有機工業化学

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 有機工業化学
科目番号 0159 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質環境工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 川瀬毅著「有機工業化学」(三共出版)
担当教員 小原 寿幸

到達目標

1. 現代の化学工業を支えている石油精製および石油化学の諸反応について説明できる。
2. 石油や石炭のような化石資源から中間原料および目的物質への流れを説明できる。
3. 染料や界面活性剤のような有機資源から生産した目的物質について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1水素化精製などの石油精製および石油化学の諸反応について説明できる。教科書を見れば、石油精製および石油化学の諸反応について説明できる。石油精製および石油化学の諸反応について説明できない。
評価項目2石油や石炭のような化石資源から中間原料および目的物質への流れを説明できる。教科書を見れば、石油や石炭のような化石資源から中間原料および目的物質への流れを説明できる。石油や石炭のような化石資源から中間原料および目的物質への流れを説明できない。
評価項目3染料や界面活性剤のような有機資源から生産した目的物質について説明できる。教科書を見れば、染料や界面活性剤のような有機資源から生産した目的物質について説明できる。染料や界面活性剤のような有機資源から生産した目的物質について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
有機工業化学は、現在の産業で製造業の基盤として最も重要な位置を占める有機化学工業の基礎となる学問である。石油や天然ガスのようなエネルギー資源から各種化学製品をいかにして有機化学的に変換するか、実社会に役立っている有機製品について基礎的な知識を養うことを目標とする。加えて、有機工業化学の技術が人間社会や地球環境に与える影響を理解し、それを通じて技術者としての社会的責任を説明できるようにする。
授業の進め方・方法:
極めて広範囲で学習すべき事項が多いが、出来るだけ焦点を絞って講義するので、良く授業を聞き、ノートをきちんと取ること。エネルギーや経済問題とも密接に関連するので、新聞等の化学工業やエネルギー・経済関関係の記事には良く目を通しておくこと。
注意点:
授業中態度が悪い(居眠り,携帯電話の使用など)場合は減点とするので十分に注意すること。

評価は定期試験100%とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.ガイダンス、有機工業化学とは何か 有機化学工業の歴史と発展について説明できる。
2週 2.有機資源とエネルギー 石油などの化石資源の全体像とエネルギー問題との関連について説明できる。
3週 3.石油資源とその精製
 (1)石油の成因・所在・埋蔵量
石油の成因、埋蔵量と可採年数について説明できる。
4週  (2)石油の組成と製品 ガソリンを中心とした各種石油製品の概要が把握できる。
5週 (3)石油精製 接触改質、接触分解および水素化精製の概要について説明できる。
6週 4.石油化学 (1)エチレン、プロピレンから製造される石油化学工業製品 エチレン、プロピレンから製造される石油化学工業製品の概略について説明できる。
7週 (2)C4オレフィン、芳香族から製造される石油化学工業製品 C4オレフィン、芳香族から製造される石油化学工業製品の概略について説明できる。
8週 前期中間までの振り返り 前期中間までに習った内容について演習形式で振り返る
2ndQ
9週 試験答案返却・解答説明  4.石炭化学
(1)石炭とは
間違った問題の正答を求めることができる.石炭の形成、石炭の種類などについて説明できる。
10週 (2)石炭の利用 石炭の乾留からコークスの製造など、石炭の利用の概略について説明できる。
11週 (3)石炭のガス化、液化 石炭のガス化、液化の概略について説明できる。
12週 5.天然ガス・合成ガス 天然ガスの概略について説明できる。合成ガスとはどのようなものか説明できる。
13週 6.油脂・界面活性剤 油脂と界面活性剤開発の概略について説明できる。
14週 7.染料・色素 染料および色素開発の概略について説明できる。
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説

間違った問題の正答を求めることができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力800000080
専門的能力200000020
分野横断的能力0000000