工学基礎実験

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 工学基礎実験
科目番号 0020 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質環境工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 実習工場安全手帳,プリント等
担当教員 山田 誠,川上 健作,三島 裕樹,高田 明雄,藤原 亮,柳谷 俊一,宇月原 貴光,松永 智子,清野 晃之,宮武 誠,渡辺 力,平沢 秀之,澤村 秀治

到達目標

技術者として必要な次の1)~7)に示す基礎知識を得るために,下記の実験について,
1.基礎知識を理解し,それを実行し,説明することができる。
2.実施内容・結果等を報告書としてまとめることができる。
1)工学実験を行う上での心構え,報告書の作成方法,
2)ものづくりにおいて工作するための安全知識,意志を伝達するための図面に関する知識,
3)図面を作成する道具であるCADを使用するための知識,
4)電気を扱う上での基礎技術,安全知識,5)コンピュータを使うための基礎知識,
6)化学薬品を扱う上での器具取り扱い,安全知識,7)水,構造物に関する基礎知識。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実施内容を理解し,それを実行し,説明することができる。実施内容を理解し,それを実行することができる。実施内容を実行することができない。
評価項目2実施内容・結果およびその評価をレポートとして報告でき,自身で考察できる。実施内容・結果およびその評価をレポートとして報告できる。実施内容・結果およびその評価をレポートとして報告できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
技術者として必要な次の1)~7)に示す基礎知識を得るために,それぞれ4回実施する。
1)工学実験を行う上での心構え,報告書の作成方法,
2)ものづくりにおいて工作するための安全知識,意志を伝達するための図面に関する知識,
3)図面を作成する道具であるCADを使用するための知識,
4)電気を扱う上での基礎技術,安全知識,5)コンピュータを使うための基礎知識,
6)化学薬品を扱う上での器具取り扱い,安全知識,7)水,構造物に関する基礎知識。
それぞれの実験・演習の概念や方法の意味を理解し,それらの知識を必要に応じて活用できることを目標とする。
授業の進め方・方法:
技術者として必要な次の1)~7)に示す基礎知識を得るために,それぞれ4回実施する。
1)工学実験を行う上での心構え,報告書の作成方法,
2)ものづくりにおいて工作するための安全知識,意志を伝達するための図面に関する知識,
3)図面を作成する道具であるCADを使用するための知識,
4)電気を扱う上での基礎技術,安全知識,5)コンピュータを使うための基礎知識,
6)化学薬品を扱う上での器具取り扱い,安全知識,7)水,構造物に関する基礎知識。
注意点:
各テーマにおいて,次の事項を基準に評定される。
1)レポート70%,実技30%, 2)レポート50%,成果品50%, 3)成果品実技100%,
4)レポート60%,成果品実技40%, 5)レポート40%,成果品実技 60%,
6)レポート100%, 7)レポート100%
これらを総合したものが上記達成度評価表である。それぞれのテーマでの評点は100/7となる。
・どのテーマにおいても,教員の指示に従って実験を行うこと。
・事前にテキストを読み,その回で行う作業内容を把握しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 【1】授業ガイダンス (第一講義室) 工学における実験の重要性を理解できる。
2週 【2】計算練習 (HR) 四捨五入や有効桁のルールを理解し,計算できる。
3週 【3】レポートの書き方 (HR) 実験等のレポートの基礎的な書き方を理解し作成できる。
4週 【4】共通課題実験(工学的実験の手順) (HR) 実験の手順を理解しレポートにまとめることができる。
5週 【5】CAD操作演習1 (CAD演習室) 2D CAD(AutoCAD)の操作法を習得 し,CADを使って作図できる。
6週 【6】CAD操作演習2 (CAD演習室) 2D CAD(SolidEdge)の操作法を習得 し,CADを使って作図できる。
7週 【7】CAD操作演習3(CAD演習室) 3DCAD(SolidEdge)を使って立体モデルから製作図を作成できる。
8週 【8】CAD操作演習4 (CAD演習室) 3DCAD(Onshape)を使って立体モデルから製作図を作成できる。
2ndQ
9週 【9】安全・計測・工作 (HR・実習工場・創造工房) ノギス,マイクロメータなどの計測機器の使い方を習得 し,安全作業を理解し,簡単な工作機械・工具を使って加工を行うことができる。
10週 【10】工作 (実習工場) 安全作業を理解し,簡単な工作機械・工 具を使って加工を行うことができる。
11週 【11】3D-CAD (HR・プログラミング演習室) 3D-CAD基本操作(パーツモデリング,3Dから図面作成手順)
12週 【12】3D-CAD (プログラミング演習室) 3D-CADによる簡単な設計、レポート作成。
13週 【13】電気電子の安全や結線などの基礎 (エネルギー実験室) 電気の安全な扱い方を理解し,実験で実践できる。基本的な結線のルールを理解できる。
14週 【14】はんだ付けの練習 (生産システム総合演習室C) 計器の数字を読める。テスターによる抵抗と電圧を読むことができる。簡単なはんだ付けができる。
15週 【15】抵抗の測定実験(計器の読み方含む) (生産システム総合演習室A&B) 抵抗測定を実験的に確認できる。
16週 【16】LEDと電球の比較実験 (計器の読み方含む) (生産システム総合演習室A&B) LEDに流す電流値から回路に必要な電源電圧や抵抗の値を見積もることができる。回路へ接続する素子の消費電力について理解する事ができる。
後期
3rdQ
1週 【17】追実験・レポート指導 追実験・レポート作成
