卒業研究(材料・物性履修コース)

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 卒業研究(材料・物性履修コース)
科目番号 0403 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 8
開設学科 物質環境工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 8
教科書/教材 プリントなど
担当教員 鹿野 弘二

到達目標

1. 技術的な成果をまとめ報告書及び口頭で発表できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1成果を的確にまとめ,論理的な考察や討論ができる.成果をまとめ,基本的な討論ができる.左記に達していない.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
第5学年までに修得した知識や技術を基礎として、研究課題を指導教員とともに計画し、自分自身の力で継続的に創意工夫を行ないながら実行する(A-1,A-3)。その過程で、専門分野の基礎技術を身につけてゆく(B-4)。さらに、得られたデータについて情報技術を用いて整理したり、他者との討論から問題に際しての解決策を考えられる(C-1,C-2 ,E-1,F-2)。またその成果を、正確な日本語を用いて論理的に卒業論文にまとめ、卒業研究発表会で的確にプレゼンテーションすることを目標とする(E-2,E-3)。
授業の進め方・方法:
先輩の卒研発表会や教員からの説明を参考に、自身が興味と意欲をもって取り組める研究室を選択すること。各研究室への配属は4月の最初の卒研時間に決定される。配属後は、指導教員の指示に従い研究を進めること。卒業研究の時間に出席するのは当然であるが、場合によっては授業時間以外に研究を進めることもある。日々の研究活動については研究日誌としてまとめることとなっている。1月下旬~2月上旬に一年間の成果をパワーポイントにまとめ皆の前で発表する。また、卒研要旨や卒業論文をまとめるため、普段から研究の背景や実験内容を把握し、データ整理などを行うことが大事となる。
注意点:
評価は以下のようになる.
教育到達目標評価 研究活動(含む研究日誌)50%(A-1:30%,A-3:30%,B-4:20%,F-2:20%)、卒業論文20% (E-2)、発表(プレゼンテーション)30%(C-3:33%,E-1:33%,E-3:33%)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 鹿野弘二 「光通信部品材料の基礎的研究」
ファイバ増幅器に用いられているテルライトガラスの原料として期待される亜テルル酸塩など複合酸化物を合成し,得られた粉末原料の材料特性を熱分析,X線回折,電子顕微鏡観察,熱音響放出測定法などにより評価する.また,合成した原料から作製したガラスについて,熱分析,赤外吸収測定を行い,ガラス原料としての可否を評価する.さらに,ゾルゲル法による複合酸化物薄膜作製法の検討も進める.
2週 小原寿幸 「微生物バイオテクノロジーによる水産系未利用資源の資源化に関する研究」
北海道において問題となっている農・水産廃棄物の再利用を微生物バイオテクノロジーを用いて行う.具体的には,ホタテガイの内臓から呈味性エキスを,トウモロコシの残渣からバイオエタノールを製造することを目的とする.
3週 小林淳哉 「無機機能性材料の調製に関する研究」
持続可能な循環型社会を築く上で重要なリサイクル技術・環境浄化技術に関連して,リサイクル材料開発,環境関連触媒開発を行なう.また,環境評価法としてのライフサイクルアセスメントを導入した研究を行う.
4週 上野 孝 「生体触媒を用いた未利用資源からの有用物質生産」
世界的な人口増加や環境破壊などの問題を解決するには,微生物や酵素の有する偉大な能力を利用して現在利用されていない生物資源や生物系廃棄物から人類や生態系にとって有用な物質を生産することが重要である.北海道は農林水産業や食品加工業が盛んであり,そこから排出される廃棄物などを原料として有用物質を生産する.
5週 伊藤穂高 「新規機能性有機材料の創成」
有機材料を構成する分子の機能特性を極限まで追及して医療・資源・環境など,いわゆる先端産業分野のニーズに応える高度な機能・性能を有する新しい機能性有機材料の合成および評価を行なう.
6週 清野晃之 「天然物由来成分の抗菌性・抗酸化性に関する研究とその応用」
添加剤は用途に応じて様々なものがあるが,中には私たちの健康や環境に悪影響を及ぼすものがある.本研究室では,私たちの生活に負荷を与えない成分を生物資源の中から選抜し,それを添加剤として利用する研究を行なう.また,高分子材料の熱・光による劣化機構の解明とそれを防止するための添加剤に関して,分析機器を用いて評価する.
7週 宇月原貴光 「生体触媒を利用する物質変換に関する研究」
 生体触媒を用いた有機合成は,環境面を考慮するとますます重要となってきており有機合成に役立たせるための様々な方法が開発されてきている.生体触媒として光合成能が高く大量培養が可能な微細藻類に注目し,それらを利用した"環境浄化"と"ものづくり"について検討を行う.
8週 寺門 修 「リサイクル環境工学に関する研究」
地球の重さは一定であり,品位の高い資源は次々と採掘されていることから,廃棄物からの資源回収は今後ますます重要になると考えられる.当研究室では化学工学,プロセス工学,材料工学などの手法により,レアメタルやプラスチックなどのリサイクル環境工学に関する研究を行う.
2ndQ
9週 田中 孝 「湖沼などの水質汚濁要因と水質浄化に関する研究」
湖沼・河川の水質環境を調査研究する.そして水質改善手法として,リン吸着材を未利用資源であるヘドロや鉄含有汚泥から開発することを目指す.このことで,対象となる湖沼や河川の水質汚濁要因を調べ,その水質改善手法を明らかとし,環境保全に役立てることを目的とする.
10週 松永智子 「生理活性物質とその機能に関する研究」
生物は,微量で顕著な生理作用をもたらす生理活性物質をつくり利用している.本研究では,有機化学,生化学,分子生物学などの手法を用いて,新規生理活性物質を広く生物界から探し,その化学構造や性質について明らかにしていく.
11週 藤本寿々 「農産物・水産生物の育種とその特性評価に関する研究」
目的の形質を持つ個体の効率的な育種や高付加価値化を目指し,農作物・水産生物を中心として,雑種交配や染色体操作を伴った有用品種の確立,加工処理・飼育環境・生物系廃棄物投与による品質変化,遺伝資源の保存技術の確立などを目的とした,生物学的・生化学的な分析・評価を行う.
12週 水野章敏 「   」
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

研究活動発表卒業論文態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合503020000100
基礎的能力100000010
専門的能力20151000045
分野横断的能力20151000045