破壊確率論

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 破壊確率論
科目番号 0010 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 社会基盤工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 プリント
担当教員 平沢 秀之

到達目標

1 基本的な数値問題を図表化し統計解析の手法を適用できる。
2 強度のばらつきを有する棒部材に対して、シミュレーションにより破壊確率を求めることができる。
3 曲げを受ける梁部材の破壊確率が理解でき、限界状態設計法により必要断面を設計することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1正しく図表化され、理論値との比較もなされている正しく図表化できる正しく図表化できない
評価項目2破壊確率を正しく計算できる荷重分布と耐力分布を正しく表すことができる荷重分布と耐力分布を正しく描けない
評価項目3収束計算により、必要断面が正しく求められる。信頼性指標を計算することができる。破壊確率や信頼性指標が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (B-2) 説明 閉じる
JABEE学習・教育到達目標 (B-2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
構造力学、橋梁工学、統計学の基礎知識を必要とする。構造設計の分野で採用されつつある性能照査型設計法の理解に役立つ内容となっている。知識を詰め込む科目ではなく、課題処理能力を高めることを目指した科目となっている。
授業の進め方・方法:
毎回の授業では、基本的に前半が講義、後半が演習となる。演習はプリントまたはパソコンを使用して課題に取り組む。Excelの基本操作方法をあらかじめ理解しておくことが望ましい。
注意点:
「社会基盤工学専攻」学習・教育到達目標評価:レポート課題100% (B-2:100%)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、構造物の設計法概論 仕様規定型設計法と性能照査型設計法の違いを説明できる。
2週 許容応力度設計法における曲げ応力と安全率 曲げモーメントと曲げ応力の関係、許容応力度照査を説明できる。
3週 断面力図と断面力影響線 荷重載荷点または着目点と断面力との関係を定式化し、グラフに表すことができる。
4週 ばらつきのあるデーターの統計解析 標準正規分布表及びExcelを用いて面積計算を行うことができる。
5週 確率密度関数と確率分布関数。Excelによる乱数生成。 Excelで一様乱数を生成し、ヒストグラムを描くことができる。
6週 一様乱数と正規乱数 正規乱数のヒストグラムを描き、正規分布の理論値と比較できる。
7週 モンテカルロ法 シミュレーションにより円周率を求めることができる。
8週 活荷重の非超過確率 活荷重が想定年数内に任意の値を超えない確率を計算することができる。
2ndQ
9週 限界状態設計法における部分安全係数と信頼性指標 限界状態設計法の照査式から、荷重係数、耐力係数を誘導することができる。
10週 分離係数αの評価 αの値により信頼性指標βに誤差を生じることが理解できる。
11週 引張を受ける棒部材の破壊確率 設定された統計データを用いて、棒部材の必要断面積を求めることができる。
12週 破壊確率シミュレーション 乱数により与えられる荷重耐力分布から破壊確率を計算することができる。
13週 限界状態設計法の計算手順 引張を受ける棒部材と曲げを受ける梁部材の計算手順が理解できる。
14週 曲げを受ける矩形断面梁の設計 目標信頼性指標を満足する設計を行うことができる。
15週 曲げを受けるI形断面梁の信頼性指標 設定された条件の下で、βの算出ができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

レポート課題合計
総合評価割合100100
専門的能力100100