2週 【18】コンピュータのハードウェア構成(PCの概要、PCへの取り付け方法)(生産システム総合演習室D&E) PCを構成する装置の機能を理解し、説明できる。PCを構成する装置を識別できる。PCを構成する装置を取り付けることができる。
3週 【19】オペレーティングシステム(OS)(生産システム総合演習室D&E) OSについて説明することができる。OSインストール方法を理解し、説明できる。
4週 【20】コンピュータ利用のための設定 (生産システム総合演習室D&E) アプリケーションのインストール方法、アンインストール方法を理解し、説明できる。ネットワーク利用の設定方法を理解し、説明できる。システム安全利用の設定方法を理解し、説明できる。
5週 【21】外部機器の利用  (生産システム総合演習室D&E) 外部機器を利用するための手順を説明できる。
6週 【22】化学実験ガイダンス (HR・基礎物質工学実験室) ※上靴準備 試薬の特徴やガラス器具類の取扱いを理解できる。実験室における安全の意識やマナー(服装,試薬の基本的な取扱い,廃液の扱いなど)を理解できる。
7週 【23】化学基礎実験 (基礎物質工学実験室) ※上靴準備 試薬の調製や化学反応を理解できる。海,川,水道水の水質検査・基準について説明できる。
8週 【24】微生物実験ガイダンス (基礎物質工学実験室) ※上靴準備 微生物の基本操作(培地の調製,滅菌の方法,微生物の培養など)を理解できる。
4thQ
9週 【25】微生物基礎実験 (基礎物質工学実験室) ※上靴準備 微生物実験用試薬と器具の適切な取扱いができる。コロニーのカウント法を理解し,微生物の数を計測できる。
10週 【26】構造物に作用する力と変形 (HR) 境界条件(固定・自由・ヒンジ)を理解し,梁柱構造に力が作用する時の変形状態や構造の弱点を理解できる。
11週 【27】構造実験1 (コンクリート実験室) コンクリートの破壊実験を行い,力と応力度の関係,材料強度について理解できる。
12週 【28】構造実験2 (創造工房) 単純梁に力を与える実験を行い,力の釣合,支点反力について理解できる。
13週 【29】水理実験 (創造工房) 水圧の原理(静水圧の伝搬・測定)について理解できる。
14週 【30】追実験・レポート指導 追実験・レポート作成
15週 【31】追実験・レポート指導 追実験・レポート作成
16週 【32】追実験・レポート指導 追実験・レポート作成

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2後2,後3,後4,後5
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2後2,後3,後4,後5
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2後2,後3,後4,後5
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2後2,後3,後4,後5
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2後2,後3,後4,後5
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2後2,後3,後4,後5
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2後2,後3,後4,後5
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2後2,後3,後4,後5
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2後2,後3,後4,後5
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2後2,後3,後4,後5
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2後2,後3,後4,後5
情報リテラシー情報リテラシーコンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3後2,後3,後4,後5
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。2
製図用具を正しく使うことができる。2
線の種類と用途を説明できる。2
物体の投影図を正確にかくことができる。2
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。2
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。2
部品のスケッチ図を書くことができる。2
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。2
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。2
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。2
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。2
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。2
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。2
電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。2
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3

評価割合

レポート発表相互評価態度ポートフォリオ成果品合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力0000000
専門的能力60000040100
分野横断的能力0000000