国語総合Ⅰ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 国語総合Ⅰ
科目番号 0009 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 改訂版「国語総合」(筑摩書房)、ビジュアルカラー国語便覧(大修館)、国語辞典
担当教員 松代 周平,泊 功

到達目標

1.論理的文章の読解を通して、要旨や筆者の主張を把握し、自分なりに考えることができる。
2.文学的文章の読解を通して、想像力や感じ取る力を磨き、心情を豊かにすることができる。
3.古典に親しむための基本的知識を身に付け、伝統的な言語文化に興味・関心を持つことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1論理の展開を理解し、要旨を把握して、それに対する自分の意見を持つことができる。文意を理解した上で、要点とそうでない箇所とを区分することができる。文意を理解できず、要点を見つけることができない。
評価項目2優れた表現に着目するとともに、表現の奥に潜む筆者の意図を考えることができる。場面や情景を想像し、人物の行動の意味や心情を理解することができる。場面や情景を想像できず、人物の行動の意味や心情を理解することができない。
評価項目3古典の面白さと意義を理解し、伝統的な言語文化に興味・関心を持つことができる。古典を学ぶための基本事項を理解し、古典に親しむ素地を作ることができる。古典を学ぶための基本事項を理解できず、古典に親しむ素地を作ることができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
国語総合Ⅰは、基礎的な現代文の読解と古典(古文・漢文)読解のための基本を身に付ける科目である。2時間続きの授業の前半は現代文、後半は古典の授業を行う。また、現代文は論理的な文章と文学的な文章を交互に読み、古典は前期が古文、後期が漢文という配分で、それぞれバランスのとれた教材を読んでゆく。これらの読解を通して、言葉や表現の方法を学び、豊かな人間性と幅広い視野を獲得できるようになろう。
授業の進め方・方法:
論理的文章の読解には「縮め読み」(大事な箇所を見つける読み方)、文学的文章の読解には「拡げ読み」(人物の言動や情景の奥まで読む読み方)が有効であり、それを意識して読んでほしい。古典については、現代語に置き換えることによって内容の面白さも理解できるので、手間がかかるが口語訳という作業を着実にこなしてもらいたい。また、すぐれた文章表現に目を向けて、その表現や技法を自分の表現活動に利用する姿勢をもつことも大事である。国語力はむしろ普段の生活の中で養われる。日頃から新聞や本を読むように心掛け、言葉や漢字に対して関心を持つようにしてほしい。それと、日記を書くことは文章を書く力をつけるだけではなく、観察眼や洞察力を養い、人間としての成長を促す糧にもなるので、書くことを強く勧めたい
注意点:
提出物は期限を守り、丁寧に仕上げること。また、授業への参加姿勢に問題がある場合には、減点の対象となるので注意すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 学習目標や方法・評価などを理解できる。
2週 随想ーある時間、待ってみてください。
古文―竹取物語
「ある時間、待ってみる」ことがどういう意味を持っているか、筆者のメッセージを理解できる。
古文の文体と歴史的仮名遣いに慣れるとともに口語訳の方法を理解できる。
3週 随想ーある時間、待ってみてください。
古文―竹取物語
「ある時間、待ってみる」ことがどういう意味を持っているか、筆者のメッセージを理解できる。
物語に描かれた平安時代の人々の生活・ものの見方・感じ方を理解できる。
4週 詩ー二十億光年の孤独
古文―竹取物語
詩の鑑賞のポイントを理解し、想像力や巻樹形を豊かにすることができる。
物語に描かれた平安時代の人々の生活・ものの見方・感じ方を理解できる。
5週 詩―自分の感性ぐらい
古文ー竹取物語
詩の鑑賞のポイントを理解し、想像力や巻樹形を豊かにすることができる。
物語に描かれた平安時代の人々の生活・ものの見方・感じ方を理解できる。
6週 小説―セメント樽の中の手紙
古文―平家物語
清新な感覚描写と比喩表現を通して、作者が訴えたかった問題を把握することができる。
物語に描かれた平安時代の人々の生活・ものの見方・感じ方を理解できる。
7週 小説―セメント樽の中の手紙
古文―平家物語
清新な感覚描写と比喩表現を通して、作者が訴えたかった問題を把握することができる。
平安時代末期の武人の生き様と軍記物語の特色を理解できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 評論―言語と文化
古文ー平家物語
言語が文化と密接な関わりを持ち、言語が違えばものの見方までが違ってくることを理解させる。
平安時代末期の武人の生き様と軍記物語の特色を理解できる。
10週 評論―言語と文化
古文ー平家物語
言語が文化と密接な関わりを持ち、言語が違えばものの見方までが違ってくることを理解させる。
平安時代末期の武人の生き様と軍記物語の特色を理解できる。
11週 評論―言語と文化
古文ー奥の細道
言語が文化と密接な関わりを持ち、言語が違えばものの見方までが違ってくることを理解させる。
俳諧紀行文に描かれたばしょうの心情を理解するとともに、俳諧を鑑賞する力を養うことができる
12週 評論―言語と文化
古文ー奥の細道
