化学ⅡA

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 化学ⅡA
科目番号 0043 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 Professional Engineer Library 化学(小林淳哉編著,実教出版):1年次より継続使用
担当教員 水野 章敏,中川 弘子

到達目標

1. おもな酸化還元反応式を書くことができ、電池と電気分解の仕組みについて説明することができる.
2. 気体の圧力、体積、温度の関係を理解し、理想気体の状態方程式を活用した計算問題を解けるようにする.
3. 溶液について、種々の濃度計算をできるようにする.
4. 有機化合物の命名,構造,反応および性質を理解し,説明することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電池式,電気分解の反応式を正確に書くことができ,ファラデーの法則を使用した計算を正確にできる.電池式,電気分解の反応式を概ね書くことができ,ファラデーの法則を使用した計算ができる.電池式,電気分解の反応式を書くことができず,ファラデーの法則を使用した計算ができない.
評価項目2理想気体の状態に関する問題を正確に理解し,計算を実施することができる.理想気体の状態に関する問題を概ね理解し,計算を実施することができる.理想気体の状態に関する問題を理解せず,計算を実施することができない.
評価項目3各種有機化合物の基本的な知識を習得しており,問題が解ける.各種有機化合物の基本的な知識を概ね理解し,問題に取り組める.有機化合物の基本的な知識を理解せず,問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
・1年次の科目名「化学Ⅰ」で学んだ化学の基礎知識をもとに,酸化還元反応を理解し,問題を解けるようにする.
・電池や電気分解の仕組みを理解し,計算問題を解けるようにする.
・気体の圧力、体積、温度の関係を理解し、理想気体の状態方程式を活用した計算問題を解けるようにする.
・溶液について、種々の濃度計算をできるようにする.
・有機化合物に関して,分類,名称,構造等について基本的な知識を理解する.
授業の進め方・方法:
基本的には,黒板およびプリントを使用して講義を行う.ノートは前年度使用の物でも良い.
提出物を求める場合があるため、ルーズリーフを使用している学生は,別途とじられるような状態を想定しておいてほしい.
注意点:
関連する科目:化学Ⅰ・化学ⅡB・専門科目の一部(材料系科目・電子素材系科目など)
学習上の助言:身近な物質や現象に関連しているので,それらと関連付けて興味を持つことが望ましい.
・1年次の科目名「化学Ⅰ」の内容をよく復習しておくこと.
・配付プリントは紛失しないよう,各自が保管すること.
・授業中の板書は,学習のポイントとなるので,しっかりノートにとること.
・授業に支障をきたす行為(具体的には,過度な私語,講義に集中しない・寝るなどの態度,忘れ物が多いなど)は減点対象とする.
※ただし,隠蔽しようとする行為は,上記より重い減点対象とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス(1.0h)
酸化還元①(1.0h)
授業の内容,評価説明.
1年次の復習.
・酸化と還元の定義を理解できる.
2週 酸化還元②(2.0h) ・酸化数の計算ができる.
3週 酸化剤還元剤(2.0h) ・化学反応式中における酸化剤,還元剤を特定することができる.
4週 酸化還元反応(2.0h) ・酸化剤,還元剤の半反応式を理解し,化学反応式を書くことができる.
5週 金属のイオン化傾向,電池(2.0h) ・金属のイオン化傾向を説明できる.
・電池の基本構造,原理を説明することができる.
・電極での反応,生活での電池を理解することができる.
6週 電気分解(2.0h) ・両極での反応を理解し,計算ができる.
7週 電気量とファラデーの法則(2.0h) ・ファラデーの法則を用いて電気分解における量的関係を計算で求めることができる.
8週 気体①(1.0h) ・ボイル・シャルルの法則について説明することができる.
・気体の温度,圧力,体積変化について計算できる.
2ndQ
9週 気体②(2.0h) ・理想気体と実在気体の違いを説明できる.
・状態方程式の意味を説明でき,各物理量を計算することができる.
10週 溶液①(2.0h) ・質量パーセント濃度,モル濃度,質量モル濃度の違いを理解し、計算できる.
・各種の溶液の作製方法を記述し、計算で求めることができる.
11週 溶液②(2.0h) ・溶解度から溶質の析出量や飽和溶液の濃度などを計算できる.
・沸点上昇,凝固点降下,浸透圧に関する基本的な計算ができる.
12週 有機化合物①(2.0h) ・基本的な物質の名称,構造を理解する.
・系統的に有機化合物を分類し,その性質を説明することができる.
13週 有機化合物②(2.0h) ・基本的な物質の名称,構造を理解する.
・系統的に有機化合物を分類し,その性質を説明することができる.
・有機化合物の反応を理解し,身近な生活の中に存在する問題点を考えることができる.
14週 総合演習 ・学習した内容に関連する演習問題を解くことができる。
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説(2.0h) ・間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3前8,前9
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3前8,前9
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3前1
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3前10
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3前11
酸化還元反応について説明できる。3前3,前4
イオン化傾向について説明できる。3前1
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3前2
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3前5
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3前5
一次電池の種類を説明できる。3前5
二次電池の種類を説明できる。3前5
電気分解反応を説明できる。3前6
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3前6,前7
ファラデーの法則による計算ができる。3前7

評価割合

試験発表相互評価課題ポートフォリオその他合計
総合評価割合80002000100
基礎的能力7000100080
専門的能力50050010
分野横断的能力50050010