到達目標
1. 技術者倫理問題の背景を理解し,倫理規範が形成された経緯を説明できる.
2. 技術者の倫理規定を説明できる.
3. 実際の問題に対して自分の意見を持ち,技術者倫理を実践できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 技術者倫理問題の背景を理解し,倫理規範を説明できる. | 技術者倫理問題の背景を説明できる. | 技術者倫理問題の背景を説明できない. |
評価項目2 | 技術者の倫理規定を理解し,技術者の行動規範を説明できる. | 技術者の倫理規定を説明できる. | 技術者の倫理規定を説明できない. |
評価項目3 | 倫理問題について他者と討論できる. | 倫理問題について自分の意見をまとめる事ができる. | 倫理問題について自分の意見をまとめる事ができない. |
評価項目4 | グループディスカッションにおいて,具体的問題を解決するための選択肢を創出し,その中から妥当な選択をおこなうことができる. | グループディスカッションにおいて,具体的問題を解決するための方法を検討することができる. | グループディスカッションにおいて,具体的問題を解決するための方法について検討することができない. |
評価項目5 | レポートにおいて,倫理問題が,多様な価値が対立し,複数の利害関係者が関わっていることについて理解した上で,事例を検討することができる. | レポートにおいて,倫理問題に,多様な価値が対立し,複数の利害関係者が関わっていることを指摘できる. | レポートにおいて,多様な価値や複数の利害関係者に配慮することができない. |
評価項目6 | レポートにおいて,分析手法を具体的事例に適用し,倫理的問題の要因分析・問題定義等を明確に示すことができる. | レポートにおいて,分析手法を具体的事例に適用することができる. | レポートにおいて,具体的事例について,問題を構造的に分析することができない. |
評価項目7 | レポートにおいて,技術者の役割・責務について,自分の問題として受け止め,考察・検討したうえで,主張を示すことができる. | レポートにおいて,技術者の役割・責務について自分の視点から考察・検討することができる. | レポートにおいて,技術者の役割・責務について,自分の問題として捉えることができない. |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達目標 D-2
説明
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学習・教育到達目標 D-3
説明
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教育方法等
概要:
倫理の問題とは,人間の行為の善悪,正・不正を問うものであるので,人間に不可能な行為は倫理の考察の対象にならない.しかしながら,現代の科学技術は人間の行為を飛躍的に拡大し,それを担う科学技術者には,科学技術によって新たに可能になった行為について倫理的考察が必要である.この授業では,科学技術が人間や社会,自然環境におよび未来の世代に与える影響を理解し,事例研究を通じ技術者として自己の技術に関する説明責任を果たす能力を養う.また,これらについて自分の考えをまとめ,他者との討論の中から技術者の役割と責任を理解きることを学習目標とする.これらを総合して,社会において技術者倫理を実践できることを到達レベルとする.
授業の進め方・方法:
学習上の留意点:授業の内容は広範囲かつ多岐にわたるので,テーマごとに要点を整理し取りまとめておくこと.また ,事例研究ではグループワークを実施するので,これらに対して精力的に取り組み,報告書を定められた期限までに提 出しなければならない.
注意点:
必要とされる予備知識:特に必要な予備知識は求められないが,各自の専門分野に関わる学会,学術団体,専門家集団における技術者の倫理規定について事前に調査し,その内容について理解しておくこと.
学習・教育到達目標の評価: 中テスト(D-2) (25%),期末試験(D-2) (25%),レポート(D-3) (50%)
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
技術者倫理問題の背景 |
技術者倫理の問題の特殊性や時代の背景,技術者倫理教育の必要性について理解し,倫理規範を説明することができる.
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2週 |
技術者教育・技術者資格・倫理規定 |
現在の技術者教育,技術者資格制度に求められる事項,および技術者倫理規定が示す中心的テーマを説明することができる.
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3週 |
技術者の倫理的行為設計 |
価値の相反,ジレンマ問題,倫理的行動の促進要因・阻害要因に関する基礎知識を持ち,技術者の倫理的行為を説明することができる.
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4週 |
技術者のアイデンティティー |
科学者,技術者,技能者のそれぞれに対する期待の違いを理解し,プロフェッショナルとしての技術者が果たすべき役割を説明できる.
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5週 |
技術者の説明責任 |
インフォームドコンセントやパターナリズムについて正しい認識を持ち,技術者の説明責任について論ずることができる.
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6週 |
事例研究1 |
過去の事例を題材としたケーススタディーを行い,倫理規定に照らし合わせて,技術者の行為設計について検討する.
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7週 |
事例研究2 |
過去の事例を題材としたケーススタディーを行い,倫理規定に照らし合わせて,技術者の行為設計について検討する.
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8週 |
中テスト |
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2ndQ |
9週 |
内部告発 |
内部告発の是非について正しい認識を持ち,内部告発の形態や内部告発が正当化される条件について論ずることができる.
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10週 |
法と技術者倫理 |
PL法,独占禁止法について正しい知識を持ち,法と倫理 の補完関係について説明することができる.
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11週 |
技術者倫理と地球環境 |
現在の地球が直面している環境問題について正しい認識を持ち,環境や未来の世代に果たすべき技術者の使命を説明できる.
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12週 |
技術者倫理と倫理的行動1 |
倫理問題解決手法について理解できる.
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13週 |
技術者倫理と倫理的行動2 |
ケーススタディーを用いて,問題の背景,内在する倫理的問題を明確にし,それらの内容について他のグループと議論することができる.
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14週 |
技術者倫理と倫理的行動3 |
ケーススタディーを用いて,技術者の行為設計について検討し,技術者としての倫理的行動をまとめることができる.
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15週 |
技術者倫理と倫理的行動4 |
技術者としての倫理的行動をまとめることができる.
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16週 |
期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 50 | 100 |
基礎的能力 | 25 | 0 | 25 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 25 | 50 | 75 |