言語が文化と密接な関わりを持ち、言語が違えばものの見方までが違ってくることを理解させる。
俳諧紀行文に描かれたばしょうの心情を理解するとともに、俳諧を鑑賞する力を養うことができる
13週 短歌ー与謝野晶子他
古文ー奥の細道
短歌の鑑賞ポイントを理解し、想像力や感受性を豊かにすることができる。
俳諧紀行文に描かれたばしょうの心情を理解するとともに、俳諧を鑑賞する力を養うことができる
14週 短歌ー石川啄木他
古文ー奥の細道
短歌の鑑賞ポイントを理解し、想像力や感受性を豊かにすることができる。
俳諧紀行文に描かれたばしょうの心情を理解するとともに、俳諧を鑑賞する力を養うことができる
15週 前期期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる
後期
3rdQ
1週 小説―羅生門
漢文ー訓読のきまり
小説の舞台設定及び登場人物の心理と行動を把握することができる。
日本語と漢文の構造の違いを理解し、漢文訓読の基本を身に付けることができる。
2週 小説―羅生門
漢文ー訓読のきまり
小説の舞台設定及び登場人物の心理と行動を把握することができる。
日本語と漢文の構造の違いを理解し、漢文訓読の基本を身に付けることができる。
3週 小説―羅生門
漢文ー訓読のきまり
小説の舞台設定及び登場人物の心理と行動を把握することができる。
日本語と漢文の構造の違いを理解し、漢文訓読の基本を身に付けることができる。
4週 小説―羅生門
漢文ー訓読のきまり
小説の舞台設定及び登場人物の心理と行動を把握することができる。
日本語と漢文の構造の違いを理解し、漢文訓読の基本を身に付けることができる。
5週 小説―羅生門
漢文ー故事「借虎威」
小説の舞台設定及び登場人物の心理と行動を把握することができる。
訓読の方法に慣れるとともに、各故事の由来を理解することができる。
6週 小説―羅生門
漢文ー故事「借虎威」
小説の舞台設定及び登場人物の心理と行動を把握することができる。
訓読の方法に慣れるとともに、各故事の由来を理解することができる。
7週 小説―羅生門
漢文ー故事「推敲」
小説の舞台設定及び登場人物の心理と行動を把握することができる。
訓読の方法に慣れるとともに、各故事の由来を理解することができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 評論―動的平衡
漢文―論語
生命がサスティナブルなシステムであるという筆者の論旨を理解することができる。
論理の展開の仕方と巧みな表現方法を把握し、孔子の思想を理解することができる。
10週 評論―動的平衡
漢文―論語
生命がサスティナブルなシステムであるという筆者の論旨を理解することができる。
論理の展開の仕方と巧みな表現方法を把握し、孔子の思想を理解することができる。
11週 評論―動的平衡
漢文―論語
生命がサスティナブルなシステムであるという筆者の論旨を理解することができる。
論理の展開の仕方と巧みな表現方法を把握し、孔子の思想を理解することができる。
12週 評論―動的平衡
漢文―雑説
生命がサスティナブルなシステムであるという筆者の論旨を理解することができる。
巧みな比喩が示す内容を把握し、論理の展開と筆者の主張を正しく理解することができる。
13週 評論―動的平衡
漢文―雑説
生命がサスティナブルなシステムであるという筆者の論旨を理解することができる。
巧みな比喩が示す内容を把握し、論理の展開と筆者の主張を正しく理解することができる。
14週 評論―動的平衡
漢文―雑説
生命がサスティナブルなシステムであるという筆者の論旨を理解することができる。
巧みな比喩が示す内容を把握し、論理の展開と筆者の主張を正しく理解することができる。
15週 学年末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3前2,前3,前9,後1,後2,後3,後4
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3前9,前10,前11,後5,後9,後10,後11
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3前4,前5,前6,前7,前12,前13,前14,後5,後6,後12,後13,後14
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3前2,前3,前4,前5,前6,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後9,後10,後11,後13,後14
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3前3,前11
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3後5,後6
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3後3,後4
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3後10,後11

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ提出物合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力100000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000