概要:
国語総合Ⅰは、基礎的な現代文の読解と古典(古文・漢文)読解のための基本を身に付ける科目である。2時間続きの授業の前半は現代文、後半は古典の授業を行う。また、現代文は論理的な文章と文学的な文章を交互に読み、古典は古文・漢文と、それぞれバランスのとれた教材を読んでゆく。これらの読解を通して、言葉や表現の方法を学び、豊かな人間性と幅広い視野を獲得できるようになろう。
授業の進め方・方法:
論理的文章の読解には「縮め読み」(大事な箇所を見つける読み方)、文学的文章の読解には「拡げ読み」(人物の言動や情景の奥まで読む読み方)が有効であり、それを意識して読んでほしい。古典については、現代語に置き換えることによって内容の面白さも理解できるので、手間がかかるが口語訳という作業を着実にこなしてもらいたい。また、すぐれた文章表現に目を向けて、その表現や技法を自分の表現活動に利用する姿勢をもつことも大事である。国語力はむしろ普段の生活の中で養われる。日頃から新聞や本を読むように心掛け、言葉や漢字に対して関心を持つようにしてほしい。それと、日記を書くことは文章を書く力をつけるだけではなく、観察眼や洞察力を養い、人間としての成長を促す糧にもなるので、書くことを強く勧めたい
注意点:
・提出物は期限を守り、丁寧に仕上げること。また、授業への参加姿勢に問題がある場合には、減点の対象となるので注意すること。
・授業内容は原則として下記シラバス通りだが、状況に応じて異なる教材で実施することもある。その際は事前に案内する。
・前期は鳴海、後期は江刺家先生(非常勤講師)が担当する。
・前期の成績は試験60%、ノート提出10%、課題提出30%の計100%で算出する。後期の成績は試験100%(後期中間試験と学年末試験の平均値)で算出する。学年成績は「(前期成績+後期成績)÷2」で算出する。なお、学科選択に用いる成績は、「(前期成績+後期中間試験点)÷2」で算出されるものとする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、「なぜ高専で国語を学ぶのか」、内田樹「ことばとは何か」(「現代の国語」)、校歌、自己紹介作文(宿題) |
学習目標や方法・評価などを理解できる。なぜ高専で国語を学ぶのかがわかる。
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2週 |
小説ー芥川龍之介「羅生門」①(「言語文化」) 古文―古文入門、「宇治拾遺物語」(児のそら寝)①(「言語文化」) |
小説の舞台設定および登場人物の心理と行動を把握したうえで、主題について考えることができる。 古文の文体と歴史的仮名遣いに慣れるとともに、現代語訳の方法を理解できる。
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3週 |
小説ー芥川龍之介「羅生門」② 古文―「宇治拾遺物語」(児のそら寝)② |
小説の舞台設定および登場人物の心理と行動を把握したうえで、主題について考えることができる。 古文の文体と歴史的仮名遣いに慣れるとともに、現代語訳の方法を理解できる。
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4週 |
小説ー芥川龍之介「羅生門」③ 古文―「宇治拾遺物語」(絵仏師良秀)①(「言語文化」) |
小説の舞台設定および登場人物の心理と行動を把握したうえで、主題について考えることができる。 文中の省略語を補って古文を現代語訳できるようになるとともに、良秀の価値観を理解することができる。
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5週 |
評論ー堀正岳「わかっていることいないこと」①(「現代の国語」) 古文―「宇治拾遺物語」(絵仏師良秀)② |
評論文の読み方が理解できる。 文中の省略語を補って古文を現代語訳できるようになるとともに、良秀の価値観を理解することができる。
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6週 |
評論ー堀正岳「わかっていることいないこと」② 漢文ー漢文入門、「借虎威」①(「言語文化」)→変更 探究「QuestionX」Step3 |
評論文の読み方が理解できる。 返り点のルールが理解できる。日本と中国の関わりが理解できる。→探究活動に積極的に参加することができる。
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7週 |
エッセイ―ブレイディみかこ「誰かの靴を履いてみること」(「現代の国語」)→変更 探究「QuestionX」Step4 漢文―「借虎威」②→変更 漢文入門、「借虎威」 |
エッセイの舞台設定および登場人物の心理と行動を把握したうえで、主題について考えることができる。→探究活動に積極的に参加することができる。 漢文を書き下し文にし、内容を理解することができる。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
試験答案返却・解答解説 探究―「QuestionX」Step5 古文―「伊勢物語」①(「言語文化」) |
答案を確認し、自分の学習を振り返ることができる。 探究活動を通して、積極的に思考することができる。 「伊勢物語」の時代背景を踏まえ、内容を理解することができる。
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10週 |
探究―「QuestionX」Step6 古文―「伊勢物語」② |
探究活動を通して、積極的に思考することができる。 「伊勢物語」の時代背景を踏まえ、内容を理解することができる。
