信号処理

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 信号処理
科目番号 0479 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生産システム工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 WEBで公開
担当教員 東海林 智也

到達目標

(前期)
1.アナログ信号の性質について説明することができる。
2.アナログ信号をスペクトル解析することができる。
3.複素数に関する基本的な性質について説明することができる。
(後期)
4.ディジタル信号の性質について説明することができる。
5.ディジタル信号をスペクトル解析することができる。
6.ディジタル線形フィルタを設計してプログラミングすることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1アナログ信号の性質について理解し、実際のアナログ信号に知識を活用できる。アナログ信号の基本的な性質について理解し説明することができる。アナログ信号の性質を理解していない。
評価項目2実際のアナログ信号をスペクトル解析することができる。簡単なアナログ信号をスペクトル解析することができる。アナログ信号をスペクトル解析することができない。
評価項目3複素数に関する基本的な性質について理解し、応用問題を解くことができる。複素数に関する基本的な性質について理解し、基本問題を解くことができる。複素数に関する基本的な性質を理解していない。
評価項目4ディジタル信号の性質について理解し、実際のディジタル信号に知識を活用できる。ディジタル信号の基本的な性質について理解し説明することができる。ディジタル信号の性質を理解していない。
評価項目5実際のディジタル信号をスペクトル解析することができる。簡単なディジタル信号をスペクトル解析することができる。ディジタル信号をスペクトル解析することができない。
評価項目6ディジタル線形フィルタをプログラミングし、実際のディジタル信号に適用できる。ディジタル線形フィルタをプログラミングすることができる。ディジタル線形フィルタをプログラミングすることができない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
(前期)
時間毎に変化する自然現象(例えば電流や電圧、気温、気圧、音声、体温、血圧、etc.)は時間領域アナログ信号とみなす事が出来ます。
従ってこれらの自然現象が起きた背景を分析して様々な分野で活用するために、技術者は時間領域アナログ信号のスペクトル解析を学ぶ必要があります。
(後期)
時間毎に変化する自然現象(例えば電流や電圧、気温、気圧、音声、体温、血圧、etc.)はセンサ等を用いて時間領域ディジタル信号に変換出来ます。
従ってこれらの自然現象が起きた背景をコンピュータによって分析して様々な分野で活用するために、技術者は時間領域ディジタル信号のスペクトル解析を学ぶ必要があります。
またローバスフィルタやハイパスフィルタなどのディジタル線形フィルタは様々な分野で利用されている基本技術です。
従って様々な分野で活躍するために、ディジタル線形フィルタの作り方を技術者は学ぶ必要があります。

なお、研究・課題や実社会における課題の解決や問題の原因を明らかにするために、信号処理の知識を系統的に活用できるようになることを到達レベルとします。
授業の進め方・方法:
・複数人でチームを組んでアクティブラーニングを行います。
・プログラミング言語としてC言語を使用します。
・その他、詳しくはWEBページの方を参照して下さい。
(前期テキスト) https://tmytokai.github.io/open-ed/course/a-spectrum/
(後期テキスト) 前半 → https://tmytokai.github.io/open-ed/course/d-spectrum/ 後半 → https://tmytokai.github.io/open-ed/course/d-filter/
注意点:
以下に示すアクティビティ単位で評価し、全 12 アクティビティの評価の平均を総合評価とします。

アクティビティ[1] アナログ信号処理の基礎 (前期 1 〜 3 週)
アクティビティ[2] アナログサイン波 (前期 4 〜 7 週)
アクティビティ[3] 複素数と複素平面 (前期 8 週)
アクティビティ[4] 複素正弦波 (前期 9 〜 11 週)
アクティビティ[5] 複素フーリエ級数展開 (前期 12 〜 13 週)
アクティビティ[6] 時間領域アナログ信号のスペクトル解析 (前期 14 〜 15 週)

アクティビティ[7] ディジタル信号処理の基礎 (後期 1 〜 4 週)
アクティビティ[8] ディジタルサイン波 (後期 5 〜 6 週)
アクティビティ[9] 離散フーリエ変換 (DFT) (後期 7 〜 10 週)
アクティビティ[10] 時間領域ディジタル信号のスペクトル解析 (後期 11 〜 12 週)
アクティビティ[11] Z変換 (後期 13 週)
アクティビティ[12] ディジタル線形フィルタ (後期 14 〜 15 週)

試験を実施するアクティビティの評価方法: アクティビティ[2],[4],[5],[7],[8]
JABEE教育到達目標評価 達成度評価試験 80%(B-3),課題 20%(B-3)

