地域課題対応型創造実験

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 地域課題対応型創造実験
科目番号 0004 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 学修単位: 4
開設学科 物質環境工学専攻 対象学年 専1
開設期 通年 週時間数 前期:6 後期:6
教科書/教材
担当教員 古俣 和直,中村 尚彦,山田 一雅,湊 賢一,三島 裕樹,小山 慎哉,小原 寿幸,小林 淳哉,伊藤 穂高,清野 晃之,渡辺 力,平沢 秀之,小玉 齊明,阿部 勝正

到達目標

1.グループ内での各人の役割と目標を明確化した実験計画をたてることができる
2.自分の考えをまとめて他者と討論を交え、チームの一員として行動できる
3.実験を進める上で創意工夫ができる
4実験をすすめられる専門分野の基礎技術を身につけている。
5.技術を通した地域貢献の意識を持って課題解決に取り組むことができる
6.他者の考えを尊重し、要点を整理して他者と討論できる
7.技術成果を他者に報告するという観点で、文章としてまとめることができる
8..プレゼンテーションの対象を踏まえて、効果的に口頭発表できる
9.課題解決のために必要な知識を多面的に応用できる
10.課題解決に対して論理的な観点からアイディアを絞り込みながらアプローチができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1十分に実現可能性に配慮した実験計画が立てられる実現可能性に配慮した実験計画が立てられる左記に達しない
評価項目2他者の進捗状況への影響を考慮して、自らの役割を着実に実行できる自らの役割を着実に実行できる左記に達していない
評価項目3計画を進めるための多面的に創意工夫できる計画を進めるために創意工夫できる左記に達していない
評価項目4専門分野に関係する実験を実施し多面的に考察できる専門分野に関係する実験を実施し考察できる左記に達しない
評価項目5依頼されたテーマを通して地域や企業等に貢献するという意識を十分に持って課題に取り組むことができる依頼されたテーマを通して地域や企業等に貢献するという意識を持って課題に取り組むことができる左記に達していない
評価項目6効果的にディスカッションするための準備や配慮が十分にできる効果的にディスカッションするための準備や配慮が十分にできる左記に達していない
評価項目7成果を構成や文言にも十分に注意してレポート等の文書に記述できる成果をレポート等の文書に記述できる左記に達していない
評価項目8成果等を発表する対象にも十分に配慮して口頭発表できる成果等を発表する対象に配慮して口頭発表できる左記に達していない
評価項目9課題解決に必要になる知識や技術を自ら考えることができ、その知識を多面的に応用できる課題解決に必要な知識を多面的に応用できる左記に達していない
評価項目10課題解決に際して、十分に論理的で多面的なアプローチができる課題解決に際して、多面的なアプローチができる左記に達していない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 A-1 説明 閉じる
学習・教育到達目標 A-2 説明 閉じる
学習・教育到達目標 A-3 説明 閉じる
学習・教育到達目標 B-3 説明 閉じる
学習・教育到達目標 D-3 説明 閉じる
学習・教育到達目標 E-1 説明 閉じる
学習・教育到達目標 E-2 説明 閉じる
学習・教育到達目標 E-3 説明 閉じる
学習・教育到達目標 F-1 説明 閉じる
学習・教育到達目標 F-2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
地域企業等をクライアントとして、そこからの実課題にグループで取り組む。この時、課題解決のための期間(納期)、コスト、品質など企業活動で必要となる考えに配慮して取り組むことになる。実施にあたっては地域企業等の現職あるいは退職者をマイスターとして協力いただき、企画の立案や進捗状況管理、人的ネットワークなど、チームの一員としての協力をいただける。何ウィいつまでにどこまで明らかにするかを記した実験計画書が重要であり、限られた期間内にどこまで行うか」についてクライアントと十分にすり合わせることも必要になる。
<実務との関係>
 この科目は企業の現職および退職技術者を特専教員(マイスター)として複数名活用し、学生が地域企業等の課題に取り組むプロセスを学ぶPBL形式の実践的な授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
各テーマに数名の学生が取り組むが、教員やマイスターの指導は最小限によどめるので、事前の準備やテーマの背景、その課題を解決したときの効果、依頼者の切迫度(緊急度)など十分に配慮して自主的に取り組むこと。
評価は、企画書の内容、毎週の進捗状況報告(週報)、定期的な口頭での報告(中間報告・月例報告)、成果報告会、成果報告書による。
注意点:
各エビデンスの割合は以下に示すとおりだが、その内訳としてとして学習・教育目標が均等な割合で割り当てられている。
実験企画書(A-1,A-2,A-3,F-1を各10点満点で評価):(25%)
継続的な活動:週報(A-1,A-2,A-3を各10点満点で評価):(15%)
継続的な活動:中間報告会(月例報告)(E-1,E-3,F-1,F-2を各10点満点で評価):(15%)
成果発表(最終報告会)(プレゼン)(E-1,E-3,F-1,F-2を各10点満点で評価):(30%)
成果報告書(B-3,D-3,E-2,F-2を各10点満点で評価):(15%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業計画、到達目標、評価方法の説明、諸注意について理解する。実験テーマを選択する。
2週 調査・依頼企業等との打ち合わせ、企画立案 実験テーマの背景や達成してほしい目標など、クライアントとの意見交換等を通して絞り込み、企画を立案する。企画書には、各人の役割、期間中に何をどこまで実施するか、必要な物品等を盛り込む。進捗状況を週報に記載。
3週 先週の実施内容の確認と、今週の目標の共有、実作業 同上
4週 適宜月例報告会(第一回目は企画報告会になる) 企画の妥当性を多面的に判断し、他者の意見を踏まえて企画を再構築できるようになる。
5週 課題解決に向けた実験等 実施計画に沿った実験が実施できる
6週 以後、必要に応じてクライアントとの意見交換など含めながら、実作業と月例報告 同上
7週 同上 同上
8週 同上 同上
2ndQ
9週 同上 同上
10週 同上 同上
11週 同上 同上
12週 同上 同上
13週 同上 同上
14週 同上 同上
15週 同上 同上
16週 中間発表(月例報告として評価) 半期取り組んだ成果を口頭発表し、計画の進捗状況についても自己評価して的確に発表できる。
後期
3rdQ
1週 必要に応じてクライアントとの意見交換など含めながら、実作業と月例報告 実施計画に沿った実験が実施できる
2週 同上 同上
3週 同上 同上
4週 同上 同上
5週 同上 同上
6週 同上 同上
7週 同上 同上
8週 同上 同上
4thQ
9週 同上 同上
10週 同上 同上
11週 同上 同上
12週 同上 同上
13週 同上 同上
14週 同上 同上
15週 成果報告会 1年間取り組んだテーマに対して、対象者を意識してスライドや内容の難易度などに配慮して口頭発表できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。4前3,後2
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。4前3,後2
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。4前3,後2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。4前3,前6,前16,後2
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。4前3,前6,後2
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。4前3,前6,前16,後2
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。4前3,前6,後2
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。4後2
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。4後2
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。4後1,後2
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。4前16,後2
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。4前6,前16
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。4前6,前16
