機械工学実習Ⅰ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 機械工学実習Ⅰ
科目番号 0013 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 創造工学科(機械系共通科目) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 前期:3 後期:3
教科書/教材 自作プリント
担当教員 浅見 廣樹,見藤 歩

到達目標

1)各種加工機器類の基礎知識を持ち,安全に操作ができる.
2)各種加工法の基礎知識を持ち,安全に作業ができる.
3)安全について認識し,実行できる.
4)機械工作実習と他の専門科目との関連の重要性を認識できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.安全作業を理解し,基本的な機械加工作業を実施することができる.安全作業を理解し,基本的な機械加工作業を実施することができる.安全作業を理解し,簡単な機械加工作業を実施することができる.安全作業を理解できず,基本的な機械加工作業を実施することができない.
2.簡単な工学実験を行い,その結果をグラフにまとめ,考察することができる.簡単な工学実験を行い,その結果をグラフにまとめ,考察することができる.簡単な工学実験を行い,その結果をグラフにまとめ,簡単な考察をすることができる.簡単な工学実験を行い,その結果をグラフにまとめ,考察することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
創造工学Ⅰでのグループ作業および実習の基礎を踏まえ,機械工学実習Ⅰでは機械工作に用いる基本的技能と工作機械の基本的な扱い方を修得する.また、実技のみならず,現象の観察能力や観察結果を理論的,工学的に検討する能力を養い,簡単な工学実験を行いその結果をグラフにまとめ考察するなど実験的要素を持った課題を行う.
授業の進め方・方法:
達成目標に関して実習作業への取り組み,実習能力,報告書内容および報告書提出状況を下記の基準で評価する.評価の基準は実習作業への取り組み40%,実習能力10%,報告書内容40%および報告書提出状況10%とし,合格点は60点とする.
注意点:
・工場内では,作業服上下,作業帽,安全靴を必ず着用する.作業にあたっては保護メガネを着用すること.
・工場内では,危険防止のため,安全に配慮した着こなし・態度を心がけ,集合から解散に至るまで,安全に対して最大限注意をはらうとともに,全員が規律ある行動をとること.これらを遵守できない者は退出させる場合がある.
・実習ノート,電卓,筆記用具を持参すること.
・実習翌日に提出する報告書は,その内容と提出状況を評価するため提出期限を厳守すること.
・実習報告書が不合格との判断を受けた場合は,書き直して再提出すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 実習ガイダンス 安全作業の基礎知識を持ち,説明できる.製作図に関する基礎知識を持ち,基本的な製図ができる
2週 実習ガイダンス2 安全作業の基礎知識を持ち,説明できる.製作図に関する基礎知識を持ち,基本的な製図ができる
3週 溶接 構造用鋼板のガス溶接,ガス切断,プラズマ切断を安全に行うことができる.
4週 溶接2 構造用鋼板のガス溶接,ガス切断,プラズマ切断を安全に行うことができる.
5週 旋盤 端面切削,センター穴あけができる.
6週 旋盤2 掴み部製作・外径切削ができる.
7週 手仕上げ・機械加工 けがき・やすりがけ・ダイヤルゲージの取扱いができる.穴あけ・ネジ立てができる.
8週 手仕上げ・機械加工2 2D図面よりレーザー加工機で加工物を作成できる.
2ndQ
9週 鋳造・塑性加工 砂型を作成できる.鋳込みにより成形できる.
10週 鋳造・塑性加工2 塑性加工ができる.
11週 機械仕上 平面切削,側面削りができる.
12週 機械仕上2 平面切削,側面削りができる.
13週 工場見学 近郊の工場で実際の製作現場を見学する.
14週 ビデオ学習 実習で体験できない他の工作法を理解する.
15週 総括的補足説明
16週
後期
3rdQ
1週 溶接 アークの発生とストリンガービート、ウィービングビートができる.CO2,TIG溶接ができる.
2週 溶接2 アークの発生とストリンガービート、ウィービングビートができる.CO2,TIG溶接ができる.
3週 溶接3 アークの発生とストリンガービート、ウィービングビートができる.CO2,TIG溶接ができる.
4週 旋盤 外径仕上げ切削,溝切削,ネジ加工ができる.
5週 旋盤2 外径仕上げ切削,溝切削,ネジ加工ができる.
6週 旋盤3 外径仕上げ切削,溝切削,ネジ加工ができる.
7週 分解・組立 カートの分解、組立ができる.
8週 分解・組立2 カートの分解、組立ができる.
4thQ
9週 分解・組立3 カートの分解、組立ができる.
10週 NC加工 NCプログラミングができる.
11週 NC加工2 NCプログラミングができる.
12週 NC加工3 NCプログラミングができる.
13週 実験的テーマ 実験方法に沿ってデータを収集しそれを整理し表や図にまとめることができる.
14週 実験的テーマ2 実験方法に沿ってデータを収集しそれを整理し表や図にまとめることができる.
15週 実験的テーマ3 実験方法に沿ってデータを収集しそれを整理し表や図にまとめることができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3
説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3前13
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3前13
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3前13,前14
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

取組状況実習能力報告書報告書提出状況合計
総合評価割合40104010100
基礎的能力305301075
専門的能力10510025
分野横断的能力00000