有機材料工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 有機材料工学Ⅱ
科目番号 0407 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質環境工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 改訂高分子化学入門-高分子の面白さはどこからくるか-(蒲池幹治 エヌ・ティー・エス)
担当教員 清野 晃之

到達目標

1. 代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。
2. 酵素の性質(基質特異性、最適温度、最適pH、基質濃度)について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1生分解性高分子の種類とその性質について説明できる。教科書を見ながらであれば、生分解性高分子の種類とその性質について説明できる。生分解性高分子の種類とその性質について説明できない。
評価項目2酵素の性質について理解でき、生分解性高分子の分解に応用できる。酵素の性質について理解できる。酵素の性質について理解できない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (B-3) 説明 閉じる
函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義は有機材料工学Iの続きである。有機材料工学Iでは高分子材料の設計や合成、機能性について学んだが、本講義では環境に調和した高分子材料にスポットをあて、その基礎について学習する。前半は高分子材料のリサイクル・リユースの現状を学ぶと共に、海外と日本との考え方の違いを学び、後半は生分解性高分子材料を取上げ、微生物による分解メカニズムや現状について学ぶ。これらの基礎を理解し、有機材料工学Iでの知識と合わせ、実社会における様々な課題に対しても、高分子関連の基礎知識を適用できるようになるのが到達レベルである。
授業の進め方・方法:
授業ではパワーポイントを効果的に用いて、映像を交えた授業を展開している。また、確認問題を定期的に出題し、それを解くことで理解を深めている。さらに、環境問題に対する企業の取り組みをインターネットにより調査させる課題を与え、レポート提出させている。
注意点:
・自学自習による成果をレポート(課題)にて評価する。
・授業中態度が悪い(居眠り、携帯電話の使用など)場合は減点とするので十分に注意すること。

教育到達目標評価:定期試験80%(B-3),課題20%(B-3)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス ・高分子の基礎を理解できる
・地球温暖化と高分子との関わりについて説明できる
2週 高分子のリサイクルその1 ・高分子材料(PET)のリサイクルの現状を理解できる
3週 高分子のリサイクルその2 ・高分子材料(紙)のリサイクルの現状を理解できる
4週 高分子のリユース ・高分子のリユースの現状を理解できる。
・海外と日本との違いを説明できる
5週 天然ゴムと合成ゴムその1 ・天然ゴムの特性・構造などを理解できる
6週 天然ゴムと合成ゴムその2 ・合成ゴムの特性・種類・構造などを理解できる
7週 高分子凝集剤 ・高分子凝集剤を用いた水処理法について説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 答案返却・解答解説
高吸水性高分子
・試験問題を通じて間違った箇所を理解できる
・高分子材料が水を効率良く吸収する原理を理解できる
・高吸水性高分子材料の用途を説明できる
10週 生分解性高分子その1(コア) ・生分解性高分子が開発された経緯を理解できる
・微生物による材料の分解機構を説明できる
11週 生分解性高分子その2(コア) ・生分解性高分子の基礎を理解できる。
12週 生分解性高分子その3(コア) ・酵素の性質を理解できる
13週 微生物から作る高分子材料 ・バクテリアセルロースとポリヒドロキシアルカン酸(PHA)について理解できる
14週 化学合成で作る高分子材料 ・化学合成法で作る生分解性材料(ポリ乳酸など)を説明できる
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 ・間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他課題合計
総合評価割合800000020100
基礎的能力00000000
専門的能力800000020100
分野横断的能力00000000