地球科学

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 地球科学
科目番号 0075 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 地学(啓林社)/地学図表(浜島書店)、プリント
担当教員 小玉 齊明

到達目標

1. 地震や火山などの地球表面に生じる変動を、地球の活動と関係していることを理解できる。
2. 地殻表面や生命がどのような変化・進化を遂げてきたか、地球の歴史を理解することができる。
3. 大気や海洋に見られる循環が地球環境に与える影響を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地殻変動のメカニズムを正しい日本語で説明できる。またこれに関する計算が解ける。地殻変動に関するキーワードを答えることができる。これに関する計算がある程度できる。地殻変動に関する知識がなく、これに関連する計算が解けない。
評価項目2諸現象の因果関係を理解しながら地球の歴史を説明できる。地球の歴史をに関するキーワードを答えることができる。地球の歴史に関する知識がない。
評価項目3大気や海洋と地球環境との相互関係を説明できる。大気や海洋の循環について理解できる。大気や海洋の循環について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
社会基盤工学に関わる技術者には各種建設工事の計画・施工において、地震・台風・地すべりといった自然災害や地質学などの地球科学に関連する知識が必要不可欠である。本科目では地球内部の構造の構造や性質、自然災害のメカニズムとそれに伴う地質・地形の変化など、地球科学全般に関する基礎的な知識を学ぶ。
授業の進め方・方法:
1年次までに学習した理科および数学の知識・技能を活用しながら、土質工学・地盤工学のベースとなる地球科学を学ぶ。既に学習した「理科総合・地学分野」の授業内容と重複する分野については、その内容を知っているものとして、より踏み込んだ授業を行うことになることを忘れず、講義ノートを読み返すなど、十分な復習をして授業に臨むこと。試験では用語の暗記ではなく、諸々の現象のメカニズム、他の事象との因果関係など、全体像をとらえることを意識して学習を進めること。
注意点:
課題に取り組む際には、講義資料だけではなく、図書館等にある参考図書、インターネット等の情報を有効に活用し、正しい日本語を使って、自分の言葉で文章をまとめ上げることを心がけること。
※本講義で扱う内容はすべてコアである。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
地球の概観
科目に位置づけ、学習到達目標、留意点、評価方法等を理解できる
2週 地球の概観 重力、地震波の観測結果、地熱の状態などから地球内部の様子を知る方法について説明できる
3週 地球の概観 重力、地震波の観測結果、地熱の状態などから地球内部の様子を知る方法について説明できる
4週 プレートテクトニクス プレートの動きと地球観の変遷を説明できる
5週 プレートテクトニクス プレートテクトニクスとマントルの動きを説明できる
6週 地球の活動(地震) 地震や地殻変動などの地球の活動をプレートの運動と関連させて説明できる
7週 地球の活動(地震) 地震や地殻変動などの地球の活動をプレートの運動と関連させて説明できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 試験答案返却・解答解説
地球の活動(火山)
間違った問題の正答を求めることができる
10週 地球の活動(火山) 火山の噴火や火成岩の形成などの地球の活動をプレートの運動と関連させて説明できる
11週 地球の活動(火山) 火山の噴火や火成岩の形成などの地球の活動をプレートの運動と関連させて説明できる
12週 地球の歴史 地表の変化と、各種堆積岩の形成について説明できる
13週 地球の歴史 地層の連続とその分布について理解し、地質図や地質断面図から地層の位置関係を読み取ることができる
14週 地球の歴史 地層の連続とその分布について理解し、地質図や地質断面図から地層の位置関係を読み取ることができる
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる
後期
3rdQ
1週 地球の歴史 造山運動による地質構造の形成を説明できる。
2週 地球の歴史 変成岩の形成、地層の情報から地質時代を組み立てることができる
3週 地球・生命・環境の歴史 地球表層の地殻がどのように変化したか説明できる
4週 地球・生命・環境の歴史 生命がどのような地球環境の変化の下で進化してきたかを説明することができる
5週 地球・生命・環境の歴史 生命がどのような地球環境の変化の下で進化してきたかを説明することができる
6週 私たちの日本列島 日本に分布する岩石や地層から、日本列島の起源や成長の歴史を説明できる
7週 私たちの日本列島 日本に分布する岩石や地層から、日本列島の起源や成長の歴史を説明できる
8週 中間試験
4thQ
9週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる
10週 大気の構造と運動 大気の構造と運動について説明できる
11週 大気の構造と運動 日本の天気について説明できる
12週 大気の構造と運動 日本の天気について説明できる
13週 海洋と海水の運動 海洋の構造、海流・深層循環を説明できる
14週 気候変動・地球環境 気候変動と人間の活動との関係について説明できる
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学ライフサイエンス/アースサイエンスライフサイエンス/アースサイエンス太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。4前1,前2
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。4前1,前2
陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。4前1,前2
地球の内部構造を理解して、内部には何があるか説明できる。4前2,前3,前4,前5
マグマの生成と火山活動を説明できる。4前9,前10,前11
地震の発生と断層運動について説明できる。4前6,前7,後1,後2
地球科学を支えるプレートテクトニクスを説明できる。4前4,前5,前12,前13,前14,後6,後7
プレート境界における地震活動の特徴とそれに伴う地殻変動などについて説明できる。4前6,前7,前12,前13,前14,後6,後7
地球上の生物の多様性について説明できる。4後3,後4,後5
生物の共通性と進化の関係について説明できる。4後3,後4,後5
大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。4後11,後12
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。4後10,後11,後12,後13
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。4後10,後11,後12,後13
海水の運動を理解し、潮流、高潮、津波などを説明できる。3後13
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。3後14
専門的能力分野別の専門工学建設系分野水理河川における流れ作用と河道形状について理解している。2前12
水の循環、雨が降る仕組み、我が国の降雨特性について、説明できる。2後10
環境環境問題の歴史を理解している。2後14
地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨を理解している。2後14
熱帯林の減少、砂漠化・土壌劣化、野生性生物の種の減少、海洋汚染を理解している。1後14
物質循環を理解している。2後10,後11,後12,後13
水の物性、水の循環を説明できる。1後12,後14
ヒートアイランドを理解している。1後14
大気汚染を理解している。1後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力200000525
専門的能力6000001575
分野横断的能力0000000