食品衛生学

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 食品衛生学
科目番号 0425 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質環境工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 食品衛生学(篠田純男ら、三共出版)
担当教員 藤本 寿々

到達目標

1. 食中毒と食品由来感染症について,原因物質と予防法を説明することができる。
2. 食品添加物について,安全性や使用基準を説明することができる。
3. HACCPシステムによる食品の安全衛生対策を説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1種々の食中毒と食品由来感染症について,原因物質と予防法を説明することができる。食中毒と食品由来感染症について,原因物質と予防法を説明することができる。食中毒と食品由来感染症について,原因物質と予防法を説明することができない。
評価項目2種々の食品添加物について,安全性,使用基準,検出方法を説明することができる。食品添加物について,安全性や使用基準を説明することができる。食品添加物について,安全性や使用基準を説明することができない。
評価項目3HACCPの原則や手順について理解し,HACCPシステムによる食品の安全衛生対策を説明することができる。HACCPシステムによる食品の安全衛生対策を説明することができる。HACCPシステムによる食品の安全衛生対策を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (B-3) 説明 閉じる
函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
近年,食の安全を脅かす問題が相次いで発生し,食品衛生の重要性は高まる一方である。本講義では,食中毒,食品由来感染症,食品添加物,食品の変質と保存法,遺伝子組み換え食品などを,食に関する問題点を中心に学ぶ。また,予防方法や食品衛生に関する法規と行政制度についても学び,食の安全に適切に対応することができる知識を習得する(B-3:100%)。
授業の進め方・方法:
近年,食品偽装や食中毒などの事例が国内外で報道されているが,本講義は「食の安全」に関わる重要な科目であるので,行政・企業・飲食店・消費者が「食の安心・安全」についてどのように取り組んでいるのかについて,厚生労働省,消費者庁,食品安全委員会などのホームページを参照して自学自習に励むこと。
教科書の巻末に「食品衛生法」「食品衛生法施行令」「食品・食品添加物等規格基準」等の法律関係の条文が記されているので,有効に利用できるようよく理解しておくこと。
注意点:
授業中の居眠り・携帯電話の使用・私語など,受講態度の悪い学生は減点とするので,十分に注意すること。

JABEE教育到達目標評価:定期試験80%(B-3),課題20%(B-3)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 0.ガイダンス
1.食品衛生行政と関連法規
(1)食品衛生行政組織
食品衛生の定義と歴史について説明できる。
食品衛生の行政組織について説明できる。
2週 (2)食品衛生関連法規
2.食中毒と食品由来感染症(コア)
(1)食中毒の発生動向
食品衛生関連法規について説明できる。
食中毒の定義,食中毒の年次別・月別・原因別の発生状況について説明できる。
3週 (2)食中毒の分類
(3)微生物性食中毒と食品由来感染症
自然毒・化学物質による食中毒について説明できる。細菌性・ウィルス性食中毒について説明できる。
4週 (4)人畜共通感染症と食品衛生
(5)寄生虫と食品衛生
(6)狂牛病(BSE)問題
人畜共通感染症とその予防法,寄生虫症と経口感染する寄生虫,BSEの病態と検査体制について説明できる。
5週 3.食品汚染物質
(1)食品汚染物質の体内動態
(2)農薬・有害重金属・有害物質
汚染物質の代謝経路を説明できる。
化学物質や有害重金属による食品汚染について説明できる。
6週 4.食品の変質と食品保存法(コア)
(1)腐敗
(2)化学反応による変質
腐敗に影響する因子,化学反応,腐敗の判定について説明できる。
7週 (3)食品の保存法 食品の変質防止にむけた保存法を説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 試験答案返却・解答解説
5.食品添加物(コア)
(1)食品添加物の安全性
(2)食品添加物の使用基準
間違った問題の正答を求めることができる。
食品添加物の定義と分類,安全性,安全性の評価方法,一日摂取許容量,使用基準について説明できる。
10週 (3)食品添加物の表示
(4)各種食品添加物
食品添加物の表示基準,主な食品添加物の種類と特徴,メリットとデメリットを説明できる。
11週 6.食品の器具・容器包装の衛生 プラスチック製品,金属製品,セラミック製品,ゴム製品などの器具や容器包装の概要と包装技術について説明できる。
12週 7.新しい食品の諸問題 遺伝子組み換え食品の概要について説明できる。
13週 8.食品衛生管理(コア)
(1)HACCPによる衛生管理
9.食品衛生試験法
(1)食品添加物
HACCPによる衛生管理,施設管理,家庭での衛生管理について説明できる。
14週 (2)食品汚染物試験法
(3)微生物試験法
食品添加物の検出法,食品汚染物試験法,微生物試験法について説明できる。
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野生物工学食品加工と微生物の関係について説明できる。4後5,後6,後7

評価割合

試験発表相互評価態度課題その他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力5000010060
専門的能力3000010040
分野横断的能力000減点000