概要:
有機化学の構造と反応性を関連づけて理解するための基礎を養う。有機化学反応を決定する化学的要因、命名法、アルカン、アルキルラジカルの構造、シクロアルカン、立体異性体、アルケン、アルキン、求電子付加反応についての基本的な概念や法則を理解できることを到達レベルとする。
授業の進め方・方法:
本講義の内容は、「有機化学Ⅱ」につながる基礎の内容であるので基本的な内容を理解すること。電子論・量子論や立体化学について、できるだけ平易に時間をかけて講義するので授業中のノート作成や復習に力を入れて勉強すること。なお、教科書以外にもプリントによる説明も多くなる。また、分子構造模型の扱いに習熟できるようになってほしい。
・毎回、授業の終わりに理解度を確認するプリントを実施する。
定期試験(B,100%)
※本講義で扱う内容はすべてコアである.化学系の卒業生として習得していて当然の知識として期待されることに留意してほしい.
注意点:
・授業中態度が悪い(居眠り、携帯電話の使用)場合は減点とするので十分に注意すること。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。 | 4 | 前1 |
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。 | 4 | 前2,前9,前10,前11 |
σ結合とπ結合について説明できる。 | 4 | 前3 |
混成軌道を用い物質の形を説明できる。 | 4 | 前4 |
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。 | 4 | 前7 |
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。 | 4 | 前4 |
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。 | 4 | 前5 |
共鳴構造について説明できる。 | 4 | 前6 |
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。 | 4 | 前13,前14,後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。 | 4 | 後2,後3 |
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。 | 4 | 後4,後5,後7 |
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。 | 4 | 後6,後7 |
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。 | 4 | |
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。 | 4 | |
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。 | 4 | |