概要:
本講義では身の回りにある高分子化合物(プラスチック)について、①種類、②化学構造、③合成方法、④物性(性質)についての基礎事項を学習する。また、最近、天然由来のプラスチック製品や生体適合性材料に関する材料が増えてきたことから、天然・生体高分子に関する内容も学習する。特に、5大汎用プラスチックは①~④について理解し,他者に説明できるレベルを目標とする。
授業の進め方・方法:
本講義では高分子化学に関する専門用語や化学反応式(構造式)が多数出てくる。そのため,汎用されている高分子材料(5大汎用プラスチックなど)についてはいつ聞かれても答えられるように日々確認し,覚える必要がある。授業中では身の回りで使われている高分子材料のサンプルを提示したり,簡単な実験を行ったりする。前半は高分子の基礎について説明し,中盤は生体・天然高分子,後半は合成高分子の内容を学習している。
注意点:
・自学自習による成果を定期試験や小テスト・課題にて評価する。
・授業中態度が悪い(居眠り,携帯電話の使用など)場合は減点とするので十分に注意すること。
教育到達目標評価:定期試験80%(B-2),小テスト・課題20%(B-2)
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 高分子化合物がどのようなものか説明できる。 | 4 | 前1 |
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前11 |
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。 | 4 | 前6,前7,前9,前10 |
高分子の熱的性質を説明できる。 | 4 | 前5 |
重合反応について説明できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後7,後9,後13 |
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の反応を説明できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後10,後11,後12,後13,後14 |
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の特徴を説明できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後10,後11,後12,後13,後14 |
基礎生物 | DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。 | 4 | 前13 |
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。 | 4 | 前12 |
生物化学 | タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。 | 4 | 前12,前13,前14 |
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。 | 4 | 前13,前14 |
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。 | 3 | 後1,後2 |
グリコシド結合を説明できる。 | 4 | 後1,後2 |
多糖の例を説明できる。 | 4 | 後1,後2 |
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。 | 4 | 前12 |
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。 | 3 | 前12 |
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。 | 4 | 前12 |
タンパク質の高次構造について説明できる。 | 4 | 前12 |
ヌクレオチドの構造を説明できる。 | 4 | 前13 |
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。 | 4 | 前13 |
RNAの種類と働きを列記できる。 | 4 | 前14 |