概要:
本講義では,まず機構学の基礎について学ぶ.
また,リンク機構や歯車伝達機構実際を利用した手巻きウインチなどの組立機械を3D-CADにより作成しアニメーションにより運動を確認する手法を習得することで,組立機械の構造や機構運動に関する理解を深める.
授業の進め方・方法:
講義は,座学形式による知識を習得した後に,3D-CADによる製図を行う形式で進める.
評価は100点法により行い,合格点は60点とする.前期評価の内訳は,演習課題レポートが60 %,遠隔確認試験の割合が20%,授業に対する取り組み姿勢を20 %とする.
後期評価の内訳は,機構学に関する演習課題レポートが40%,遠隔課題が40%,グループワーク報告書が10 %,教員のグループワーク取組み評価を10%とする.
注意点:
講義には,関数電卓を持参すること.また,必要に応じて数学や力学の復習を行うこと.
JABEE教育到達目標:試験(D-4,20 %),課題(E-2,20 % H-1,40 % I-1,20 %)
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
機構運動の基礎(1) |
機構に関する基本的な用語について理解できる.
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2週 |
機構運動の基礎(2) |
瞬間中心の求め方について理解できる.
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3週 |
機構運動の基礎(3) |
瞬間中心を用いたリンクの速度算出方法が理解できる.
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4週 |
機構運動の基礎(4) |
瞬間中心を用いたリンクの加速度算出方法が理解できる.
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5週 |
リンク装置(1) |
四節回転連鎖によって生じる各種機構について理解できる.
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6週 |
リンク装置(2) |
スライダクランク連鎖によって生じる機構について理解できる.
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7週 |
リンク装置(3) |
往復スライダクランク機構のスライダ部の速度・加速度を計算できる.
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8週 |
リンク装置(4) |
両スライダクランク連鎖によって生じる各種機構について理解できる.
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2ndQ |
9週 |
リンク装置(5) |
平行運動機構,直線運動機構,球面運動連鎖について理解できる.
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10週 |
巻掛け伝動機構 |
巻掛け伝動機構について理解し,演習問題を解くことができる.
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11週 |
歯車装置(1) |
歯車の種類と歯型の諸条件について理解できる. インボリュート歯形について理解できる.
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12週 |
3D-CAD演習(1) |
3D-CADを用いてリンク機構の作成および運動シミュレーションができる.
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13週 |
3D-CAD演習(2) |
3D-CADを用いてスライダクランク機構の作成および運動シミュレーションができる.
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14週 |
3D-CAD演習(3) |
3D-CADを用いて両てこスライダクランク機構の作成および運動シミュレーションができる.
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15週 |
3D-CAD演習(4) |
3D-CADを用いて両てこ球面運動機構などの作成および運動シミュレーションができる.
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
歯車装置(2) |
歯のかみ合い率や滑り率について理解できる. 歯の曲げ強さや歯面強さについて理解できる.
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2週 |
歯車装置(3) |
3D-CADを用いて歯車装置の作成ができる.
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3週 |
カム装置(1) |
カム機構とカム線図について理解できる. 3D-CADを用いて基本的な板カムを作成し,運動シミュレーションができる.
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4週 |
カム装置(2) |
3D-CADを用いて様々な板カムを作成し,運動シミュレーションができる.
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5週 |
総合課題(1) |
これまで学んだ機構に関する知識を用いて,課題を解決するロボットの考案ができる.
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6週 |
総合課題(2) |
これまで学んだ機構に関する知識を用いて,課題を解決するロボットの考案ができる.
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7週 |
総合課題(3) |
これまで学んだ機構に関する知識を用いて,課題を解決するロボットの考案ができる. 班員と協力して,目的の運動をするロボットの製作に取り組むことができる.
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8週 |
総合課題(4) |
班員と協力して,目的の運動をするロボットの製作に取り組むことができる.
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4thQ |
9週 |
総合課題(5) |
班員と協力して,目的の運動をするロボットの製作に取り組むことができる.
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10週 |
総合課題(6) |
班員と協力して,目的の運動をするロボットの製作に取り組むことができる. ロボットのオリジナリティなどを説明することができる.
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11週 |
演習課題(1) |
機械設計に必要な基礎計算を解くことができる.
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12週 |
総合演習(2) |
機械設計に必要な計算を解くことができる.
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13週 |
総合演習(3) |
機械設計に必要な計算を解くことができる.
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14週 |
総合演習(4) |
機械設計に必要な計算を解くことができる.
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15週 |
総合課題(12) |
考案したロボットについて,コンセプト等を含めて全体に分かりやすく説明できる.
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 製図 | 図面の役割と種類を適用できる。 | 4 | 前6,前7,前12,前13,前14,後5,後6,後7,後8,後11,後12,後13,後14 |
線の種類と用途を説明できる。 | 4 | 前6,前7,前12,前13,前14,後5,後6,後7,後8,後11,後12,後13,後14 |
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。 | 4 | 前6,前7,前12,前13,前14,後5,後6,後7,後8,後11,後12,後13,後14 |
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。 | 4 | 前6,前7,前8,前12,前13,前14,前15,後5,後6,後7,後8,後11,後12,後13,後14 |
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。 | 4 | 前6,後11,後12 |
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。 | 4 | 後5,後6,後7,後8 |
機械設計 | 歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。 | 4 | 後1,後2,後5,後6,後7,後8 |
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。 | 4 | 後3,後5,後6,後7,後8 |
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後7,後8 |
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後7,後8 |
歯車列の速度伝達比を計算できる。 | 4 | 後4,後5,後6,後7,後8 |
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。 | 4 | 前4,前5,前6,前7,前8 |
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。 | 4 | 前5,前6,前7,前8 |
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。 | 4 | 前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15 |
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。 | 4 | 前10,前11,前12,前13,前14,前15 |