微分積分Ⅰ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 微分積分Ⅰ
科目番号 0453 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 「新版基礎数学」,「新版微分積分I」 岡本和夫監修(実教出版)/「新版基礎数学演習」,「新版微分積分I演習」 岡本和夫監修(実教出版)
担当教員 山本 けい子,新田 一夫,北見 健,竹花 靖彦

到達目標

代表的な項目として以下の3項目をあげる
1.三角関数の加法定理とそれから導出される公式を関連する問題に適用できる
2.基本的な関数の極限を求められる
3.微分法の公式を使い、基本的な関数の導関数を求められる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1三角関数の加法定理から、必要に応じて派生する公式を導出することができ、関連する問題に適用できる三角関数の加法定理と、倍角・半角等の主な公式を示すことができ、基本的な問題に適用できる三角関数の加法定理や、倍角・半角等の主な公式を基本的な問題に適用できない
評価項目2各種の基本的な関数に対し、それに応じた極限の求め方を適用でき、極限値を求められる代表的な関数に対し、極限の求め方を適用し、極限値を求められる代表的な関数に対して、その極限値を求められない
評価項目3与えられた関数に対し、必要な微分法の公式を適用して、初等関数を含む基本的な関数の導関数を求められる初等関数を含む代表的な関数に対し、微分法の公式を適用して導関数を求められる代表的な関数に対して、その導関数を求められない

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
高学年の数学や物理および専門科目の基礎となる科目で、基礎数学の延長として三角関数と加法定理、および、数列とその極限、無限級数を学んだ後、理工学系の基本とも言える微分法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
「微分積分I」で扱う微分法は、これから学んでいく数学や専門科目などに直接的に使われる分野であり、学習内容をしっかりと身につけることが望まれる。そのために、授業の予習・復習を継続しながら、問題集などを活用して自発的に問題演習に取り組むこと。また、1年次に学んだ数学の内容が基礎となるので、確実な理解のために必要に応じて1年次の内容も復習すること。
継続的な学習の確認として小テストとレポート課題(宿題)を実施する。レポートについては、態度・志向性(主体性および自己管理力)として評価する。
注意点:
学習内容についてわからないことがあれば、教員室を積極的に訪問して質問すること。原則的には授業担当の教員が対応するが、都合が合わなければ授業担当にこだわらずにどの教員に当たってもかまわない。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
一般角と弧度法
三角関数
・一般角の表し方を理解する
・弧度法の定義を理解し、度数法と弧度法で表された角を相互に変換できる
・扇形の弧の長さや面積を、弧度法で表された中心角を用いて求められる
・三角関数の定義を理解し、値を求められる
2週 三角関数
・三角関数の値の取りうる範囲や符号を理解する
・三角関数の相互関係を理解する
・三角関数を含んだ代数式の変形ができる
・sin θ, cosθ, tanθのどれかが与えられたときにほかの二つの値を求められる
・θに関連する角(θ+πや-θなど)の三角関数の値を求められる
3週 三角関数のグラフ ・三角関数の性質を理解し、そのグラフが描ける
・グラフの平行移動や拡大縮小を伴うような三角関数のグラフが描ける
4週 三角方程式・不等式 ・三角関数を含む方程式,不等式が解ける
5週 逆三角関数
加法定理
・逆三角関数の定義を理解し、典型的な値が求められる
・加法定理を活用できる
6週 加法定理の応用 ・2倍角の公式を加法定理から導き、活用できる
7週 加法定理の応用 ・半角の公式を2倍角の公式から導き、活用できる
・三角関数の合成ができる
・積を和や差に直す公式を加法定理から導き、活用できる
・和や差を積に直す公式を加法定理から導き、活用できる
8週 前期中間試験
答案返却、定期試験問題解説
・間違った問題の正答を求めることができる
2ndQ
9週 数列
等差数列
・数列に関する用語や記号を理解する
・一般項から各項を求められる
・等差数列の一般項を求められる
・等差数列の和を求められる
10週 等比数列 ・等比数列の一般項を求められる
・等比数列の和を求められる
11週 数列の和 ・和の記号Σを理解する
・n項目がnの3次式で表される数列の和を求められる
12週 数列の和
無限数列の極限
・部分分数分解を利用した和の計算ができる
・数列の極限についての用語や記号を理解する
13週 無限数列の極限 ・基本的な数列について極限を求められる
14週 無限等比数列
級数
・無限等比数列の収束条件を理解し、極限を求められる
・無限級数に関する用語や記号を理解する
15週 等比級数 ・無限等比級数の収束条件を理解し、和を求められる
・循環小数を分数で表せる
16週 前期期末試験
答案返却、定期試験問題解説
・間違った問題の正答を求めることができる
後期
3rdQ
1週 関数の極限値 ・関数の極限値についての用語や記号を理解する
・関数の極限値を求める基本的な問題が解ける
・正または負の無限大に発散する場合についての問題が解ける
・左極限と右極限が異なる場合についての問題が解ける
・x→∞またはx→-∞の場合の極限値を求められる
2週 いろいろな関数の極限値 ・指数関数についての極限値を求められる
・対数関数についての極限値を求められる
・三角関数についての極限値を求められる
・関数の連続性について理解する
3週 平均変化率と微分係数
導関数
・微分係数の定義を理解する
・微分係数に関する用語や記号を理解する
・導関数の定義を理解する
・導関数についての用語や記号を理解する
4週 関数の積・商の微分法 ・多項式で表される関数を微分できる
・関数の積や商の微分法を理解し、活用できる
・nが負のときにxのn乗を微分できる
5週 合成関数の微分法 ・合成関数の意味を理解する
・合成関数の微分法理解し、活用できる
・rが有理数のときにxのr乗を微分できる
6週 逆関数の微分法 ・逆関数の微分法を理解し、活用できる
7週 三角関数の導関数 ・三角関数の導関数を求めることができる
・逆三角関の導関数を求めることができる
8週 後期中間試験
答案返却、定期試験問題解説
・間違った問題の正答を求めることができる
4thQ
9週 対数関数と指数関数の導関数 ・自然対数の底eを理解する
・対数関数の導関数を求めることができる
10週 対数関数と指数関数の導関数 ・対数微分法を活用できる
・指数関数の導関数を求めることができる
11週 高次導関数 ・高次導関数に関する用語や記号を理解する
・基本的な高次導関数を求められる
12週 関数の導関数と増減 ・微分係数を利用して、曲線の接線を求められる
・導関数の符号と関数の増加・減少の関係を理解できる
13週 関数の導関数と増減 ・導関数を調べて関数の増減表を書くことができる
・増減表を利用して関数の極値および最大最小値を求められる
14週 関数のグラフ ・増減表を利用して関数のグラフを描くことができる
15週 関数のグラフ ・曲線の凹凸を利用して関数のグラフを描くことができ、また、変曲点を求められる
16週 学年末試験
答案返却、定期試験問題解説
・間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験小テストレポート合計
総合評価割合801010100
基礎的能力801010100
専門的能力0000
分野横断的能力0000