レポートのみのアクティビティの評価方法: アクティビティ[1],[3],[6],[9],[10],[11],[12]
JABEE教育到達目標評価 課題 100%(B-3)

評価割合: 試験 → 400点/1200点 = 1/3、課題 → 800点/1200点 = 2/3

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 時間領域アナログ信号の定義とグラフ(1) 時間領域アナログ信号を理解し、様々なグラフを描くことができる。
2週 時間領域アナログ信号の定義とグラフ(2) 時間領域アナログ信号を理解し、様々なグラフを描くことができる。
3週 時間領域アナログ信号の合成 複数の時間領域アナログ信号を合成することができる。
4週 時間領域アナログサイン波(1) 時間領域アナログサイン波を理解し、グラフを描くことができる。
5週 時間領域アナログサイン波(2) 時間領域アナログサイン波を理解し、グラフを描くことができる。
6週 時間領域アナログサイン波(3) 時間領域アナログサイン波を理解し、グラフを描くことができる。
7週 達成度評価試験 (アナログサイン波) オンライン試験により第4〜6週に学んできた項目の達成度を評価し、振り返ることができる。
8週 複素数と複素平面 複素数と複素平面を理解し、複素平面上に複素数をプロットすることができる。
2ndQ
9週 時間領域複素正弦波(1) 時間領域複素正弦波を理解し、複素平面上にグラフを描くことができる。
10週 時間領域複素正弦波(2) 時間領域複素正弦波を理解し、複素平面上にグラフを描くことができる。
11週 達成度評価試験 (複素正弦波) オンライン試験により第9〜10週に学んできた項目の達成度を評価し、振り返ることができる。
12週 複素フーリエ級数展開 時間領域アナログ信号に対して複素フーリエ級数展開をおこなうことができる。
13週 達成度評価試験 (複素フーリエ級数展開) オンライン試験により第12週に学んできた項目の達成度を評価し、振り返ることができる。
14週 スペクトル解析の概要 スペクトル解析全般について理解し、活用することができる。
15週 周期性時間領域アナログ信号のスペクトル解析 時間領域アナログ信号のスペクトル解析について理解し、活用することができる。
16週 ※通常の定期試験は実施しません。
後期
3rdQ
1週 時間領域ディジタル信号の定義とグラフ(1) 時間領域ディジタル信号を理解し、様々なグラフを描くことができる。
2週 時間領域ディジタル信号の定義とグラフ(2) 時間領域ディジタル信号を理解し、様々なグラフを描くことができる。
3週 サンプリング(標本化)、量子化 時間領域ディジタル信号の標本化と量子化をおこなうことができる。
4週 達成度評価試験(ディジタル信号の基礎) オンライン試験により第1〜3週に学んできた項目の達成度を評価し、振り返ることができる。
5週 時間領域ディジタルサイン波 時間領域ディジタルサイン波を理解し、グラフを描くことができる。
6週 達成度評価試験(ディジタルサイン波) オンライン試験により第5週に学んできた項目の達成度を評価し、振り返ることができる。
7週 DFT と IDFT(1) DFTとIDFTをC言語を用いてプログラミングすることができる。
8週 DFT と IDFT(2) DFTとIDFTをC言語を用いてプログラミングすることができる。
4thQ
9週 DFT と IDFT(3) DFTとIDFTをC言語を用いてプログラミングすることができる。
10週 DFT と IDFT(4) DFTとIDFTをC言語を用いてプログラミングすることができる。
11週 周期性時間領域ディジタル信号のスペクトル解析(1) 時間領域ディジタル信号のスペクトル解析について理解し、活用することができる。
12週 周期性時間領域ディジタル信号のスペクトル解析(2) 時間領域ディジタル信号のスペクトル解析について理解し、活用することができる。
13週 Z変換 時間領域ディジタル信号をZ変換することができる。
14週 ディジタル線形フィルタの基本(1) ディジタル線形フィルタをC言語を用いて作成することができる。
15週 ディジタル線形フィルタの基本(2) ディジタル線形フィルタをC言語を用いて作成することができる。
16週 ※通常の定期試験は実施しません。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。4後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
その他の学習内容メディア情報の主要な表現形式や処理技法について説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
ディジタル信号とアナログ信号の特性について説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12
情報を離散化する際に必要な技術ならびに生じる現象について説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合33000067100
基礎的能力0000000
専門的能力33000067100
分野横断的能力0000000