微分積分ⅠB

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 微分積分ⅠB
科目番号 0051 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 「新 微分積分I 改訂版」(大日本図書)/「新 微分積分I 問題集 改訂版」(大日本図書)
担当教員 山本 けい子,須藤 絢

到達目標

代表的な項目として以下の3項目をあげる
1.微分法の公式を使い、基本的な関数の導関数を求めることができる
2.合成関数の微分法を用いて、さまざまな関数の導関数を求めることができる
3.導関数を利用して、関数の増減や凹凸を調べ、グラフの概形を描くことができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1与えられた関数に対し、必要な微分法の公式を適用して、初等関数を含む基本的な関数の導関数を求めることができる初等関数を含む代表的な関数に対し、微分法の公式を適用して導関数を求めることができる代表的な関数に対して、その導関数を求めることができない
評価項目2合成関数の微分法を用いて、さまざまな関数の導関数を求めることができる合成関数の微分法を用いて、基本的な関数の導関数を求めることができる合成関数の微分法を用いて、基本的な関数の導関数を求めることができない
評価項目3導関数を利用して、与えられた関数の増減や凹凸を調べ、グラフの概形を描くことができる 導関数を利用して、基本的な関数の増減や凹凸を調べ、グラフの概形を描くことができる導関数を利用して、基本的な関数の増減や凹凸を調べることができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
高学年の数学や物理および専門科目の基礎となる科目で、理工学系の基本とも言える微分法やその応用について学ぶ。
授業の進め方・方法:
「微分積分I」で扱う微分法は、これから学んでいく数学や専門科目などに直接的に使われる分野であり、学習内容をしっかりと身につけることが望まれる。そのために、授業の予習・復習を継続しながら、問題集などを活用して自発的に問題演習に取り組むこと。また、1年次に学んだ数学の内容が基礎となるので、確実な理解のために必要に応じて1年次の内容も復習すること。
継続的な学習の確認としてテストやレポート課題(宿題)を実施し、到達状況を評価する。レポートについては、態度・志向性(主体性および自己管理力)として評価する。また、第8週の特別時間割では定期テストと同等程度の試験を実施する。
注意点:
学習内容についてわからないことがあれば、教員室を積極的に訪問して質問すること。原則的には授業担当の教員が対応するが、都合が合わなければ授業担当にこだわらずにどの教員に当たってもかまわない。本科目は、今後の高専の学びの基礎となる科目のため、未到達レベルの学生には対し、必要に応じて土日や祝日、長期休業期間に補講を実施する。対象者は必ず参加すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
【導関数の性質】
 関数の定数倍、和差の微分法(コア)
 関数の積の微分法(コア)
 関数の商の微分法(コア)
・関数の定数倍、和差の微分法を理解し、活用できる
・関数の積や商の微分法を理解し、活用できる
2週  xの有理数乗の微分法(コア)
 f(ax+b)の微分法(コア)
・xの有理数乗の微分法を理解し、活用できる
・f(ax+b)の微分法を理解し、活用できる
3週 【三角関数の導関数】
 三角関数の極限値(コア)
 三角関数の導関数(コア)
・三角関数についての極限値を求めることができる
・三角関数の導関数を求めることができる
4週 【指数関数の導関数】
 eの定義(コア)
 指数関数の導関数(コア)
 自然対数(コア)
 極限値によるeの表現
・eの定義を理解する
・指数関数の導関数を求めることができる
・自然対数や極限値によるeの表現を理解する
5週 【合成関数の導関数】
 合成関数の微分法(コア)
・合成関数の意味を理解する
・合成関数の微分法を理解し、活用できる
6週 【対数関数の導関数】
 対数関数の導関数(コア)
 逆関数の導関数
 対数微分法
・対数関数の導関数を求めることができる
・逆関数の導関数を求めることができる
・対数微分法を理解し、活用できる
7週 【逆三角関数とその導関数】
 逆三角関数の定義(コア)
 逆三角関数の導関数(コア)
【関数の連続】
 右側・左側極限値
 関数の連続
・逆三角関数の定義を理解し、典型的な値を求めることができる
・逆三角関数の導関数を求めることができる
・左側極限と右側極限について理解する
・関数の連続性について理解する
8週 特別時間割(後期中間試験)
答案返却、定期試験問題解説
・間違った問題の正答を求めることができる
4thQ
9週 【接線と法線】
 接線の方程式(コア)
 法線の方程式
【関数の増減】
 平均値の定理の図形的意味
 関数の増減と増減表(コア)
 定数関数であるための十分条件
・微分係数を利用して、曲線の接線や法線の方程式を求めることができる
・平均値の定理の図形的意味を理解する
・導関数を調べて関数の増減表を作成することができる
・定数関数であるための十分条件について理解する
10週 【極大と極小】
 極値(コア)
 グラフの概形(コア)
・極値をとるための必要条件について理解する
・増減表を利用して、関数の極値を求めることができる
・増減表を利用して、グラフの概形を描くことができる
11週 【関数の最大・最小】
 閉区間における増減と最大・最小(コア)
 最大値・最小値問題
 不等式への応用
・増減表を利用して、関数の極値および最大・最小値を求めることができる
・最大値・最小値問題を解くことができる
・増減表を利用して、不等式を証明することができる
12週 【不定形の極限】
 ロピタルの定理
 グラフの概形への応用
【高次導関数】
 第2次導関数(コア)
 第n次導関数(コア)
 ライプニッツの公式
・ロピタルの定理を理解する
・不定形の極限値を求め、グラフの概形を描くことができる
・高次導関数に関する用語や記号を理解する
・基本的な高次導関数を求めることができる
・ライプニッツの公式を理解する
13週 【曲線の凹凸】
 第2次導関数の符号と凹凸
 第2次導関数を含む増減表とグラフ
 変曲点
・第2次導関数の符号と曲線の凹凸について理解する
・第2次導関数を含む増減表を利用して関数のグラフを描くことができ、また、変曲点を求めることができる
14週 【媒介変数表示と微分法】
 曲線の媒介変数表示(コア)
 媒介変数表示の関数の導関数(コア)
 媒介変数表示の曲線上の接線
・曲線の媒介変数表示について理解し、簡単な曲線を描くことができる
・媒介変数表示の関数の導関数を求めることができる
・媒介変数表示の曲線上の接線を求めることができる
15週 【速度と加速度】
 速度と加速度
・時刻tに関する変化率について理解し、速度・加速度を求めることができる
16週 学年末試験
答案返却、定期試験問題解説
・間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合90100100
基礎的能力90100100
専門的能力0000
分野横断的能力0000
0000