卒業研究(都市デザイン履修コース)

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 卒業研究(都市デザイン履修コース)
科目番号 0553 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 8
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 8
教科書/教材 各教員が配布する文献,参考書など
担当教員 山﨑 俊夫,佐々木 恵一,永家 忠司,菊池 幸恵,平沢 秀之,大久保 孝樹,澤村 秀治,渡辺 力,宮武 誠,小玉 齊明

到達目標

1. 情報収集および整理、データの計算処理やグラフ化、設計や製図に情報技術を活用できる.
2. 自身の研究成果を的確で分かりやすくまとめ、プレゼンテーションできる.
3. 問題解決のために複数の解決手法を考えてその中から最適な解決策を見出せる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1技術的課題について論理的な文書にまとめ,他者と討論できる.技術的課題について自分の考えをまとめることができる.技術的課題について自分の考えをまとめることができない.
評価項目2専門分野の実践的な基礎技術を応用することができる.専門分野の実践的な基礎技術を身につけることができる.専門分野の実践的な基礎技術を身につけることができない.
評価項目3問題解決のために複数の解決手法を理解し,創意工夫ができる.問題解決のために解決手法を理解できる.問題解決のために解決手法を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE学習・教育到達目標 (A-1) 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
 卒業研究は、高専5年間で学んだ知識・技術を土台に、一つのテーマに対して自主的に計画を立て、継続的に実行し、ものづくりで創意工夫し、実験などを通じて実践的な基礎技術を身につけ、担当教員や学生同士との討論で内容を深め、正確な日本語を用いて論理的な文書にまとめあげる科目である。そして、より複雑な課題の解決や問題の原因を明らかにするために、系統的に使える知識としてこれらを活用できるようになることが到達レベルである。
授業の進め方・方法:
先輩の卒研発表会や教員によるガイダンスによって、原則として自身が興味と意欲をもって取組める研究室を選択する。自主的に研究を進めることが基本となるが、その研究の背景や進め方について、指導教員と絶えずディスカッションすることが必要である。時間割に組まれている卒業研究の時間に出席するのは当然であるが、研究の進展状況や実験の都合などで、授業時間以外でも研究に取り組む必要がある。自主性を重んじ各自が計画を立てることになるが、意欲的に取り組むことが重要である。
研究室の教員の研究内容を大まかにでも把握しておくことが望ましい。資料分析、データ解析には数学、論文講読や作成には国語、英語、さらにコンピュータを使用する機会が多いので情報処理関連の知識をできるだけ身につけておくことが望まれる。
定期試験は行わないが、継続的に研究し、研究の過程を研究日誌などに記録すること。なお、研究時間が200時間に達しない場合は 合格点を付与しない。
注意点:
JABEE教育到達目標評価:
・発表30%(C-1:23%,E-1:22%,E-2:17%,E-3:22%,E-4:16%) 
・成果品実技30%(C-1:20%,C-2:30%,E-2:50%)      
・ポートフォリオ40%(A-1:20%,A-3:20%,B-3:20%,F-1:20%,F-2:20%) 

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 藤 原   隆 「都市内変形交差点における交通流に関する基礎的研究」
 交通渋滞や交通安全上問題が多いとされ、都市内に多く存在する変形交差点について、交通現象を観察し、問題点と改善すべき事柄を明らかにする。交差点形状のいくつかのパターン毎に観測を続けることで、明らかになった問題点がその地点に特有・固有な事柄なのかあるいは他の地点にも当てはまる一般的な性質を持った事柄かについて推測し、より安全かつ円滑・快適な交通の実現に資することを目的とする。
2週 山 﨑 俊 夫 「建設ICTに長けた技術者育成のための教材開発に関する研究」
 CIM,i-constructionを推進する国土交通省のもと,建設業界では建設ICT教育に対するニーズが高まっている.一方,教育の現場ではアクティブ・ラーニングの重要性が高まっている.これに対応するためタブレット端末やウェアラブルデバイスなどを活用した教材開発に取り組む.直感的な操作方法で体験型の学習を可能とするIT機器を教育ツールとして活用する.そのための要素技術の発掘・開発とその応用展開ならびに技術の検証を行う.その結果を用いて,インストラクショナルデザインの理論を踏まえて教材を開発し,そうした教材による学習効果を計測する取り組みを行う.
3週 佐々木 恵 一 「函館都市圏における土地利用分析」
 1970年代以降の急速なモータリゼィションは人口の郊外化・中心地の衰退、交通渋滞などの都市問題を引き起こした。公共サイドの社会基盤整備計画においては、土地利用計画を都市環境改善に資する計画と考え、土地利用変化の影響を定量的に把握することが重要である。
4週 永 家 忠 司 「地理情報システム(GIS)を用いた都市形態解析に関する研究」
 街路や建築物,人口密度や土地利用などの都市を構成する諸要素や,それらの複合体である都市形態に着目し,持続可能な都市・地域づくりに関連する課題(特に安全・安全なまちづくりに係る課題)に対し,GISを用いて解決のプロセスを探る.その他,地理空間情報の可視化や情報の共有化を通じた意思決定支援システムの研究も行う.
5週 菊 池 幸 恵 「地域資源を活かした地域づくりに向けた検討」
 地域に点在している有形無形の地域資源について、その空間構成や地域住民の生活との関わりなどに関する調査・研究を行なう。たとえばエコミュージアムジアムや歴史的まち並み、公園・緑地の保全や活用に関する研究、地域資源を周遊する自転車ルートなどの観光まちづくりの提案なども行う。
6週 宮 武  誠 「波打ち帯の海浜変形過程に関する研究」
 これまで波浪変形との関係で説明されてきた波打ち帯の海浜変形過程を前浜浸透流の面から検証し,汀線後退や浜崖の形成といった波打ち帯の侵食現象を解明するものである.また,これとは別に海水と温泉の温度差によって動力を産出する水素吸蔵合金アクチュエータを函館港の海水交換促進装置に適用する研究を行う.
7週 平 沢 秀 之  「木材の土木分野への利用に関する研究」
 二酸化炭素排出量削減のため、土木構造物に木材を積極的に利用することを目指す。土木構造物として橋梁と魚道を対象とし、その構造性能を解析的、実験的に検討する。木材を要求性能の高い構造物から、低い構造物へと再利用するカスケード利用への適用性についても調査検討を行う。
8週
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度成果品・実技ポートフォリオ合計
総合評価割合030003040100
基礎的能力000001010
専門的能力02000201050
分野横断的能力01000102040