応用数学特講

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 応用数学特講
科目番号 0136 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「新応用数学」高遠節夫ほか5名(大日本図書) 「新応用数学問題集」高遠節夫ほか5名(大日本図書)
担当教員 菅 仁志

到達目標

1.空間内の曲線の接線ベクトルや、曲面の法線ベクトルが計算できるようになる。
2.フーリエ級数の意味を理解して、フーリエ級数が計算できるようになる。
3.正則関数を理解し、正則関数の導関数を求めることができるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1空間内の曲線の長さや、曲面の面積が計算できる空間内の曲線の接線ベクトルや、曲面の法線ベクトルが計算できる。空間内の曲線の接線ベクトルや、曲面の法線ベクトルが計算できない。
評価項目2フーリエ級数展開を利用して偏微分方程式を解いたり、無限級数の値を求めることができる。周期関数のフーリエ級数が計算できる。コーシー・リーマンの関係式の理解が周期関数のフーリエ級数が計算できない。
評価項目3正則関数に対して導関数を求めることができ、正則関数によるz平面上の図形の写像を求めることができる。コーシー・リーマンの関係式を利用して、正則関数の導関数が計算できる。コーシー・リーマンの関係式の理解が不十分で、正則関数かどうかの判定や導関数が求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる
JABEE学習・教育到達目標 (B-1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
広く工学に用いられている数学の代表的な分野であるベクトル解析、ラプラス変換、フーリエ級数、複素関数論を基礎を学び、4年まで学んだ数学の応用力を伸長することを目標とする。
授業内容は公知の情報のみに限定されている。
授業の進め方・方法:
複素関数論は、4年生までに学んだいろいろな数学の知識を総合・応用しながら学んでいくことになるので、微分積分をはじめとしたこれまで学んだ数学の基礎知識がしっかり使いこなせることが望まれる。そのために、毎回の授業の予習・復習を継続することはもちろん、これまでの理解が不十分なところがあれば厭わず、低学年の教科書や問題集なども活用しながら自発的に取り組んでいくこと。
注意点:
さらに新たな知識の定着のためにも、補助教材として挙げた問題集などを活用しながら継続的に学習していくことが重要である。
評価方法:定期試験・中テスト100%(B:100%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,空間のベクトル 空間ベクトルの内積、正射影の大きさが計算できる
2週 外積 外積が計算できる
3週 ベクトル関数 ベクトル関数の導関数が計算できる
4週 曲線 空間内の曲線の長さが計算できる
5週 曲面 曲面の面積が計算できる
6週 ラプラス変換の定義 基本的な関数のラプラス変換が定義に従って計算できる
7週 単位ステップ関数 単位ステップ関数を用いて表された関数のラプラス変換が計算できる
8週 相似性 相似性を用いて関数のラプラス変換ができる
2ndQ
9週 移動性 移動性を用いて関数のラプラス変換ができる
10週 微分法則 原関数の微分法則を用いて関数のラプラス変換が計算できる
11週 周期2πの周期関数のフーリエ級数 三角関数の定積分の公式を証明することができる
12週 周期2πの周期関数のフーリエ級数 周期2πの周期関数のフーリエ級数の公式を導くことができる
13週 周期2πの周期関数のフーリエ級数 周期2πの周期関数のフーリエ級数の計算ができる
14週 一般の周期関数のフーリエ級数 一般の周期関数のフーリエ級数が計算できる
15週 前期期末試験
16週 試験等案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる
後期
3rdQ
1週 複素数 複素数の四則演算ができる
2週 複素数の極形式 複素数を極形式を用いて表すことができる
3週 絶対値と偏角 極形式での複素数の四則演算ができる
4週 累乗根 複素数の累乗根の計算ができる
5週 複素関数 指数関数・三角関数の等式が証明できる
6週 複素関数の表す写像 z平面上の図形を、複素関数によりw平面上の図形に写像することができる
7週 正則関数 正則関数の極限値が計算できる
8週 後期到達度試験
4thQ
9週 導関数 正則関数の導関数が計算できる
10週 コーシー・リーマンの関係式 コーシー・リーマンの関係式を用いて正則関数であることが証明できる
11週 調和関数 2変数実関数が調和関数であることを証明できる
12週 無理関数 無理関数の値を求めることができる
13週 対数関数 対数関数の値を求めることができる
14週 逆関数の導関数 逆関数の導関数が計算できる
15週 学年末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000