耐震工学

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 耐震工学
科目番号 0122 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「耐震工学入門 第3版」 平井一男・水田洋司 著  (森北出版)
担当教員 平沢 秀之

到達目標

1. 振動解析モデル、1自由度系の自由振動、強制振動、減衰振動について理解している。
2. 多自由度系の自由振動について理解している。
3. 地震に関する基礎事項(地球の構造、地震発生メカニズム、地震波の種類、断層、マグニチュード)や地震による構造物の被害と対策、震度法について理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1不規則外力による強制振動の振動問題を解くことができる。減衰自由振動の微分方程式を立てることができ、それを解くことができる。減衰自由振動の微分方程式を解くことができない。
評価項目2マトリックスによる多元連立方程式を立て、それを解くことができる。剛性マトリックス、質量マトリックス、減衰マトリックスを説明できる。多自由度系の運動方程式を説明できない。
評価項目3レイリー波、ラブ波について説明できる。海洋プレート型地震、内陸直下型地震について説明できる。地震の発生機構について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる
JABEE学習・教育到達目標 (B-2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 振動問題において最も基本的な1自由度系について、自由振動、減衰振動、強制振動をまず学ぶ。それらの振動現象を微分方程式を解いて解析解を導く。次に多自由度系の振動問題をマトリックスを利用して解く。更に、地震波の種類や断層についての基礎事項を学ぶ。科目のレベルは、複雑な振動問題の解決のために知識を応用でき、振動現象の理解に活用できるレベルである。
授業の進め方・方法:
地球科学を復習し、P波とS波について理解しておくこと。物理を復習し、ばね振動問題や振り子の振動問題を解けるようにしておくこと。応用数学Iを復習し、微分方程式の解法を理解しておくこと。
 定期試験では、教科書に書かれていること、板書したことが出題される。計算問題は主に板書した例題と同様の問題が出題される。したがって、授業中にノートを取ってそれを覚えることが大切である。
 この科目は、「物理」、「地球科学」、「構造力学Ⅰ~Ⅲ」、「地盤工学」、「応用数学I」、「橋梁工学」と関連性が深い。
注意点:
JABEE教育到達目標評価: 後期中テスト50% (B-2: 100%)、後期期末レポート50%(B-2:100%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 地震による被害、地震防災 地震による構造物の被害、地震防災について説明できる。
2週 地震の基礎知識 マグニチュード、地震発生機構、地震波形、断層を説明できる。
3週 振動の呼び名と用語 振動問題で扱う各種用語の意味が理解できる。
4週 振動解析モデル 振動解析モデルについて説明できる。
5週 1自由度系の非減衰自由振動 振り子の振動と、ばねによる振動が理解できる。
6週 レイリーの方法による振動の計算 エネルギー法による固有振動数の計算ができる。
7週 1自由度系の減衰自由振動 減衰自由振動の振動特性が理解でき、計算ができる。
8週 後期中テスト
4thQ
9週 試験答案返却、解答解説 試験問題の解答解説を通じて正解が理解できる。
10週 周期的外力による強制振動 外力がsin波のときの動的応答倍率が理解できる。
11週 不規則外力による強制振動 力積とデュアメル積分が理解できる。
12週 多自由度系の運動方程式 多自由度振動系の運動方程式を導くことができる。
13週 多自由度系の固有値解析 マトリックスを用いて固有振動数と固有モードが計算できる。
14週 耐震設計の基礎知識 震度法について説明できる。
15週 学年末レポート
16週 試験答案返却、解答解説 試験問題の解答解説を通じて正解が理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力0000000
専門的能力50500000100
分野横断的能力0000000