計算科学

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 計算科学
科目番号 0159 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質環境工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 課題資料(プリント)/参考教材:伊東・上江洲著「Excelで気軽に化学工学」(丸善),櫻井・猪飼著「計算機化学入門」(丸善),堀・山﨑共著「計算機実験」(丸善)  染川著「有機分子の分子軌道計算と活用」(九州大学出版)
担当教員 寺門 修

到達目標

1. 表計算ソフトを用い、化学工学に関係する諸計算ができるようになる。
2.代表的な分子に関して,原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1表計算ソフトを用いて,化学工学に関係する様々な数値計算を行える.表計算ソフトを用いて,化学工学に関係する数値計算を教員のアドバイスに従って行える.表計算ソフトを用いて,化学工学に関係する数値計算を行えない.
評価項目2分子軌道計算が行えて,得られる結果から共有結合について説明できる.さらに,分光学的結果などの実測値と計算結果について比較が行える.分子軌道計算が行えて,得られる結果から共有結合について説明できる.分子軌道計算が行えず,共有結合について説明できない.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
物質環境工学系で取り扱うであろう計算技術のうち,表計算ソフトによる各種数値計算と,量子化学的計算法を用いた分子の計算機実験をする.前者では数値計算の基礎を学び,後者では物質の理論的解析手法を学び,工業技術の分子工学的基礎理論知識を習得する.
授業の進め方・方法:
参考書類が少ないので,プリントをよく読み理解して欲しい.使用方法の不明な点は,オンラインヘルプも理解の参考になる.
注意点:
情報処理II、化学工学ならびに物理化学に深くかかわるので、しっかりと復習しておくこと.
オンライン授業になったときにはPCが必須である。各自用意しておくこと.なお、その際は半経験的分子軌道法による実習ができなくなるため、かわりに他の内容の実習を行う.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. ガイダンス ・科目の位置づけ,必要性,学習の到達目標および留意点を理解できる.
2週 2. 表計算ソフトによる連立方程式の計算 ・表計算ソフトのゴールシーク・ソルバーなどの機能を用いて連立方程式を解くことができる.
3週 3. 表計算ソフトによる連立方程式の計算 ・表計算ソフトのゴールシーク・ソルバーなどの機能を用いて連立方程式を解くことができる.
4週 4. 表計算ソフトによる統計計算 ・表計算ソフトを用いてデータの基本統計量が計算ができる.
5週 5. 表計算ソフトによる統計計算 ・表計算ソフトを用いてデータの検定ができる.
6週 6. 表計算ソフトによる統計計算 ・表計算ソフトを用いてデータの検定ができる.
7週 7. 表計算ソフトによる数値積分・常微分方程式の計算 ・表計算ソフトのマクロ機能を用いて数値積分ならびに常微分方程式を解くことができる.
8週 8. 表計算ソフトによる常微分方程式の計算 ・表計算ソフトのマクロ機能を用いて常微分方程式を解くことができる.
2ndQ
9週 9. 表計算ソフトによる分離操作の計算 ・表計算ソフトを用いて蒸留の分離操作の計算ができる.
10週 10. 表計算ソフトによる分離操作の計算 ・表計算ソフトを用いて抽出蒸留の分離操作の計算ができる.
11週 11. 表計算ソフトによる伝熱現象の計算 ・表計算ソフトを用いて伝熱現象の計算ができる.
12週 12. 量子化学計算の概要 ・量子化学計算の概要を理解できる.
13週 13. 単純ヒュッケル法による共役分子のエネルギー計算 ・単純ヒュッケル法について理解し、共役分子のエネルギー計算ができる.
14週 14. 半経験的分子軌道法による分子内構造の回転ポテンシャルの計算および分子軌道描画の実習 ・分子構造内の回転ポテンシャルを計算し,回転による影響を説明できる.
・分子軌道について説明できる.
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説(2h) ・間違った問題の正答を求めることができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。3前2,前3,前4,前5
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。3前6,前7
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。3前10,前11
無機化学代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。4前2,前13,前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合10000090100
基礎的能力0000000
専門的能力10000090100
分野横断的能力0000000