応用物理

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 応用物理
科目番号 0564 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 力学Ⅱ(大日本図書)
担当教員 長澤 修一,渡辺 力

到達目標

1. 物体の運動をベクトルの微分積分を用いて記述し,計算することができる。
2. 剛体の回転運動をベクトルの微分積分を用いて記述し,計算することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複雑な運動について,微分積分を用いて記述し,計算することができる簡単な運動について,微分積分を用いて記述し,計算することができる物理現象を微分積分を用いて記述したり計算することができない
評価項目2剛体の複雑な回転運動について,微分積分を用いて記述し,計算することができる剛体の標準的な回転運動について,微分積分を用いて記述し,計算することができる剛体の回転運動を微分積分を用いて記述したり計算することができない

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる
JABEE学習・教育到達目標 (B-1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
土木工学の専門科目の基礎となる力学(物理学)の基礎知識を習得する.物理現象をベクトルの微分積分を用いて記述し,その微分方程式を解いて物理現象を求める能力を身に付ける.構造力学などの専門科目は,物理学の力学を基礎として理論が組み立てらており,専門科目の背景にある力学を理解するとともに,土木工学の専門科目に応用できるようになることが目標である。
授業の進め方・方法:
物理現象をベクトルの微分積分を用いて記述し,その微分方程式を解いて物理現象を求める方法について学びます。数式が多くなりますが,これまで学んだものですから心配ありません。可能な限り,構造力学の内容と関連付けて説明を行いますので,物理学が専門科目の中でどのように展開されいるかを理解して下さい。ベクトル解析の基本と微分方程式の解法が必要となりますので,「代数幾何」「応用数学」の復習を行って下さい。
2回の各定期試験と2回の課題で評価します。
注意点:
「社会基盤工学専攻」学習・教育到達目標の評価:
  中間試験(B-1) (40%),期末試験(B-1) (40%),2回の課題(B-1) (10%×2回)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
第1章 運動の表現
(1) ベクトル解析の基礎
位置ベクトル,ベクトルの内積と外積,方向余弦を説明できる。
2週 (2) 速度ベクトル,加速度ベクトル 位置ベクトルから,速度ベクトル,加速度ベクトルを導出できる.
3週 第2章 物体の運動
(1) 運動の法則
ニュートンの運動の3法則を説明できる.
4週 (2) 位置エネルギーと運動エネルギー 位置エネルギーと運動エネルギーを説明できる
5週 (3) 力学的エネルギー保存則
力学的エネルギー保存則を説明できる。
6週 (4) 運動量と角運動量 運動量と角運動量を説明できる。
7週 (5) 角運動量保存則 角運動量保存則を説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 答案返却・解答解説
(6) 運動方程式の解法1
運動方程式を初期値問題として解くことができる。
10週 (7) 運動方程式の解法2 運動方程式を初期値問題として解くことができる。
11週 第3章 剛体の力学
(1) 剛体の運動
剛体の運動方程式から質量中心(重心)を計算できる。
12週 (2) 剛体の回転運動1 剛体の運動量,角運動量,角運動量保存則を説明できる。
13週 (2) 剛体の回転運動2 慣性モーメントを計算できる。
14週 第4章 振動
(1) 単振動と減衰振動
単振動と減衰振動の運動方程式を導出し計算できる
15週 期末試験
16週 答案返却・解答解説 試験の解説に基づいて,理解度が低い部分を理解する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3後1,後2
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3後3,後4,後5,後14
力のモーメントを求めることができる。3後6
角運動量を求めることができる。3後6
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3後7
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3後11
重心に関する計算ができる。3後11
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3後13
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3後11,後12,後13

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力602080
専門的能力20020
分野横断的能力000