダンス
・デジタル画像と濃度反転
・コンピュータが描画する仕組みを理解し、標本化、量子化について説明できる。
・濃度値反転の理論を理解し、プログラムの実装を行える。
2週 ・濃度ヒストグラム
・濃度ヒストグラムを表示するプログラムの実装を行える。
3週 ・線形濃度値変換によるコントラストの改善 ・線形濃度値変換の理論を理解し、実装を行える。
4週 ・ガンマ変換
・非線形濃度値変換
・ガンマ変換による補正の理論を理解し、実装を行える。
・非線形濃度値変換の理論を理解し、実装を行える。
5週 ・平坦化 ・平坦化の理論を理解し、実装を行える。
6週 ・空間フィルタリング(平滑化)1
・ノイズ除去のための各種フィルタリング手法の理論を理解し、実装を行える。
7週 ・空間フィルタリング(平滑化)2 ・ノイズ除去のための各種フィルタリング手法の理論を理解し、実装を行える。
8週 ・空間フィルタリング(エッジ抽出と鮮鋭化)1 ・微分フィルタ及び、鮮鋭化の理論を理解し、実装を行える。
4thQ
9週 ・空間フィルタリング(エッジ抽出と鮮鋭化)2 ・微分フィルタ及び、鮮鋭化の理論を理解し、実装を行える。
10週 ・画像の2値化 ・画像2値化の理論を理解し、実装できる。
11週 ・画像のフーリエ変換(1) ・画像に対するDFTの理論を理解し、実装をを行える。
12週 ・画像のフーリエ変換(2) ・画像に対するIDFTの理論を理解し、実装をを行える。
13週 ・画像のフーリエ変換(3) ・周波数領域におけるフィルタリングの理論と効果を理解し、実装が行える。
14週 ・離散コサイン変換(1) ・2次元離散コサイン変換・逆変換の理論を理解し、実装が行える。
15週 ・離散コサイン変換(2) ・2次元離散コサイン変換・逆変換の理論を理解し、実装が行える。
16週 ※定期試験は実施しません。中間試験の代わりに1回、通常授業を実施します。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力000008080
専門的能力000002020
分野横断的能力0000000