応用数学特講

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用数学特講
科目番号 0493 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「新応用数学」高遠節夫ほか5名(大日本図書) 「新応用数学問題集」高遠節夫ほか5名(大日本図書)
担当教員 菅 仁志

到達目標

1.フーリエ係数の意味を理解して、フーリエ級数展開が計算できるようになる。
2.正則関数を理解し、複素微分ができる。
3.コーシーの積分定理とべき級数の理論を理解し、留数の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1フーリエ級数展開を利用して偏微分方程式を解いたり、無限級数の値を求めることができる。周期関数のフーリエ級数展開を、基本的な積分公式を用いて計算できる。周期関数のフーリエ級数展開を求めることができない。
評価項目2正則関数に対して導関数を求めることができ、1次変換や正則関数による写像を求めることができる。コーシー・リーマンの関係式を利用して、正則関数に対する複素微分ができる。コーシー・リーマンの関係式の理解が不十分で、正則関数かどうかの判定や複素微分ができない
評価項目3関数のテイラー展開やローラン展開ができ、留数定理を用いたいろいろな複素積分ができる。関数のテイラー展開やローラン展開ができ、留数を計算することができる。関数のテイラー展開やローラン展開ができ、留数を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE学習・教育到達目標 (B-1) 説明 閉じる
函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
広く工学に用いられている数学として代表的な理論である複素関数論を中心として学び、計算力を強化するとともに4年まで学んだ数学の応用力を伸長することを目標とする。
授業の進め方・方法:
複素関数論は、4年生までに学んだいろいろな数学の知識を総合・応用しながら学んでいくことになるので、微分積分をはじめとしたこれまで学んだ数学の基礎知識がしっかり使いこなせることが望まれる。そのために、毎回の授業の予習・復習を継続することはもちろん、これまでの理解が不十分なところがあれば厭わず、低学年の教科書や問題集なども活用しながら自発的に取り組んでいくこと。
注意点:
さらに新たな知識の定着のためにも、補助教材として挙げた問題集などを活用しながら継続的に学習していくことが重要である。
JABEE 教育到達目標評価 試験 100%(B-1)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,フーリエ級数 三角関数の積分の性質が証明できる
2週 フーリエ級数展開 周期2πの周期関数のフーリエ級数が計算できる
3週 フーリエ正弦級数と余弦級数 フーリエ正弦級数、フーリエ余弦級数を使ってフーリエ級数が計算できる
4週 周期2Lの周期関数のフーリエ級数 一般の周期関数のフーリエ級数が計算できる
5週 複素フーリエ級数 周期関数の複素フーリエ級数が計算できる
6週 外積 外積、スカラー三重積、ベクトル三重積が計算できる
7週 ベクトル関数の微分 ベクトル関数の導関数を求めることができる
8週 前期中間試験 曲線の接線ベクトルや長さを求めることができる
2ndQ
9週 曲線 曲線の接線ベクトルや長さを求めることができる
10週 2変数ベクトル関数の微分 ベクトル関数の偏導関数を計算することができる
11週 曲面 曲面の接平面の法線ベクトルを求めることができる
12週 二項方程式 二項方程式を解くことができる
13週 複素関数 指数関数の性質や三角関数の公式が証明できる
14週 正則関数 複素関数の微分ができる
15週 前期期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる
後期
3rdQ
1週 コーシー・リーマンの関係式 コーシー・リーマンの関係式を使って関数の正則関数が判定できる
2週 逆関数 逆関数の導関数が計算できる
3週 複素積分 簡単な複素積分が定義から計算できる
4週 原始関数 不定積分を用いた複素積分の計算ができる
5週 コーシーの積分定理 コーシーの積分定理を使って積分が計算できる
6週 コーシーの積分表示 コーシーの積分表示で表された正則関数の値が計算できる
7週 コーシーの積分定理の応用 コーシーの積分定理を使って、有用な実積分の公式が導ける
8週 後期中間試験
4thQ
9週 数列 数列の極限値が計算できる
10週 級数 級数の和が計算できる
11週 テイラー展開 テイラー展開が計算できる
12週 ローラン展開 ローラン展開が計算できる
13週 孤立特異点 孤立特異点を求めることができる
14週 留数 留数が計算できる
15週 学年末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000