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11週 |
随想―齋藤亜矢「サイエンスの視点、アートの視点」①(「現代の国語」) 漢文―漢詩① |
「サイエンス」と「アート」の違いについて理解できる。 漢詩のルールを理解し、情景を想像することができる。
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12週 |
随想―齋藤亜矢「サイエンスの視点、アートの視点」② 漢文―漢詩② |
「サイエンス」と「アート」の違いについて理解できる。 漢詩のルールを理解し、情景を想像することができる。
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13週 |
韻文―島崎藤村「小諸なる古城のほとり」他(「言語文化」) 古文―和歌①
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詩の鑑賞のポイントと個性的な表現を理解し、想像力や感受性を豊かにすることができる。 和歌のルールを理解し、情景を想像することができる。
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14週 |
韻文―短歌、俳句(「言語文化」) 古文―和歌②
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短歌や俳句の鑑賞のポイントと個性的な表現を理解し、想像力や感受性を豊かにすることができる。和歌のルールを理解し、情景を想像することができる。
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15週 |
前期期末試験 |
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16週 |
試験答案返却・解答解説 作文―前期を振り返って |
答案を確認し、自分の学習を振り返ることができる。 前期の国語学習を振り返り、作文を書くことができる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
評論―若林幹夫「魔術化する科学技術」①(「現代の国語」) 古文―「竹取物語」①(「言語文化」) |
「魔術」が「科学」になる過程を知り、「科学」の本質を理解できる。 「竹取物語」の内容を理解することができる。
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2週 |
評論―若林幹夫「魔術化する科学技術」② 古文―「竹取物語」② |
「魔術」が「科学」になる過程を知り、「科学」の本質を理解できる。 「竹取物語」の内容を理解することができる。
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3週 |
評論―若林幹夫「魔術化する科学技術」③ 古文―「竹取物語」③ |
「魔術」が「科学」になる過程を知り、「科学」の本質を理解できる。 「竹取物語」の内容を理解することができる。
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4週 |
評論―若林幹夫「魔術化する科学技術」④ 古文―「竹取物語」④ |
「魔術」が「科学」になる過程を知り、「科学」の本質を理解できる。 「竹取物語」の内容を理解することができる。
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5週 |
評論―長田弘「会話と対話」①(「現代の国語」) 漢文―故事「守株」①(「言語文化」) |
「会話」と「対話」の違いを知り、「対話」の大切さを理解できる。 訓読の方法に慣れるとともに、故事の由来を理解することができる。
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6週 |
評論―長田弘「会話と対話」② 漢文―故事「守株」② |
「会話」と「対話」の違いを知り、「対話」の大切さを理解できる。 訓読の方法に慣れるとともに、故事の由来を理解することができる。
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7週 |
評論―長田弘「会話と対話」③ 漢文―故事「守株」③ |
「会話」と「対話」の違いを知り、「対話」の大切さを理解できる。 訓読の方法に慣れるとともに、故事の由来を理解することができる。
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
試験答案返却・解答解説 討論―岩井克人「マルジャーナの知恵」①(「現代の国語」) 漢文―「塞翁馬」①(「言語文化」) |
答案を確認し、自分の学習を振り返ることができる。 論理的な思考と表現を理解することができる。 漢文独特の簡潔な表現の妙を味わうことができる。
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10週 |
討論―岩井克人「マルジャーナの知恵」② 漢文―「塞翁馬」② |
論理的な思考と表現を理解することができる。 漢文独特の簡潔な表現の妙を味わうことができる。
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11週 |
討論―岩井克人「マルジャーナの知恵」③ 漢文―「塞翁馬」③ |
論理的な思考と表現を理解することができる。 漢文独特の簡潔な表現の妙を味わうことができる。
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12週 |
小説―ティム・オブライエン「待ち伏せ」①(「言語文化」) 漢文―孔子「論語」①(「言語文化」) |
