応用物理特講Ⅱ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用物理特講Ⅱ
科目番号 0147 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質環境工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 2~4年で使用した物理関連の教科書
担当教員 宮崎 真長

到達目標

1.「熱力学」,「電磁気学」に現れる特徴的な物理量について,ベクトル,微積分を用いてその定義が説明でき,計算できる.
2.「熱力学」,「電磁気学」に現れる物理現象を数式化(定式化)でき,解析できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複数の物理量を含んだ問題について,微積分を用いて解くことができる.単純な物理量を含んだ問題について,微積分を用いて計算できる.単純な物理量を含んだ問題について,微積分を用いた計算が概ねできない.
評価項目2複数の物理法則を含んだ問題について,定式化でき,その問題を解き,解析することができる.単純な物理法則を含んだ問題について,定式化でき,その問題を解くことができる.単純な物理法則を含んだ問題について、定式化できない.

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
これまでに学んだ物理,および専門学科の物理系科目の復習と補完を行い,自然現象の理解をさらに深めるために,物理法則をベクトル,微積分を用いて数式化する.さらに,数式の物理的意味を探り,それを解析することで,科学的な思考力と物理の学力の向上を図る.応用物理特講Ⅱでは応用物理学特講Ⅰで学習した「熱力学」をもとにして学習を進め、その後「電磁気学」へと授業を展開する.
授業の進め方・方法:
これまでに学んだ物理,数学,専門科目の物理系科目については修得しているものとして授業を行う.

注意点:
・電磁気学の内容については全て網羅できないので,本授業を基に各自の必要に応じて自学自習で修得すること(「ローレンツ力」,「電磁誘導」,「コイルとインダクタンス」,「交流回路」,「マックスウェル方程式」,「ベクトルポテンシャル」,「電磁波」,「単位系」など).
JABEE教育到達目標評価:定期試験100%(B)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業
必修外選択

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2.熱力学
(4) 比熱・仕事・内部エネルギー
(5) 熱力学第1法則
・授業の概要と成績評価方法を理解する

・微分と積分を用いて,比熱・仕事・内部エネルギー等について、計算できる
・微分を用いて,熱力学第1法則を表現し,熱,仕事,内部エネルギーが計算できる
2週 (6) カルノーサイクルと仕事 ・断熱過程,等温過程,等圧過程,等積過程について説明でき,それらの過程での物理量の変化量が計算できる
・カルノーサイクルや他の機関での仕事量が計算できる
3週 (7) 熱力学第2法則とエントロピー ・熱力学第2法則の意味が説明できる
・熱力学第2法則を用いて,エントロピーが計算できる
4週 (8) 自由エネルギー ・内部エネルギー,エンタルピー,ヘルムホルツの自由エネルギー,ギブスの自由エネルギーの関係が説明でき,計算できる
5週 演習
演習問題を解くことで、これまでの学習内容を振り返る。
6週 3.電磁気学
(1) 電荷とクーロンの法則
電気の起源と電荷保存則を用いて,移動する電気量が計算できる
・クーロンの法則を用いて,静電気力が計算できる
7週 (2) 電場と電位
・微積分を用いて電場と電位の関係式が計算できる
・合成電場と合成電位が計算できる
8週 (3) ポテンシャルエネルギーとエネルギー
保存則
・ポテンシャルエネルギーが計算できる
・エネルギー保存則を用いて電荷の運動が解析できる
2ndQ
9週 (4) ガウスの法則 ・解説を通じて,自分の間違った箇所を理解できる
・微積分を用いて,ガウスの法則を用いて電場が計算できる(微分形を用いて電場が計算できる)
10週 (5) コンデンサー ・コンデンサーの静電容量が計算できる
・合成のコンデンサーの静電容量が計算できる
11週 (6) 誘電体
・誘電体による分極と電束密度が計算できる
・誘電体が挿入された場合のコンデンサーの静電容量が計算できる
12週 (7) 電流と抵抗 ・電流の定義が説明でき,計算できる
・オームの法則から合成抵抗が計算できる
13週 (8) キルヒホッフの法則と直流回路 ・複雑な直流回路の合成抵抗が計算できる
・キルヒホッフの法則を用いて,電流が計算できる
14週 (9) 電流が作る磁場と磁束密度 ・電流が作る磁場が計算できる
・磁荷,磁場,磁束密度の関係が説明でき,計算できる
15週 期末試験
16週 答案返却・解答解説 ・解説を通じて,自分の間違った箇所を理解できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト課題レポート口頭発表合計
総合評価割合100000100
基礎的能力100000100
専門的能力00000
分野横断的能力00000