医療機械工学

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 医療機械工学
科目番号 0041 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(機械系共通科目) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 日本生体医工学会 編 「先端医療を支える工学 -生体医工学への誘い(コロナ社)/日本機械学会 「生体機械工学」/伊福部 達 「福祉工学の基礎 」(コロナ社)
担当教員 見藤 歩

到達目標

生体工学の有用性が理解できる。
生体組織が理解できる。
代表的な医用診断機械の説明ができる。
代表的な治療器機と人工臓器について説明できる。
医療工学と福祉工学の違いが説明できる。
医用器機、福祉機械の産業化の課題について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1生体工学の有用性とその活用範囲について深く理解できる。生体工学の有用性が理解できる。生体工学の有用性が理解できない。
評価項目2生体組織の働きとその背後にある機械的特性について理解できる。生体組織が理解できる。生体組織が理解できない。
評価項目3代表的な治療器機と人工臓器について説明できる。代表的な治療器機と人工臓器について名称と役割を上げることができる。代表的な治療器機と人工臓器について理解できていない。
評価項目4医療工学と福祉工学の違いについて詳しく説明できる。医療工学と福祉工学の違いが説明できる。医療工学と福祉工学の違いが説明できない。
評価項目5医用器機、福祉機械の産業化における問題点を指摘し、克服すべき課題を列挙できる。医用器機、福祉機械の産業化の課題について説明できる。医用器機、福祉機械の産業化の課題について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

Ⅰ 人間性
Ⅱ 実践性
Ⅲ 国際性
CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力
CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力

教育方法等

概要:
近年の医療機器と医療技術の急速で飛躍的な進歩と大型化、超精密化は、従来医療分野、福祉分野で利用されてきた器機技術では対応できなくなり、最新の機械工学の導入が不可欠となってきている.また、今後さらに進む高齢化社会においてもさらなる成長が見込まれる分野である。本授業では医療、福祉分野において、いわゆる機械工学の分野の知識で理解できる範囲で、しかも機械工学を背景としながら実社会で役に立ちそうな項目について学ぶ.医療機械工学は医療・福祉と工学を結ぶ境界領域の学問であり、この知識を学ぶことにより、新領域での技術開発のヒントを学ぶことを目標とする。
授業の進め方・方法:
講義は座学中心で行い,教科書以外に各種材料に関する補足説明用として,適宜自作プリントを配布する.
授業計画に対する到達目標に示した内容に関する試験及び自学自習で努めた演習・課題レポート等で総合的に達成度を評価する.
割合は,学期末試験:40%,達成度確認小テスト:30%,演習・課題レポート:30%とし,合格点は60点以上である.
再試験、再評価を行う場合は、その試験のみにて達成度を評価する。
注意点:
生物学や電気工学、機械工学全般にわたる知識が必要である。
新聞や雑誌など広い範囲のバイオ化学的知識を修得していることが望ましい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 生体機械工学の基礎 ・本講義の意義と進め方,評価方法について理解できる.
2週 生体器官の構造と機能と人工臓器1 ・人体を基本とした生体器官の役割と仕組みを理解できる.
・生体器官を代替する人工臓器の仕組みを理解できる.
3週 生体器官の構造と機能と人工臓器2 ・人体を基本とした生体器官の役割と仕組みを理解できる.
・生体器官を代替する人工臓器の仕組みを理解できる..
4週 生体器官の構造と機能と人工臓器3 ・人体を基本とした生体器官の役割と仕組みを理解できる.
・生体器官を代替する人工臓器の仕組みを理解できる.
5週 治療工学1 ・治療への工学の応用と代表的な治療機器の仕組みを理解できる.
6週 治療工学2 ・治療への工学の応用と代表的な治療機器の仕組みを理解できる.
7週 医用診断工学と計測器機1 ・診断に用いられている代表的な診断機器の機能と工学的原理が理解できる.
8週 医用診断工学と計測器機2 ・診断に用いられている代表的な診断機器の機能と工学的原理が理解できる.
4thQ
9週 達成度評価試験
10週 医療工学と福祉工学 ・医療工学と福祉工学の違いが理解できる.
・福祉工学の役割について理解できる.
11週 機能回復と生体機能の補助代行 生体機能の回復における工学機器の役割と仕組みを理解できる.
12週 介護・リハビリテーションの支援――ロボットの活用―― ・介護・リハビリテーション分野におけるロボットの活用状況を理解できる.
13週 高齢社会と福祉技術 ・高齢化社会における福祉技術としての工学の役割を理解できる.
14週 課題発表1 ・今までの講義の中からテーマを選び、調査を行った結果を発表し、相互評価できる.
15週 課題発表2 ・今までの講義の中からテーマを選び、調査を行った結果を発表し、相互評価できる.
16週 後期定期試験

評価割合

定期試験達成度確認試験演習合計
総合評価割合4030300100
基礎的能力101010030
専門的能力151010035
分野横断的能力151010035