実体験に基づいた小説の読解を通して戦争と人間の愚かさを知ることができる。論理の展開の仕方と巧みな表現方法を把握し、孔子のものの考え方を理解することができる。
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13週 |
小説―ティム・オブライエン「待ち伏せ」② 漢文―孔子「論語」②
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実体験に基づいた小説の読解を通して戦争と人間の愚かさを知ることができる。論理の展開の仕方と巧みな表現方法を把握し、孔子のものの考え方を理解することができる。
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14週 |
小説―ティム・オブライエン「待ち伏せ」③ 漢文―孔子「論語」③
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実体験に基づいた小説の読解を通して戦争と人間の愚かさを知ることができる。論理の展開の仕方と巧みな表現方法を把握し、孔子のものの考え方を理解することができる。
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15週 |
学年末試験 |
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16週 |
試験答案返却・解答解説 |
答案を確認し、自分の学習を振り返ることができる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文社会科学 | 国語 | 国語 | 論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要旨・要点をまとめることができる。 | 3 | |
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。 | 3 | |
社会生活で使われる語彙(故事成語・慣用句等を含む)を増やし、思考・表現に活用できる。 | 3 | |
専門の分野に関する用語を論理的思考・表現に活用できる。 | 3 | |
文学作品(小説・随筆・詩歌・古典等)を文脈に即して鑑賞し、そこに描かれたものの見方や登場人物の心情を説明できる。 | 3 | |
言語的・文化的教養(語彙・知識等)に広く関心を持ち、そこで得られた知識や考え方を効果的な表現に活用できる。 | 3 | |
言語作品の読解を通して、人間や社会の多様な在り方についての考えを深め、自己を客観的に捉えたり自分の意見を述べることができる。 | 3 | |
常用漢字を中心に、日本語を正しく読み、表記できる。 | 3 | |
実用的な文章(手紙・メール等)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。 | 2 | |
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集し、それを整理、分析できる。 | 2 | |
整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開、表現方法を工夫し、報告・論文を作成できる。 | 3 | |
作成した報告・論文の内容及び自分の思考や考察を資料(図解・動画等)にまとめ、的確に口頭発表できる。 | 3 | |
課題や条件に応じ、根拠に基づいて議論できる。 | 2 | |
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。 | 2 | |
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。 | 2 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | コミュニケーションスキル | コミュニケーションスキル | 他者の考えや主張を理解するために、相手を尊重し配慮する態度をとることができる。 | 2 | |
目的に応じた適切な方法で自分の考えや主張を伝えることができる。 | 2 | |
多様な他者との間で良好な人間関係を形成するための行動ができる。 | 2 | 後3,後4 |
チームワークとリーダーシップ | チームワークとリーダーシップ | チーム活動において意見の相違や対立を踏まえて合意形成に向けて行動できる。 | 2 | |
チームの協働関係の形成、維持、向上を促すための行動ができる。 | 2 | |
チーム活動の目標共有を図り、目標達成に向けた行動を実践し、また、チームの協働を促進するための行動ができる。 | 2 | |
情報収集・活用・発信力 | 情報収集・活用・発信力 | ディジタルツールを含む種々の手段や各種メディアを活用し、情報を収集できる。 | 2 | |
信頼性・妥当性・有効性などを考慮しながら情報を検証・評価できる。 | 2 | |
自己及び他者の権利に配慮し、適切な方法を用いて情報を活用し、効果的に情報発信できる。 | 2 | |
思考力 | 思考力 | 複合的な事象や出来事を分析できる。 | 2 | |
情報や主張を批判的に検証できる。 | 2 | |
情報や主張を説得的に提示するための方法を考えることができる。 | 2 | |
課題発見力・問題解決力 | 課題発見力・問題解決力 | 直面している事象や出来事を分析して、対応すべき問題を特定できる。 | 2 | |
現状を分析した上で、実現すべき理想との乖離(ギャップ)の中に含まれる課題を把握できる。 | 2 | |
問題の解決、理想の実現のために達成すべき目標を設定し、また、具体的な行動案を検討できる。 | 2 | |