物理演習

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 物理演習
科目番号 0432 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 物質環境工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 力学Ⅰ(大日本図書),力学Ⅱ(大日本図書),熱・波動(大日本図書),力学Ⅰ問題集(大日本図書),熱・波動問題集(大日本図書)
担当教員 長澤 修一

到達目標

1. 複数の物理概念を理解して問題に取り組み,計算して,記述できる.
2. 問題演習を継続的に行える学習能力を身につける.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複数の物理概念(物理量)を含んだ問題について,計算課程および結果に間違いがなく,物理概念を応用して十分な記述ができる.単純な物理概念(物理量)を含んだ問題について,計算課程および結果に間違いがなく,物理概念を用いて記述ができる.物理概念が不足しており,計算に間違いがあり,記述も不十分である.
評価項目2自主的な課題を加えて,継続的に演習問題に取り組むことができる.演習課題に対して継続的に取り組むことができる.演習課題に対して継続的に取り組むことができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (B-1) 説明 閉じる
函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物理の学習を通じて,自然現象を系統的,論理的に考える能力を養い,自然現象を解明するために物理的な見方や考え方を修得する.物理は工学の基礎であり,科学技術の発展に欠かせない科目である.低学年で学んだ物理内容のうち,特に,力学,波動,熱力学について,問題演習を通じて習熟度を高めるとともに応用力の養成を図る.
授業の進め方・方法:
・低学年で学んだ物理の内容に関する典型的な問題を解くことによって理解をさらに深めることはもちろんのこと,応用問題に意欲的に取り組み,必要な計算力や応用力を身につけてほしい.
・授業では,主に各自が与えられた演習問題を自ら解く,あるいは予習してきた問題解答を発表することになる.内容のレベル(難易度)はこれまでに学んだ物理を修得していることを前提として行われる発展,応用的なものである.
・毎回の授業に対して,最低限の予習復習が必要である.(図書館にある参考書などを利用して積極的に演習問題を解くことも期待する).
注意点:
履修選択の際は,「物理が苦手,不得意な者に対する,学び直しが目的ではない」ことに注意すること.
JABEE教育到達目標評価:定期試験60%(B-1),レポート40%(B-1)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス等 授業概要,評価方法,注意事項を理解する.
2週 変位・速度・加速度 速度,加速度の計算ができる.
速度の合成,相対速度が計算できる.
3週 等加速度運動 等加速度運動の速度,変位の計算ができる.
自由落下,鉛直・水平・斜方投射に関する問題を解くことができる.
4週 力のつりあい 力の合成,分解,つりあいを計算できる.
5週 運動の3法則と運動方程式 運動の3法則を説明できる.
物体に力がはたらくとき,物体の運動方程式を立てて計算ができる.
6週 仕事と仕事率 仕事,仕事率が計算できる.
7週 力学的エネルギー  力学的エネルギーを計算できる.
力学的エネルギー保存則を用いた計算ができる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 答案返却と解説 解説を通じて,自分の間違った箇所を理解できる.
10週 運動量と衝突 運動量保存則を用いて衝突後の速度を計算できる.
単振動に関する問題を解くことができる.
万有引力の法則を用いた問題を解くことができる.
11週 円運動・万有引力・単振動 円運動・単振動に関する問題を解くことができる.
万有引力の法則を用いた問題を解くことができる.
12週 波動 I 正弦波の式を理解し,波の周期,振動数,速さ,変位を計算できる.
13週 波動 II 波の重ね合わせ,反射,定常波,屈折を計算できる.
14週 熱量保存の法則,ボイル・シャルルの法則,理想気体の状態方程式および熱力学第一法則を用いて問題を解くことができる.
気体の分子運動を理解できる。
15週 期末試験
16週 答案返却と解説 解説を通じて,自分の間違った箇所を理解できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。2前2,前3,前8,前9
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。2前2,前3,前8,前9
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。2前2,前3,前8,前9
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。2前2,前3,前8,前9
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。2前2,前3,前8,前9
鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。2前2,前3,前8,前9
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。2前2,前3,前8,前9
物体に作用する力を図示することができる。2前4,前5,前8,前9
力の合成と分解をすることができる。2前4,前5,前8,前9
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。2前4,前5,前8,前9
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。2前4,前5,前8,前9
慣性の法則について説明できる。2前4,前5,前8,前9
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。2前4,前5,前8,前9
運動方程式を用いた計算ができる。2前4,前5,前8,前9
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。2前4,前5,前8,前9
最大摩擦力に関する計算ができる。2前4,前5,前8,前9
動摩擦力に関する計算ができる。2前4,前5,前8,前9
仕事と仕事率に関する計算ができる。2前6,前7,前8,前9
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。2前6,前7,前8,前9
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。2前6,前7,前8,前9
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。2前6,前7,前8,前9
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。2前6,前7,前8,前9
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。2前6,前7,前8,前9
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。2前6,前7,前8,前9
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。2前6,前7,前8,前9
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。2前10,前11,前15,前16
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。2前10,前11,前15,前16
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。2前10,前11,前15,前16
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.2前10,前11,前15,前16
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。2前10,前11,前15,前16
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。2前14,前15,前16
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。2前14,前15,前16
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。2前14,前15,前16
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。2前14,前15,前16
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。2前14,前15,前16
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。2前14,前15,前16
気体の内部エネルギーについて説明できる。2前14,前15,前16
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。2前14,前15,前16
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。2前12,前13,前15,前16
横波と縦波の違いについて説明できる。2前12,前13,前15,前16
波の重ね合わせの原理について説明できる。2前12,前13,前15,前16
波の独立性について説明できる。2前12,前13,前15,前16
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。2前12,前13,前15,前16
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。2前12,前13,前15,前16
ホイヘンスの原理について説明できる。2前12,前13,前15,前16
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。2前12,前13,前15,前16
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。2前12,前13,前15,前16
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。2前12,前13,前15,前16
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。2前12,前13,前15,前16
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。2前12,前13,前15,前16

評価割合

試験課題レポート合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100
専門的能力000
分野横断的能力000