グローバル・コミュニケーション

科目基礎情報

学校 函館工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 グローバル・コミュニケーション
科目番号 0027 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 社会基盤工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 Speaking of Intercultural Communication Peter Vincent (南雲堂)異文化コミュニケーションへの道
担当教員 オレクサ ロバート

到達目標

現代の国際社会では、様々な分野でグローバル化が進行中であり、特に人工知能のような技術分野における顕著な進歩が見られます。異文化との交流や関係を適切に理解することが求められています。この理解は、民族、宗教、慣習などの伝統的な側面にとどまらず、インターネットやソーシャルメディアから生まれるサブカルチャーや、技術が文化交流に与える影響にも及びます。

経済格差、環境汚染、食糧危機、エネルギー問題といったグローバルな課題に加え、デジタル時代がもたらす複雑性、例えばオンラインで生まれる断絶されたサブカルチャーやAIに関する倫理的な考慮事項などに直面しています。このような背景のもと、文化的かつ技術的な側面を考慮した包括的なアプローチでこれらの問題を解決することが不可欠です。

この背景を踏まえ、本講義シリーズは、学生たちにグローバル化された世界におけるコミュニケーション、文化、技術の関係についての基本的な知識を身につけさせることを目的としています。このシリーズは、(1)グローバルなテクノロジー論議の言語としての基本的な英語コミュニケーションスキルの訓練(E-4)、(2)デジタルプラットフォームやAIが社会規範に与える影響を探求するための、様々な文化的および技術的トピックへの英語と日本語での取り組み(D-1)、(3)デジタル時代の異文化間ダイナミクスの理解を深め、技術豊かな環境での英語使用の進化する風景に対する関心と関与を高めることに重点を置いています。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 英語運用能力英語で異文化理解について十分に読んだり、聞いたり、話したりできる。英語で異文化理解についてある程度読んだり、聞いたり、話したりできる。英語で異文化理解について読んだり、聞いたり、話したりできない。
評価項目2 異文化理解の度合い多様な文化についての事象を異文化理解の観点から十分に理解している。多様な文化についての事象を異文化理解の観点から理解ができる。多様な文化についての事象を異文化理解の観点から理解ができない。
評価項目3 英語を媒体にして異文化理解をすすめようという姿勢英語という媒体を使って異文化理解を深めると共に、英語の言語学習の興味・関心を高めることができる。英語の運用能力にはまだ不十分な部分はあるが、異文化理解に興味を示し、英語言語を通じて異文化理解をしようとする姿勢がみられる。英語でのコミュニケーションができないだけでなく、英語という媒体を使っ異文化理解を深めようとする姿勢が不足している。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (D-1) 説明 閉じる
学習・教育到達目標 (E-4) 説明 閉じる
JABEE学習・教育到達目標 (D-1) 説明 閉じる
JABEE学習・教育到達目標 (E-4) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では、異文化とコミュニケーションの関係についての基礎知識を身につけながらさまざまな文化背景が混在する国際的な職場に対応できるよう、基礎的な英語コミュニケーション能力を訓練すると共に(E-4)、多様な文化に関する事象を英語や日本語で読んだり、聞いたりすることで(D-1)、異文化理解を深めると共に、英語の言語学習の興味・関心を高めることができるようにする。そのため、本講義では異文化理解について書かれた資料などを前もって課題として読むことで英文リーディングの力をつけ、授業では異文化理解を促すような活動を英語を使って実施し、英語コミュニケーション力も伸ばそうとするものである。
授業の進め方・方法:
実践的な活動: 各クラスでは、単に聞くだけでなく、積極的に参加します。異文化間のコミュニケーションに関して、ビデオの作成やさまざまなトピックについてのプレゼンテーションを行います。これらは成績のためだけでなく、理解を深めるためのものです。
読み物と応用: 読むための素晴らしい資料を選びました。しかし、それは単なる読み物ではありません。これらの読み物をプロジェクトや議論の燃料として使用し、概念を理解するのに役立ちます。
グループプロジェクトと議論: クラスメートとチームを組んで研究プロジェクトやグループ討論を行います。これらはお互いから学び、異なる視点が実世界でどのように結びつくかを見る絶好のチャンスです。
プレゼンテーション:

異文化コミュニケーションに関連するトピックについて、個人またはグループでプレゼンテーションを行う機会があります。これらのプレゼンテーションはコースの重要な部分であり、研究と準備に最善を尽くす必要があります。
評価方法:

プロジェクトとプレゼンテーション: プロジェクトとプレゼンテーションに対するあなたの取り組みが成績の大きな部分を占めます。学んだこととその応用方法を見せてください!
知識確認テスト: これは通常のテストとは異なります。異文化コミュニケーションと文化的多様性に対する理解を評価するために設計されており、暗記を超えた知識の応用と理解を見ます。
締切は重要:

ここでは締切を厳守します。これは全てがスムーズに進むためにも、専門的な世界での準備にも重要です。提出が遅れると成績に影響が出るので、時間管理を賢く行ってください!

取得できるもの:

このコースを修了するころには、ただ別の言語をよく話せるようになるだけでなく、実践的なスキルを身につけ、私たちが生きる多様な世界を理解し、その価値を認識するための深い理解を得ることができます。
注意点:
授業内でのコミュニケーション活動は参加型である。したがって欠席した場合は点数が入らない。(本科の特欠にあたる理由のときは考慮する)また、リーディング課題と発表が必須となる。教科書など必要な教材を持ってこない場合、授業中の居眠りやおしゃべりなどは減点とする。
評価について:知識確認テスト:40%(D-1) コミュニケーション活動(含む発表):30%(E-4 100%)課題 (個人20 グループ10) 30%(D-1 50% E-4 50%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の進め方が理解できる
2週 Unit1 Communication コミュニケーションとは何か、特に人間のコミュニケーションとは何かを理解できる
3週 Unit2 Culture 「文化」の定義について理解できる
4週 Unit3 Nonverbal Communication 非言語コミュニケーションの定義と種類を理解できる
5週 Unit4 Communicating Clearly 文化の違いがコミュニケーションに与える影響について理解できる
6週 Unit5 Culture and Values コミュニケーションの取り方が、文化や価値観によって影響を受けていることが理解できる
7週 Unit6 Culture and Perception それぞれの文化には既存の価値観やものの見方が存在することが理解できる。
8週 Unit7  Diversity 多文化社会に対処するための方法を理解できる。
2ndQ
9週 Unit8  Stereotypes ステレオタイプの定義と例を理解できる
10週 Unit9  Culture Shock カルチャーショックの定義と例を理解できる
11週 Unit10 Culture and Change 文化への時代変化の影響を理解できる
12週 Unit11 Talking about Japan 日本の文化について日本国内の異文化理解の観点から様々な事象が理解できる
13週 Unit12 Becoming a Global Person 国際人になるために必要な考え方が理解できる
14週 発表1 異文化コミュニケーションの実例とその対処についてグループごとに発表してもらう。
15週 発表2  異文化コミュニケーションの実例とその対処についてグループごとに発表してもらう。
16週 知識確認テストの実施 異文化理解についての必須用語についての理解度テストを実施する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

知識確認テスト発表グループ課題個人課題合計
総合評価割合4030102000100
基礎的能力4030102000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000