化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学Ⅰ
科目番号 0008 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 実教出版 「PEL 化学」 (編著 小林淳哉)
担当教員 水野 章敏

到達目標

1. 原子やイオンの構造を理解し,分子の化学結合について説明ができる.
2. 物質量の意味を理解した上で,化学反応式を組み立て,化学量論的な計算ができる.
3. 酸塩基・酸化還元といった化学反応を理解し,pH計算や電池・電気分解に応用できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1代表的元素の原子やイオンの電子構造, 分子の化学結合の特徴の説明ができる. 原子の仕組みやイオンのでき方を理解し, 分子の化学結合の種類を記述できる.原子の仕組みやとイオンのでき方がわからず,分子の化学結合の区別ができない.
評価項目2物質量を他の物理量に換算し,化学反応式の記述から化学量論的な計算ができる.物質量の基本的な意味を理解し,計算ができ,化学反応式を組み立てることができる.物質量(mol)の意味を理解できず, 化学反応式を組み立てることができない.
評価項目3酸化還元,酸塩基とpH計算,電池・電気分解を理解し,計算ができる.酸化還元,酸塩基とpH計算,電池と電気分解の原理を理解している.酸化還元や酸塩基が分からず,電池・電気分解の仕組みを理解できていない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
・板書が学習理解の中心となるので,ノートはしっかりととること.
・小テストは必ず受験し,答案返却後も復習しておくこと.
・定期試験問題も,答案返却後,保存し復習しておくこと.
授業の進め方・方法:
・わからない所が生じたら,どんな些細なことでも積極的に質問すること.
注意点:
・授業に支障をきたす行為(過度な私語・意味の無い立ち歩き・携帯電話の使用・飲食行為など)は減点対象とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス (0.5h)
化学と社会
授業の流れや注意事項(出席・成績評価)の説明
化学と社会生活の関連を理解できる
2週 物質の種類
1 混合物と純物質,さまざまな分離方法
混合物と純物質の区別を説明できる
3週 物質の種類
2 元素,化合物と単体
3 化学式

元素と化合物について説明でき,化学式 を書くことができる
4週 物質の構成粒子
1 原子と分子
原子と分子の関係について説明できる
5週 物質の構成粒子
2 原子の構造
原子の基本的構造および電子配置を説明できる
6週 物質の構成粒子
3 元素の周期表
周期表の意味と代表的な元素記号を記述 できる
7週 イオン 陽イオン・陰イオンの基本的性質を説明 できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験答案返却・解答解説
イオン結合
間違った問題の正答を求めることができる
イオン結合の性質と該当する物質を説明できる
10週 共有結合 共有結合と電子式・構造式を説明できる
11週 金属結合と金属の結晶 金属結合の性質と該当する物質を説明で きる
12週 原子量,分子量,式量 金属結合の性質と該当する物質を説明で きる
13週 原子量と同位体・分子量・式量
1 原子量の相対質量その求め方
同位体を理解でき,分子量や式量を計算 できる
14週 原子量と同位体・分子量・式量
2 原子量,分子量,式量とその求め方
物質量(mol)の意味が理解でき,計算でき る
15週 前期期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができ る
後期
3rdQ
1週 物質量
1 物質量とアボガドロ定数
物質量(mol)の意味を理解し,粒子数から 物質量を計算することができる
2週 2 物質量と質量の関係 物質量(mol)と質量との関係を使って換算 ができる
3週 3 物質量と気体の体積との関係 物質量(mol)と気体の体積との関係を使っ て換算ができる
4週 化学反応式
1 化学反応式とその書き方
化学反応式を組み立てることができる
5週 化学反応式
2 化学反応式が表す量的関係
化学反応式の量的関係と関連する法則を 説明できる
6週 酸,塩基の定義と価数 酸・塩基の定義を説明できる
7週 酸,塩基の強弱と電離度 酸,塩基の強弱と電離度の関係を説明で き,電離度の計算ができる
8週 後期中間試験
4thQ
9週
試験答案返却・解答解説
pH
間違った問題の正答を求めることができ る
水溶液のpHの計算ができる
10週 中和および塩の水溶液の性質 中和滴定の操作および滴定曲線について 説明できる
11週 酸化と還元
1 酸化還元反応
酸化還元の原理を理解でき,酸化数の計 算ができる
12週 酸化と還元
2 酸化還元反応式
酸化還元反応式を組み立てることができ る
13週 金属のイオン化傾向と電池 金属のイオン化傾向と電池の原理を説明 でき,代表的な電池を記述できる
14週 電気分解 電気分解の原理とその反応を記述できる
15週 学年末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができ る

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。2
物質が原子からできていることを説明できる。2
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。2
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。2
純物質と混合物の区別が説明できる。2
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。2
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。2
水の状態変化が説明できる。2
物質の三態とその状態変化を説明できる。2
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。2
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。2
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。2
同位体について説明できる。2
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。2
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。2
価電子の働きについて説明できる。2
原子のイオン化について説明できる。2
代表的なイオンを化学式で表すことができる。2
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。2
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。2
イオン式とイオンの名称を説明できる。2
イオン結合について説明できる。2
イオン結合性物質の性質を説明できる。2
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。2
共有結合について説明できる。2
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。2
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。2
金属の性質を説明できる。2
原子の相対質量が説明できる。2
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。2
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。2
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。2
気体の体積と物質量の関係を説明できる。2
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。2
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。2
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。2
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。2
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。2
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。2
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。2
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。2
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。2
中和反応がどのような反応であるか説明できる。また、中和滴定の計算ができる。2
酸化還元反応について説明できる。2
イオン化傾向について説明できる。2
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。2
ダニエル電池についてその反応を説明できる。2
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。2
一次電池の種類を説明できる。2
二次電池の種類を説明できる。2
電気分解反応を説明できる。2
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。2
ファラデーの法則による計算ができる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力90000010100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000