寒冷地防災地質学

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 寒冷地防災地質学
科目番号 0013 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 社会基盤工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 小玉 齊明

到達目標

1. 地球の活動が地表にもたらす地殻変動と地形の形成について説明できる。
2. 地質の成因ごとの特徴を理解し、それぞれにみられる風化の特徴を説明できる。
3. 斜面災害の実例を通じて、諸現象の原因を理解し、対策方法を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地殻変動等による地形形成の機構を理解し、これらを説明できる。地殻変動等によってどのような地形が形成されるかを知っている。地殻変動に関する知識が無く、地形との関連も理解できない。
評価項目2地層にどのようなものがあるかを理解し、それぞれがどのように風化するかを知っている。地層や風化現象にどのようなものがあるかを知っている。地層や風化に関する知識がない。
評価項目3諸々の斜面災害の原因を理解し、対策方法を説明できる。斜面災害の要因や対策方法を大まかに知っている。斜面災害の原因や対策方法が分からない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (B-2) 説明 閉じる
JABEE学習・教育到達目標 (B-2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
地盤災害を理解しその対策方法を考えるためには、土質工学・地盤工学に加えて、岩盤工学や地質学の知識が必要となる。ここでは斜面災害を主なテーマとして、地盤の性状に大きく影響する地質や地形に関する基礎知識、これまでに受けた地殻変動(地震や火山による地盤の変形・破壊)の履歴を知る方法、力学的あるいは化学的風化に伴う地盤の劣化などについて学ぶ。この教科では、これらを主とする自然科学の基礎知識を修得することを目標とする。
授業の進め方・方法:
本科で学習した地球科学、土質工学・地盤工学の知識に加え、新たに学習する地質学の知識を交えて、斜面災害などの地盤災害の原因や防止策を学ぶ。与えられた式を使った計算だけではなく、プレートテクトニクス理論に基づいた地球の活動、特に地表付近における地殻変動の履歴など地形や地質の影響を理解することが必要となる。そのために身近な都市域のみならず、山間部の地形・地質にも興味を向け、過去の災害事例等を通じて理解を深める必要がある。
注意点:
「社会基盤工学専攻」学習・教育到達目標の評価:
中間試験(B-2) (40%),期末試験(B-2) (40%),2回の課題(B-2) (10%×2回)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
自然災害について
学習到達目標、留意点、評価方法等を理解できる。
自然災害の概要と傾向を理解できる。
2週 地殻変動と地形 地表付近における地球の活動が理解できる。
3週 地殻変動と地形 断層・褶曲・不整合などの地質構造と、その影響を受けた地形の成り立ちを理解できる。
4週 土と岩の物理的・力学的性質 地盤の安定度を表わす諸量を説明できる。
5週 地質 正常堆積物の性状とその特徴を理解できる。
6週 地質 付加体堆積物の性状とその特徴を理解できる。
7週 地質 火成岩の性状とその特徴を理解できる。
8週 地質 変成岩の性状とその特徴を理解できる。
2ndQ
9週 中間試験
10週 答案返却
風化
間違った問題の正答を求めることができる。
間隙水の流れによる粘土鉱物の生成について理解できる。
11週 風化 物理的風化と化学的風化を理解できる。
12週 斜面災害 様々な斜面災害のメカニズムと特徴を理解できる。
13週 斜面災害 様々な斜面災害と特徴を説明できる。
14週 斜面災害 過去の災害事例を通じて、同様の事例に対する対策方法を理解できる。
15週 斜面災害 過去の災害事例を通じて、同様の事例に対する対策方法を説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力401050