農業・水産土木概論

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 農業・水産土木概論
科目番号 0596 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 講義中に配布するプリント教材/「港工学概論」 長尾 義三著 (国民科学社)
担当教員 宮武 誠,大久保 孝樹

到達目標

1.農業農村工学における農業土木構造物の機能と設計を理解するだけでなく、農業環境の創造についても説明できる。
2.水産土木を支える海洋構造物とその機能を理解し,施設の概要設計が理解できる.
3.社会基盤工学における農業・水産分野で果たすべき役割を理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1農業土木構造物の機能と設計について詳細に説明でき、農業環境の創造についても詳しく説明できる。農業土木構造物の機能と設計について説明でき、農業環境の創造についても説明できる。農業土木構造物の機能と設計および農業環境の創造について説明できない。
評価項目2水産土木を支える海洋構造物とその機能を理解し,施設の概要設計が理解できる.水産土木を支える海洋構造物とその機能を理解できる.水産土木を支える海洋構造物とその機能を理解できない.
評価項目3社会基盤工学における農業・水産分野で果たすべき役割を理解できる.社会基盤工学における農業・水産分野での役割を理解できる.社会基盤工学における農業・水産分野での役割を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE学習・教育到達目標 (B-2) 説明 閉じる
函館高専教育目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
社会基盤工学の農業や水産業分野における役割は今後,より一層高度化するものと考えられる.この講義では,こういった分野との連携をより高めるために必要な基礎的知識を習得する.農業や水産業との分野間を連結する技術を身につけ,より高度な連携を図ることのできる技術者の素養を養成する.
特に,農業分野では,農業土木から農業農村工学への展開を心がけ,農業用水,農業排水施設等の主だった土木工学だけでなく農業生産環境,農村環境の創造に重点を置くこととする.一方,水産分野では,水産土木施設として重要な港や漁港を構成する諸施設の機能や役割を理解し,高い防災力と自然環境に調和した港づくりの概要を身につける.
授業の進め方・方法:
本講義は,前半で農業分野(担当:大久保),後半の水産分野(担当:宮武)により進行する.これまでの社会基盤工学科で習得した基礎知識をフルに活用した授業内容となるので,毎回の授業の復習に加え,これまでの社会基盤工学に関する基礎科目の総復習が必須である.また,講義を通じ,社会基盤工学を農業や水産分野へ応用する創造力を確認するため,試験は中間試験(40%),期末試験(40%)により評価し,総合成績に加味する.また,レポートは期限厳守とし,その他の項目に20%の割合で総合成績に反映する.なお,再試験はレポートの提出状況や授業態度を勘案し,担当教員が必要と認めた場合に限り実施する.
注意点:
JABEE教育到達目標評価 定期試験80%(B-2:100%),レポート20%(B-2:100%)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.農業農村工学の概説 農業農村工学の目的と理念、農業生産環境及び農村環境の創造について説明することができる.
2週 2.農業農村の整備計画 農業農村整備の基本構想、開発整備保全計画、灌漑排水計画、環境整備計画、防災計画について説明できる.
3週 3.農業施設の機能と設計(4hコア)
  ・貯水池・取水設備
  ・水路排水設備
  ・農地
  ・自然環境保全(地域小エネルギー開発)
ダム、ため池、頭首工、地下水工、ポンプ場、水路工、水管理施設、圃場整備、用地造成・干拓・埋立て、農地保全・防災、農業施設、集落排水施設、自然環境保全、農村景観、地域エネルギー施設について説明できる.
4週
5週
6週 4.管理 農地管理、水資源管理、環境管理等について説明できる.
7週 5.世界の農業農村開発 農業農村を取り巻く地球規模の問題、アジアモンスーン地域乾燥地の農業農村開発について理解できる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 答案返却及び解答解説 (1hr)
6.港湾・漁港概論 (1hr)
試験問題を通じ,間違った箇所を理解できる.
我が国の港湾・漁港の現状と法律が理解できる.
10週 7.外郭施設の機能と役割 (2hr) 外郭施設の機能と役割を理解できる.
11週 8.係留施設の機能と役割 (2hr) 係留施設の機能と役割を理解できる.
12週 9.防波堤の構造と設計概要 (2hr) 防波堤の基本的な構造とその設計概要が理解できる.
13週 10.護岸の構造と設計概要 (2hr) 護岸の基本的な構造とその設計概要が理解できる.
14週 11.水産環境の創造 (2hr) 環境負荷低減や自然環境との調和の観点から,水産施設のあり方を説明できる.
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 ・間違った問題の正答を求めることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000