科学的な表現演習

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 科学的な表現演習
科目番号 0496 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 生産システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 プリント
担当教員 森谷 健二,小林 淳哉

到達目標

1. 対象者や目的に沿った効果的な口頭表現、文章表現、スライド表現、デザイン表現をするための基本を活用できる
2. デザイン表現の良し悪しを、特定の判断基準から評価できるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1期待する効果をもたらすために、フォント、配色、レイアウトなど複数の観点から表現できる期待する効果をもたらすために、フォント、配色、レイアウトなどのうち特定の観点から表現できる左記に達していない
評価項目2他者のデザインや発表等を多面的に評価できる(自分なりの評価の根拠を十分に示すことができる)他者のデザインや発表等を評価できる(自分なりの評価の根拠をある程度示すことができる)左記に達していない
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
理系で学ぶ者にとって、卒研発表など各種のプレゼンテーションの機会は多い。このとき、他者に伝えるという観点から良い発表とするには一定のルールや注意すべきポイントがある。たとえば、効果的な配色・フォントの種類やサイズ、態度などである。どういう効果を狙って、その図を選択したかとか、その色合いにしたかなど「他者に説明できる」ようになることが重要である。そこに共感が得られれば「いいプレゼン」「いいデザイン」ということである。工学技術者が「機能」にこたわることなく、そこに美しさの要素(機能美)も意識できるようになるための基本である。
授業の進め方・方法:
目的(対象者)や主張に応じて、用いるべきフォント、カラーコーディネートの効果を意識して使い分けられるようにするため、授業時間中は個人やグループでの製作等の活動と発表・他者による評価を基本とする。学修単位なので、目的を達するためには授業時間外での課題等への取り組みも必要になる。中間試験は実施せず、期末試験のみである。
注意点:
色鉛筆(12色以上)やスケッチブック(A4サイズ)を持ってくること。
不十分な作品であっても「どこが不十分である」ということが説明できることがポイントである。サッカー解説者がいまやサッカープレーヤーとしては一線を退いていても「的確な解説力」があればいいこととも通ずる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、伝わる表現と伝わりにくい表現
~製品に見る成功例と失敗例~
ターゲットを意識した表現、思いを伝える表現例からポイントをピックアップできる
2週 カラーコーディネートの基本 色の基本(補色、明度、彩度)から、基本的な色の組み合わせの効果を説明できる
3週 カラーコーディネートの実践 
~仏像を彩色する~
人に何をもたらす仏像なのか十分に把握して、それを表現する彩色をし、ポイントを他者に説明できる。
4週 フォントの基本
~フォントの印象・ユニバーサルデザイン~
目的(スライド、文書、ポスターなど)に応じてフォントを適切に選択できる
5週 フォント利用の実践
~pptにおけるフォントの合成~
目的に応じた文書を作成し、その狙いを説明できる
6週 音(おん)の基本
~おのまとぺの効果と商品名~
「おのまとぺ」から状態を表現でき、日本人に染み付いた音(おと)のイメージと商品名の関係を説明できる。
7週 音(おん)の実践
~キャッチコピーの基本~
キャッチコピーを作る上でのポイントをとらえてキャッチコピー作成のための手順を実践できる
8週 デザインの基本
~フリーハンドによる遠近と立体の表現~
遠近法と立体視に配慮したデザインを選択できる
2ndQ
9週 スライド・ポスターのレイアウトの基本 スライドやポスターを作成する際のレイアウトの基本を説明できる。
10週 スライド・ポスター作成の実践 学校行事のためのポスター等の原案を提出し、「その狙い」を説明できる
11週 理系のポスター表現する ポスターセッション用の図の基本を実践できる
12週 ポンチ絵の基本 A4一枚にまとめるポンチ絵の基本を説明できる
13週 文章で表現する
理系の文章の特徴を説明できる
14週 ことばを表現する
~思考デザイン化する~
相手のイメージや自分のイメージ(コンセプト)をわかりやすいデザインでイメージさせられる
15週 集大成としての表現 函館高専のPRを多面的に考え、表現できる
16週 期末試験 色、遠近法・立体視、構図、スライド作成の基本を総合的に活用できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合601030000100
基礎的能力601030000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000