到達目標
1.計量値、計数値のデータから、統計的な計算により製造プロセス等が管理された状態にあるか判断できる。
2.実験データを統計的に判断して数値解析ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 実際の製造現場を想定して得られる平均値、分散値、相関係数、不良率から、製造プロセスが管理状態にあるか判断できる。 | 典型的な例として示される平均値、分散値、相関係数、不良率のデータから、製造プロセスが管理状態にあるか判断できる。 | 左記に達していない |
評価項目2 | 実際の実験データ等に対し、分散分析、多変量解析、基本的な実験計画法を適用してデータに対してさまざまな判断ができる。 | 典型的な課題に対し、分散分析、多変量解析、基本的な実験計画法を適用してデータに対して判断ができる。 | 左記に達していない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
品質管理は様々なデータから品質や製造工程を評価するための数学の一分野である。品質管理の本質は「得られたデータから製造工程をどう評価するか」であり、授業を通して実践的な生産の場で用いる数学的な知識として活用できるようになることを目指す。また実験計画法、分散分析、多変量解析は、実験データから論理的な実験プロセスを提案するための知識であり、特別研究など研究プロセスの検討にも生かされるものである。さらに、企業人としてデータを正しく判断し、責任ある技術者・研究者として改善活動を行っていけるようになるための知識である。
<実務との関係>
この科目は企業で無機材料の研究開発を通して統計的品質管理に基づくデータ分析を行なっていた教員が、その経験を生かし企業の生産現場や開発現場でのデータの統計的品質管理手法について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
Office365に必要なデータや資料はアップロードする。毎回演習を行う。この際、Excelに標準の統計分析ツールを用いる。
この授業は学修単位なので、事前課題や授業中に出題される課題や演習問題に取り組み提出しなければならない。
注意点:
「全専攻」学習・教育目標の評価:中試験45%(B-1)、期末試験45%(B-1)、課題10%(B-1)とする
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス 品質と機能 |
授業の留意点、評価方法など理解する 製品開発を想定し、基本的な「品質-機能展開」ができる。
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2週 |
計量値の検定と推定① 実データからの母分散の検定と推定 |
帰無仮説、対立仮説、有意水準を設定でき、計量値の分散の検定と推定ができる
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3週 |
計量値の検定と推定② 実データからの母平均の検定と推定 |
標準偏差が既知と未知の場合の母平均の検定と推定ができる
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4週 |
計量値の検定と推定③ 2組の平均値の差の検定(1) |
対応のない2組の平均値の差の検定と推定ができる
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5週 |
計量値の検定と推定④ 2組の平均値の差の検定(2) |
対応のある2組の平均値の差の検定と推定ができる
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6週 |
相関係数の算出と検定① |
データから母集団の母相関係数の検定と推定ができる
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7週 |
相関係数の算出と検定② |
アンケート分析などに用いられる「順位検定」の相関係数を算出し有意検定ができる
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8週 |
計量値の計数化と符号検定 |
計量値を計数化し、符号検定表を用いて相関や平均値の差の検定ができる
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4thQ |
9週 |
中試験 |
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10週 |
答案返却と解答 計数値の検定と推定① 母不良率の差の検定 |
不正解部分を正確に解答できるようになる 母不良率の差の検定と推定ができる
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11週 |
計数値の検定と推定② 2組の不良率の差の検定 |
2組の不良率の差の検定と推定ができる
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12週 |
分散分析① 一元配置の分散分析、二元配置 |
分散分析の目的や用語が説明でき、一元配置と繰り返しの有無に応じた二元配置の分散分析ができる
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13週 |
同上 |
同上
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14週 |
多変量解析 |
実データに対して多変量解析ができ、因子の寄与の程度から線形式を提案できる
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15週 |
実験計画の基本 |
実験の試行回数を効率化する観点から、実験計画の意義を説明でき、代表的な実験計画の型を適用して、データ分析ができる。
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16週 |
定期試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 90 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 90 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |