グローバル・ケーススタディ

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 グローバル・ケーススタディ
科目番号 0002 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 W.チャン.キム:[新版]ブルーオーシャン戦略-競争のない世界を創造する(ダイヤモンド社), クレイトン・クリスチャンセン:イノベーションのジレンマ-技術革新が巨大企業を滅ぼすとき(翔泳社)
担当教員 下郡 啓夫

到達目標

グローバル・ケーススタディでは,企業が社外のノウハウを取り入れ、革新的な製品やサービスを開発するオープンイノベーションや,機能がシンプルで低価格の製品を新興国で開発し、新興国内だけでなく、先進国にも事業展開する戦略(リバース・イノベーション)の状況理解を通して,イノベーションのグローバル化が進んでいることを学ぶ(D-1)。その上で,イノベーションのグローバルスタンダードとしてのデザイン思考,人間中心設計などのアプローチ法を基盤にした,イノベーション・プロセス・モデルを理解しながら(D-1),それを地域・日本・先進国で起こる諸課題に応用して,人間や社会に対しての新たな価値,革新的な製品開発のシーズを生み出すことができることが目標である(D-1)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1リバース・イノベーションの概念を理解し、多国間にまたがる課題解決方法を提案できる。リバース・イノベーションの概念から、多国間で起こっている問題を理解することができるリバース・イノベーションの概念から、多国間で起こっている課題を理解できない。
評価項目2デザイン思考をベースとして、課題を抽出し、新たな技術革新のシーズを見つけることまでできる。デザイン思考を使って、課題を見出すことができる。デザイン思考をつかった考え方が理解できない。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では、前半で諸外国との関係性の中で課題解決、あらたな技術革新を引き起こしているオープン・イノベーション等を理解する。その上で、オープン・イノベーション等のベースにあるデザイン思考という問題解決プロセスを理解し、函館における課題解決に応用することを目指す。後半では、新たなシーズの発想法、意見の収斂のさせ方を学びつつ、問題の所在を日本、先進国まで広げ、グローバルな観点での問題解決をしていく。
授業の進め方・方法:
本講義では、グループに分けて、その集団内の互恵的な相互依存関係を基に、協同的な学習活動を生起させていくことを基本とする。デザイン思考についても、講義による概念理解よりも、それを使ったアクティビティが中心となる。
注意点:
本講義ではコミュニティへ意見を述べたり、解決策の創造と実践を促すために関係者の要求を受け入れたりします。また、自分の専門性を生かした環境や状況において最もうまく機能するテクニックを選ぶことも学びます。そのため自らの自主性とともに、いかに協働して行うのか、他者理解などしっかりと意識しながら学習してください。
「全専攻」学習・教育到達目標の評価:
 中試験        :30%(D-1:100%)
 期末試験       :30%(D-1:100%)
 コミュニケーション活動:20%(D-1:100%)
 ポートフォリオ    :20%(D-1:100%)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 本講座に関するガイダンス
オープン・イノベーションについて
学習の意義、進め方、評価方法を理解する。
オープン・イノベーションの概念、それに関わる諸外国の状況を理解することができる。
2週 リバース・イノベーションについて
ブルー・オーシャン戦略について
リバース・イノベーションの概念、それに関わる諸外国の状況を理解することができる。
ブルー・オーシャン戦略の理論について理解することができる。
3週 イノベーションのジレンマについて
イノベーションについて
イノベーションのジレンマの理論について理解することができる。
様々なイノベーション事例を比較しながら、本講義におけるイノベーションの定義を理解する。
4週 デザイン思考とは
人間中心設計とは
デザイン思考の問題解決プロセスについて理解する。問題解決における人間中心設計的アプローチの方法を理解する。
5週 「理解」とは デザイン課題の明確化から関係者との調査準備プロセスの方法を理解・実践できる
6週 「創造」とは チームが特定の分野で学んだことを具体的な解決策に転換する具体的方法を理解・実践できる。
7週 「実践」とは アイデアとプロトタイプを実行可能な解決策と計画に変える方法を理解・実践することができる。
8週 中テスト
4thQ
9週 TRIZについて TRIZの理論について、理解・実践することができる。
10週 議論の発散・収束について 交流制約法などの具体的議論展開を通じて、議論の発散・収束方法を学ぶ
11週 実践演習Ⅰ(函館地域の課題) これまで学んだイノベーション・プロセスを、函館地域の課題解決に活用することができる。
12週 実践演習Ⅱ(日本の課題①) これまで学んだイノベーション・プロセスを、日本の課題解決に活用することができる。
13週 実践演習Ⅲ(日本の課題②) これまで学んだイノベーション・プロセスを、日本の課題解決に活用することができる。
14週 実践演習Ⅳ(先進国の課題①) これまで学んだイノベーション・プロセスを、先進国の課題解決に活用することができる。
15週 実践演習Ⅴ(先進国の課題②) これまで学んだイノベーション・プロセスを、先進国の課題解決に活用することができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中試験期末試験コミュニケーション活動ポートフォリオ合計
総合評価割合30302020100
基礎的能力15150030
専門的能力15150030
分野横断的能力00202040