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。4前6,前16
社会における技術者の役割と責任を説明できる。4前6,前16
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。4後2
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。4後2
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。4後2
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。4後2
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。4前3,前6,後15
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。4前3,前6
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。4前2,前3,後15
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。4前2,前3,後15
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。4前2,前3,前5,後1
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。4前2,前3,前5,後1,後15
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。4前2,前3,前5,後1,後15
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。4前2,前3,前5,後1,後15
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。4前2,前3,前5,後1,後15
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。4前2,前3,前5,後1,後15
他者の意見を聞き合意形成することができる。4前2,前3,前6,後1
合意形成のために会話を成立させることができる。4前2,前3,前6,後1
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。4前2,前3,前6
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。4前3,前6
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。4前3,前6,後15
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。4前3,前6,後15
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。4前3,前6,後15
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。4前3,前6,後15
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。4前2,前3,前5,前6,後1,後15
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる4前3,前5
複数の情報を整理・構造化できる。4前2,前3,前5,前6
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。4前2,前3,前5,前6
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。4前1,前2,前3,前6
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。4前2,前3,前6
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。4前2,前3,前6,後15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。4前2,前3,前5,前6,後15
事実をもとに論理や考察を展開できる。4前2,前3,前6,後15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。4前2,前3,前5,前6,後15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。4前2,前3,前6
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。4前2,前3,前6
目標の実現に向けて計画ができる。4前3,前6
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。4前3,前6
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。4前3,前6
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。4前3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。4前3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。4前3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。4前3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。4前3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。4前3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。4前3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている4前3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。4前2,前3,前6,後1
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。4前1,前2,前3,前6,後15
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。4前3,前6
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。4前3,前6
企業には社会的責任があることを認識している。4前3,前6
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。4前3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。4前1,前3,後1,後15
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。4前1,前3,前6,後1,後15
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。4前3,後1
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。4前3,後1,後15
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。4前3,前6,後1,後15
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。4前3,前6,後1
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。4前2,前3,前6,後1
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。4前2,前3,前6,後1,後15
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。4前2,前3,前6,後1,後15
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。4前2,前3,前6,後1,後15
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。4前2,前3,前6,後1,後15
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。4前2,前3,前6,後1,後15
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。4前2,前3,前6,後1,後15

評価割合

企画書中間報告(月例報告)週報最終報告会報告書その他合計
総合評価割合25151530150100
基礎的能力0000000
専門的能力0000404
分野横断的能力2515153011096