交通工学

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 交通工学
科目番号 0726 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 社会基盤工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「交通システム工学」(大橋ら共著、コロナ社)/”Traffic Engineering”(R.P.Roess et.al, Prentice Hall) 「都市交通プロジェクトの評価」(森杉・宮城著、コロナ社)
担当教員 佐々木 恵一

到達目標

1. 交通計画の歴史と計画立案方法を理解し,説明できる.
2. 交通の特性を理解し,道路設計に必要な基準を説明できる.
3. 交通計画等に必要な統計的方法などの数学的手法を理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1交通計画の歴史と計画立案・推計手法を理解し計算できる.交通計画の歴史と計画立案方法を理解し,理解できる.交通計画の歴史と計画立案方法を理解できない.
評価項目2交通の特性を理解し道路設計に必要な基準を説明できる.交通の特性を理解し,道路設計に必要な基準を理解できる.交通の特性を理解し,道路設計に必要な基準を説明できない.
評価項目3交通計画等に必要な数学的手法を理解し,計算できる.交通計画等に必要な数学的手法を理解できる.交通計画等に必要な数学的手法を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

函館高専教育目標 B 説明 閉じる
JABEE学習・教育到達目標 (B-2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
安全・円滑・快適な道路交通を実現するには交通主体の特性や道路交通施設の計画,設計,運用・制御方法等について様々な知識が必要である.交通工学は,理論的考察やデータ解析等を通して我々の日常生活に密着した種々の交通現象・交通行動に関する基礎的知識を与え,それによって人や物の安全・円滑・快適な移動の実現を目指すものである.典型的な問題は解けるレベルであること.
授業の進め方・方法:
我々の日常生活は交通と不可分の関係にあり,我々自身も交通の一主体であることから,日常生活における人や物の移動および社会現象に関心を持ち,授業内容と関連づけて考えることが求められる.交通に関する問題は山積しているので,現状を正確に把握して問題を明確にし,データを収集,分析する手法を会得し,問題解決のために必要な代替案を考えられるよう,土木計画学などの専門科目のみならず,数学,統計学,物理学などの一般科目についても基礎的な知識を十分に持ってもらいたい,教室の中だけでは,交通の話など自分にはあまり関係のないことのように思ってしまう人もいるかもしれないが,いったん外に出ると自分が移動の主体になり,それを取り巻く周囲の環境すべてが交通の対象であることを認識して,しっかり取り組んでもらいたい.
注意点:
 JABEE教育到達目標評価:定期試験100%(B-2:100%)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,「交通工学」の意味,役割 「交通」の意味とそれを扱う「交通工学」の意義を理解できる.
2週 交通調査 トリップの意味及びパーソントリップ調査等,種々の交通調査の目的,方法などを理解できる.
3週 交通需要推定I 交通需要推定の方法のうち,集計モデルの代表的な方法である四段階推定法の流れの概要を理解できる.
4週 交通需要推定II 四段階推定法の各段階とその推定方法を理解できる.
5週 交通需要推定III 集計モデルと非集計モデルの特徴等を理解できる.
6週 道路網計画と道路の機能 道路網の計画の概要と道路の機能について理解できる.
7週 道路の線形,道路の種別 道路構造令による設計速度等の基準値,横断面構成,道路の機能と幾何構造について理解できる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 交通現象とその表現 交通流,交通量の特性を理解できる.
10週 交通現象とその表現 交通流,交通量の特性を理解できる.
11週 道路の交通容量 交通容量の考え方,種類,計算方法について理解できる.
12週 交通渋滞と交通運用 交通渋滞の原因と対策,TDM,モビリティマネジメントなどについて理解できる.
13週 交通安全 交通事故の現状,要因分析などについて理解できる.
14週 公共交通と将来の道路交通システム 軌道と新交通システム,ITSなどの交通システムについて理解できる.
15週 期末試験
16週 試験答案返却・解答解説 間違った問題の正答を求めることができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3前14
専門的能力分野別の専門工学建設系分野計画交通流調査(交通量調査、速度調査)、交通流動調査(パーソントリップ調査、自動車OD調査)について、説明できる。4前2,後2
交通需要予測(4段階推定)について、説明できる。4前3,前4,後3
交通流、交通量の特性、交通容量について、説明できる。4前9,前10,後11
性能指標に関する道路構造令の概要を説明できる。4前11,後7

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000