概要:
実在するすべての流体には粘性があり,それは流体にとって非常に重要な性質であるため,流体の粘性と流動現象の関係を把握することが重要となる.そこで流体の粘性を考慮した粘性流体の流れを取り扱い,管内を流れる流体の圧力損失や流れの中におかれた物体の抵抗について理解を深め,実際問題に応用できる能力を養う.
授業の進め方・方法:
事前に行う学習準備:
数学(微分,積分),物理学(仕事,エネルギー,動力)について理解していること.
流体工学Ⅰについて十分復習しておくこと.
教科書の図や表は重要な情報源であり,これから必要な情報を読み取る能力を身につけること.
注意点:
授業には電卓を使用.
履修単位は講義時間と同じだけの自学自習を前提としているので講義後は必ず復習を行い,理解度を確認するために練習問題等でトレーニングを行い,応用力を付けること.
評価の割合における試験は到達度確認試験も含みます。
達成目標に関する試験,小テストおよびレポートの結果を下記の基準で評価する.評価の基準は定期試験40%,到達度確認試験40%,演習,授業中の学習姿勢で20%を基準とし,評価の観点に従い総合的に判断して評価する.合格点は60点以上とする.
また,再試験、再評価を実施する場合には,試験の成績のみで達成度を評価する.なお,再試験を受けた者の学年末成績は60点を超えないものとする.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 熱流体 | 流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。 | 4 | |
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。 | 4 | |
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。 | 4 | |
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。 | 4 | |
パスカルの原理を説明できる。 | 4 | |
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。 | 4 | |
平面や曲面に作用する全圧力および圧力中心を計算できる。 | 4 | |
物体に作用する浮力を計算できる。 | 4 | |
定常流と非定常流の違いを説明できる。 | 4 | |
流線と流管の定義を説明できる。 | 4 | |
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。 | 4 | |
オイラーの運動方程式を説明できる。 | 4 | |
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。 | 4 | |
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。 | 4 | |
層流と乱流の違いを説明できる。 | 4 | |
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。 | 4 | |
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。 | 4 | |
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。 | 4 | |
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。 | 4 | |
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。 | 4 | |
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。 | 4 | |