到達目標
1. 集合の概念を理解し,さまざまな演算を行うことができる
2. 組合せ解析の基礎理論を理解し,二項係数に係る定理を導くことができる
3. グラフ理論の概念を理解し,いくつかの基礎的な性質について証明することができる
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 可算無限の概念を理解し,有理数が可算無限であることを証明することができる | 和集合,共通集合,差集合の演算を行うことができ,べき集合の濃度を求めることができる | 和集合,共通集合,差集合の演算を行うことができない |
評価項目2 | 二項係数に関するいくつかの定理を証明することができる | 重複順列,重複組合せの数を求めることができる | 重複順列,重複組合せの数を求めることができない |
評価項目3 | 木の三つの基本的な性質による定義をすべて証明することができる | 根付き木の異なる三つの巡回を実行することができる | 根付き木の異なる三つの巡回を実行することができない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
情報工学,情報科学分野における必要な数学要素について学習する.集合,写像,数え上げ理論をはじめとする離散数学にかかわる基礎知識を身につけ,実際問題へ応用できることを目標とする.基本的な証明手法を習得することで定理・証明の概念を理解し,活用できることを到達レベルとする.
授業の進め方・方法:
材料使用教科書は演習問題が豊富であり,解答も詳しい.できるだけ解答に頼らず,まずは自ら問題の意味をしっかり確認し取り組むこと.講義で扱わない問題もあるため,復習とともに類似の問題を解くことで理解度を確認して欲しい.関連科目は「アルゴリズムとデータ構造」,「オートマン」,「符号理論」などであるが,何らかのシステムを設計する上で重要な概念であることを学びとって欲しい.
注意点:
JABEE教育到達目標評価 定期試験100%(B-1)
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 集合論 |
・集合の概念と定義を確認し,基礎的な用語を説明することができる
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2週 |
集合論 ・ベン図と集合演算 |
・和集合,共通集合,補集合などの集合演算を扱うことができ,それらをベン図で表現することができる
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3週 |
集合論 ・演習 |
・三つの集合に関するベン図について,集合演算を利用し表すことができる
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4週 |
・有限集合,数え上げの原理 |
・三つの集合に対して数え上げ原理を利用することができる
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5週 |
集合論 ・集合の類,べき集合 |
・べき集合の濃度を与えることができる
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6週 |
数学的帰納法 ・数学的帰納法の原理 |
・数学的帰納法の原理を理解し,証明に利用することができる
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7週 |
数学的帰納法 ・演習 |
・Σ計算の証明や自然数に関する公式を数学的帰納法を用いて証明できる
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
答案返却・解答解説 関係 ・関係の性質 ・同値関係 |
・間違った問題の正答を求めることができる ・反射的,対称的,推移的,反対称的などの関係の性質について理解することができる ・同値関係の証明を行うことができる
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10週 |
関係 ・関係の性質 |
・反射的,対称的,推移的,反対称的などの関係の性質について理解することができる
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11週 |
関係 ・同値関係 |
・同値関係の証明を行うことができる
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12週 |
関数 ・集合間の関数 |
・二つの集合の間の関数について数学的定義を与えることができる
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13週 |
関数 ・単射,全射,全単射 |
・単射,全射,全単射の定義を理解し,任意の関数についてそれらの説明をすることができる
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14週 |
関数 ・逆関数 |
・逆関数の必要十分条件を証明することができる
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15週 |
前期期末試験 |
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16週 |
試験答案返却・解答解説 |
・間違った問題の正答を求めることができる
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後期 |
3rdQ |
1週 |
数え上げの基礎原理 ・二項係数 |
・パスカルの三角形と二項係数との関係を説明することができる
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2週 |
数え上げの基礎原理 ・二項定理 |
・二項定理を証明することができる
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3週 |
数え上げの基礎原理 ・二項係数の公式 |
・二項係数に係る公式を証明することができる
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4週 |
数え上げの基礎原理 ・順列・組合わせ |
・順列,組合わせの概念を利用し,場合の数を求めることができる
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5週 |
数え上げの基礎原理 ・重複順列,順序分割 |
・重複順列と順序分割の関係を説明することができる
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6週 |
順序集合と束 ・半順序集合 |
・半順序集合の定義を理解し,図示することができる
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7週 |
・半順序集合 ・束 |
・半順序集合の定義を理解し,図示することができる ・極大と極小,上限と下・束の順序集合による定義を理解することができる
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
答案返却・解答解説 グラフ理論 |
・間違った問題の正答を求めることができる
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10週 |
グラフ理論 ・歩道,小道,道 |
・歩道の数に関する定理を証明することができる
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11週 |
グラフ理論 ・同型性 |
・二つのグラフが同型であることを同型写像を利用し証明することができる
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12週 |
グラフ理論 ・最短経路問題 |
・二頂点間の最短距離を求めるためにダイクストラのアルゴリズムを適用することができる
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13週 |
グラフ理論 ・木であるための必要十分条件 |
・木であるための必要十分条件について説明することができる
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14週 |
グラフ理論 ・木の巡回 |
・根付き木について,基本的な三つの手法で巡回することができる
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15週 |
学年末試験 |
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16週 |
試験答案返却・解答解説 |
・間違った問題の正答を求めることができる
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |