生物化学

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 生物化学
科目番号 0412 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質環境工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「生物の基本ノート生化学・分子生物学編」(山川喜輝著 中経出版)
担当教員 藤本 寿々

到達目標

1. 生体を構成する要素とその機能,生体内での物質代謝に関わる酵素のはたらきについて説明できる。
2. 動物・植物の同化反応(合成),異化反応(分解),エネルギー代謝について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1生体の構成要素(糖質・脂質・タンパク質)について十分理解し,物質代謝に関わる酵素のはたらきを化学反応の点から説明できる。生体の構成要素(糖質・脂質・タンパク質)について理解し,物質代謝に関わる酵素のはたらきを説明できる。生体の構成要素(糖質・脂質・タンパク質)や物質代謝に関わる酵素のはたらきについて説明できない。
評価項目2動植物の同化反応,異化反応の過程でできる代謝物質の名称・化学式を理解し,エネルギー代謝についても説明できる。動植物の同化反応,異化反応の過程をおおまかに理解し,エネルギー代謝について説明できる。動植物の同化反応,異化反応の過程,エネルギー代謝について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (B-3) 説明 閉じる
函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
生物化学は,生命現象を化学の理論によって解明する学問である。生体はどのような物質から成り立っているか,それらの物質がどのようにして合成され分解されるか,それらの物質はどのような機能を生体中で営んでいるかについて理解し,生き物の化学について基礎的な知識を身に付ける。
授業の進め方・方法:
本講義では,生物体を構成する成分とそれぞれのはたらき,生物体内で行われている化学反応,代謝経路など,生物に関する基本的な内容について学習する。第3学年で履修した「生化学」の内容と密接に関連するので,十分に復習しておくこと。
定期試験は,授業で学習した内容からほとんど出題するので,授業中,真剣に取り組み,学習内容をしっかり定着させるよう努力すること。
注意点:
授業中の居眠り・携帯電話の使用・私語など,受講態度の悪い学生は減点とするので,十分に注意すること。
JABEE教育到達目標評価:定期試験100%(B-3)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 0.ガイダンス
1.タンパク質(コア)
(1)生体をつくるタンパク質
生物化学の全体像・重要性について説明できる。
生体を構成する成分とはたらきを説明できる。
2週 (2)アミノ酸とタンパク質の構造 タンパク質の性質と変性について説明できる。アミノ酸の基本的構造とペプチド結合について説明できる。タンパク質の一次~四次構造の概要を説明できる。
3週 (3)いろいろなタンパク質 生体ではたらくいろいろなタンパク質について説明できる。
4週 (4)細胞膜上のタンパク質
2.酵素(コア)
(1)生体内の触媒=酵素

(3)食物と栄養
細胞膜上に存在するタンパク質のはたらきと物質輸送について説明できる。
酵素の定義と性質,酵素活性の調節について説明できる。国際生化学連合による酵素の命名法を理解できる。
5週 (2)酵素の反応速度
(2)酵素の反応速度
酵素と基質の量的関係と反応速度の関係について理解できる。Michaelis-Menten式を用いて,酵素の反応速度を正確に算出できる。酵素の阻害剤の影響について説明できる。
6週 (3)食物と栄養 食物の消化と栄養分の吸収について説明できる。
7週 3.炭水化物・糖類 (コア)
(1)単糖類・二糖類・オリゴ糖・多糖類
単糖類・二糖類・オリゴ糖・多糖類の名称と構造,機能について説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験答案返却・解答解説
4. 代謝(コア)
(1)同化と異化、生体エネルギー物質
(2)反応の共役
間違った問題の正答を求めることができる。
同化と異化について説明できる。
ATPの化学構造から性質を説明できる。物質代謝とエネルギー代謝における反応の共役について説明できる。
10週 (3)好気呼吸 呼吸基質が炭水化物・脂肪・タンパク質の場合の同化について説明できる。
11週 (4)呼吸商 呼吸商を算出し,呼吸基質の推定ができる。
12週 (5)嫌気呼吸(発酵・解糖) 微生物と筋肉における嫌気呼吸の過程について説明できる。
13週 (6)光合成 光合成に関する初期研究と反応経路について説明できる。
14週 (7)窒素同化 窒素同化と窒素固定について説明できる。
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度課題その他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力5000010060
専門的能力3000010040
分野横断的能力000減点000