概要:
有機材料工学Iで学習した高分子の力学的性質や、化学工学・材料工学分野で学習した蒸留や二成分系合金の状態図についての基礎技術を学び、実社会における様々な課題に対しても、適用できるようになるレベルを目指している。最終的に,成果をレポートに正確,論理的にまとめることを目指している。さらに、自らが主導的に実験を進め、創意工夫して目的に到達できるようになることを目指している。
授業の進め方・方法:
本講義は有機材料工学Iで学習した高分子の力学的性質についての知識、ならびに化学工学や物理化学で学習した蒸留や相平衡の知識が必要となるため,復習を十分に行うこと。また,実験前にはテキストを十分に読み,実験当日スムーズに進められるようにしておくこと。実験後は即レポートをまとめ,期日までに提出すること。不明なことは担当教員に聞くこと。
注意点:
未提出のレポートが一つでもある場合は不合格とする。
教育到達目標評価:レポート100%(A-2:20%,B-4:60%,E-2:20%)
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス(1h) |
・実験の実施方法,注意事項が理解できる
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2週 |
テーマ①ガイダンス(3h)(コア) |
・粘度計を用いた分子量の測定法が理解できる
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3週 |
テーマ②ガイダンス(コア) |
・回転粘度計の原理を理解できる ・流動曲線の書き方が理解できる
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4週 |
テーマ③ガイダンス(コア) |
・引張り試験機の原理を理解できる ・s-s曲線の書き方が理解できる
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5週 |
テーマ④ガイダンス(コア) |
・二成分系の気液平衡を理解できる ・蒸留の理論段の求め方が理解できる
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6週 |
テーマ⑤ガイダンス(コア) |
・二成分系の固液平衡を理解できる ・冷却曲線と状態図の関係が理解できる
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7週 |
グループ実験(7回~14回) |
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8週 |
5テーマを5つのグループに分かれて実施 |
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2ndQ |
9週 |
テーマ① (コア) 粘度法による高分子物質の分子量の測定
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・高分子物質の物性に影響のある分子量の測定方法を理解し,説明できる
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10週 |
テーマ②(コア) 回転粘度計による高分子濃厚溶液の流動曲線の決定
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・高分子物質の物性に影響・粘度計により,流動曲線を作成し,流動性特性を理解し,説明できる
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11週 |
テーマ③(コア) 引張り試験による高分子物質のs-s曲線の測定
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・物質の固体強度物性の測定方法を理解し,説明できる
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12週 |
テーマ④(コア) 蒸留による理論段の測定
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・水溶液の蒸留実験から理論段を求めること,ならびに蒸留塔内の物質移動についての内容を理解し,説明できる
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13週 |
テーマ⑤(コア) 二成分系合金の状態図作成
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・熱電対を用いた温度測定が理解でき,二成分系合金の冷却曲線測定から状態図を作成できる
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14週 |
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15週 |
再(追)実験・レポート指導 |
・提出レポートに対する添削指導を行う ・不正確なデータの場合は再実験または追実験を行う
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。 | 2 | 前4,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 物理化学実験 | 粘度計を用いて、各種液体・溶液の粘度を測定し、濃度依存性を説明できる。 | 3 | 前2,前3,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
分子量の測定(浸透圧、沸点上昇、凝固点降下、粘度測定法等)により、束一的性質から分子量を求めることができる。 | 3 | 前2,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |