到達目標
1. 自らの計画に基づいて継続的に実行できる(A-1)。
2. 合成桁橋の設計の概要、特徴、手順、主桁、継ぎ手の設計を理解し、それらを計算できる。要素技術に関する基礎知識を具体的な設計作業に応用できる(B-3)(F-1)。
3. 与えられた条件を基に設計計算ができ、設計した構造物をCADソフトで描くことができる(C-2)。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 正確に設計計算と製図を実行でき、期限内に計算書と製図を提出できる。 | 継続的に設計計算と製図を実行し、期限内に計算書と製図を提出することができる。 | 期限内に計算書と製図を提出することができない。 |
評価項目2 | 設計計算例を参照しながら条件を満たす計算を正しく実行することができる。 | 修正個所を正しく修正し、条件を満たす設計を行うことができる。 | 計算間違いが数多くあり、計算終了個所まで到達することができない。 |
評価項目3 | 設計計算により得られた部材寸法を精確に図面上に表わすことができる。 | 主桁、補剛材を図面上に表わすことができる。 | 主桁、補剛材の図面が完成できない。 |
学科の到達目標項目との関係
函館高専教育目標 A
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函館高専教育目標 B
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函館高専教育目標 C
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函館高専教育目標 F
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JABEE学習・教育到達目標 (A-1)
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JABEE学習・教育到達目標 (B-3)
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JABEE学習・教育到達目標 (C-2)
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JABEE学習・教育到達目標 (F-1)
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教育方法等
概要:
橋梁工学で学んだ「合成桁橋」を設計計算し、CADによる製図を行う。合成桁橋の設計条件として、支間長、床版厚、舗装厚等を設定する。設計計算では、各部材の応力を算定し、許容応力度以下であることを照査する。CAD製図では、橋梁一般図(ただし、主桁側面図・平面図、補剛材図のみ)を描く。科目のレベルは、所定の強度を有する橋梁を設計するために知識を応用でき、効果の検証(応力、たわみ照査)ができるレベルである。なお授業内容は公知の情報のみに限定されている。
授業の進め方・方法:
前期から後期の第4週目までの間に、設計計算を行う。教科書の設計計算例を参照しながら各自に与えられた設計条件に従い、A4ノートに書き進める。計算の途中にチェック個所があり、計算が正しく行われているかを確かめる。すべてのチェック個所がクリヤできたら、ノートを計算書として提出する。
計算書が完成した後、CAD製図に着手する。見本を参照しながら、各自の部材寸法で正確に描く。
この科目と関連性のある科目は、「構造力学Ⅰ~Ⅲ」、「建設CAD・図学」、「橋梁工学」、「鋼構造学」、「構造設計製図Ⅰ」、「コンクリート構造学Ⅰ~Ⅱ」である。
注意点:
「社会基盤工学科・社会基盤工学専攻」学習・教育到達目標の評価:
設計計算書:60% (A-1:60%, B-3:20%, F-1:20%)
製図 :40% (C-2:100%)
本科目は学修単位(2単位)の授業であるため、履修時間は授業時間30時間と授業時間以外の学修(予習・復習・課題・テスト等のための学修)を併せて90時間である。自学自習の成果は設計計算書と製図によって評価する。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス・設計条件 |
合成桁橋を設計するための全体の流れと各自の設計条件が理解できる。
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2週 |
床版の設計 |
床版の設計曲げモーメントの計算、配筋の決定ができる。
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3週 |
荷重の算定 |
設計荷重の計算ができる。
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4週 |
曲げモーメント影響線・せん断力影響線 |
支間中央部と連結部の曲げモーメントとせん断力が算出できる。
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5週 |
主桁の断面計算と応力照査 |
主桁の寸法を仮定し、断面2次モーメントの計算と応力照査ができる。
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6週 |
クリープと温度応力の影響 |
主桁の合成作用によるクリープの計算と温度応力が計算できる。
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7週 |
補剛材の配置と剛度 |
垂直補剛材と水平補剛材の剛度計算ができる。
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8週 |
主桁連結部の設計 |
フランジ、腹板の連結部におけるボルトの計算ができる。
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2ndQ |
9週 |
端対傾構の設計 |
端対傾構の設計荷重の計算、断面の決定ができる。
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10週 |
中間対傾構、たわみの計算 |
中間対傾構の断面決定、死荷重たわみ、活荷重たわみの計算ができる。
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11週 |
CAD製図の環境設定 上下フランジの製図 |
CAD製図を実行するための各種環境設定ができる。 上下フランジの平面図を描くことができる。
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12週 |
補剛材の製図 |
水平補剛材・垂直補剛材を描くことができる。
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13週 |
連結部の製図 |
高力ボルトの配置図を描くことができる。
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14週 |
溶接記号、注釈の製図 |
図面に溶接記号、注釈を書き込むことができる。
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15週 |
補剛材詳細図の製図 |
水平補剛材と垂直補剛材の詳細図を描くことができる。
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16週 |
ビューポート、図面挿入 表題の作図、印刷 |
ビューポートに図面を挿入し、縮尺を変更できる。 表題、縮尺、氏名等を描き、印刷することができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 構造 | 断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。 | 4 | 前5 |
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。 | 4 | 前5 |
影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。 | 4 | 前4 |
影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。 | 4 | 前4 |
鋼桁橋(プレートガーダー橋)の設計の概要、特徴、手順について、説明できる。 | 4 | 前1,前10 |
製図 | 図形要素の作成と修正について、説明できる。 | 4 | 前11,前12,前13,前14,前15,前16 |
画層の管理を説明できる。 | 4 | 前11 |
図の配置、尺度、表題欄、寸法と寸法線の規約について、説明できる。 | 4 | 前11 |
与えられた条件を基に設計計算ができる。 | 4 | 前1,前10 |
設計した物をCADソフトで描くことができる。 | 4 | 前11,前12,前13,前14,前15,前16 |
分野横断的能力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 4 | 前1,前10 |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 4 | 前1,前10 |
評価割合
| 設計計算書 | 製図 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
専門的能力 | 60 | 40 | 100 |