電気磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電気磁気学Ⅰ
科目番号 0002 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(電気電子系共通科目) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 [ 教科書]石井良博著「電気磁気学」コロナ社[参考資料]高橋 寛 監修「電気基礎(上)」コロナ社、野地英樹、福永哲也、岸田悟共著、例題で学ぶ電磁気学、森北出版株式会社、砂川重信著、電磁気学の考え方(物理の考え方2)、岩波書店
担当教員 奥山 由

到達目標

1)クーロン力や電界、電位の基礎知識をもち、それらの諸量を求めることができる。
2)導体、誘電体や静電エネルギーの基礎知識をもち、それらの諸量を求めることができる。
3)ビオ・サバールの法則、アンペールの法則やローレンツ力の基礎知識をもち、それらの諸量を求めることができる。
4)電磁誘導についての基礎知識をもち、自己インダクタンスや相互インダクタンスを求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1クーロン力や電界、電位の基礎知識を持ち、それらの諸量を求めることができる。点電荷に働くクーロン力の計算及びガウスの法則を使って電界の計算ができる。左項目が出来ない。
評価項目2導体、誘電体や静電エネルギーの基礎知識をもち、それらの諸量を求めることができる。静電容量を計算できる。左項目が出来ない。
評価項目3ビオ・サバールの法則、アンペールの法則やローレンツ力の基礎知識をもち、それらの諸量を求めることができる。ビオ・サバールの法則やアンペールの法則を用いて磁界を求めることができる。左項目が出来ない。
評価項目4電磁誘導についての基礎知識をもち、自己インダクタンスや相互インダクタンスを求めることができる。電磁誘導を用いて誘導起電力を計算でき、自己誘導と総合誘導を説明できる。左項目が出来ない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気磁気学は、電気電子工学の重要な基礎分野である。電気磁気現象を論理的・定量的に学び、電気電子技術者にとって必要な基礎となる知識を身に付ける。特に第2学年では、電気磁気学の全体の概要を一年で学ぶ。そのため、第1学年で学んだ数学と第2学年から学ぶ数学および物理基礎に関する基礎知識を十分に理解しておくこと。
授業の進め方・方法:
達成目標に関する内容の試験および小テスト・課題レポートで達成度を評価する。理解度確認試験30%、定期試験50%、小テスト・課題レポート20%で成績評価する。合格点は60 点である。また、必要に応じて再試験を行う。
注意点:
基本的には講義が中心となる。また、電気と磁気を両方講義するため進度が早いので、理解を深めるために課題演習を各自自学自習として参考図書で行うこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス/電荷と力 電荷について説明できる。
2週 クーロンの法則I クーロンの法則を説明でき、2つの電荷間に働く力を計算できる。
3週 クーロンの法則II クーロンの法則を用いて、複数の電荷による力を計算できる。
4週 電界と電荷に働く力 電界について説明でき、点電荷の周りの電界を計算できる。
5週 電界の計算I 直線状に並んだ複数の電荷が作る電界を計算できる。
6週 電界の計算II 複数の電荷が作る電界を合成でき、その計算ができる。
7週 電気力線 電荷の周りの電気力線の様子を描くことができ、電界との関係を説明できる。
8週 理解度確認試験
2ndQ
9週 電気力線とガウスの定理I ガウスの定理を使って点電荷や帯電した導体球の周りの電界の計算ができる。
10週 電気力線とガウスの定理II ガウスの定理を使って帯電した直線導体や平行平板電極の周りの電界を計算することが出来る。
11週 電界と電位 電位について説明できる。
12週 電位の計算 電位の計算ができる。
13週 静電容量とコンデンサの接続 静電容量について説明でき、コンデンサの直列接続、並列接続の合成静電容量を求めることが出来る。
14週 コンデンサに蓄えられるエネルギーと電位係数 コンデンサに蓄えられる静電エネルギーと電位係数を計算できる。
15週 静電容量の計算 静電容量の計算ができる。
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 誘電体と誘電率 誘電体と誘電率について説明できる。
2週 電気双極子と分極 電気双極子モーメントや分極の大きさを計算できる。
3週 分極と電束密度 誘電体中でガウスの定理が適用でき、静電容量や静電エネルギーが計算できる。
4週 磁極の間のクーロンの法則と磁力線 磁極の間のクーロンの法則を用いて磁極間の力の計算ができ、磁力線について説明できる。
5週 磁気モーメントと磁性体の磁化 磁気モーメントと磁化について説明できる。
6週 磁束密度と透磁率及び強磁性体の磁化 磁束密度と透磁率の関係及び強磁性体、ヒステリシスについて説明できる。
7週 右ねじの法則とアンペールの法則I 右ねじの法則について説明でき、アンペールの法則を使って直線電流が作る磁界の計算ができる。
8週 右ねじの法則とアンペールの法則II アンペールの法則を使ってソレノイドが作る磁界の計算ができる。
4thQ
9週 理解度確認試験
10週 ビオ・サバールの法則 ビオ・サバールの法則を使って磁界の計算ができる。
11週 磁界中の電流に作用する力 フレミング左手の法則について説明でき電磁力を求めることができる。
12週 ローレンツ力 ローレンツ力が計算できる。
13週 電磁誘導 電磁誘導を説明でき、ファラデーの法則・レンツの法則を用いて誘導起電力の計算ができる。
14週 自己インダクタンス、相互インダクタンス 自己インダクタンス、相互インダクタンスを求めることが出来る。
15週 コイルに蓄えられるエネルギー コイルに蓄えられる磁気エネルギーを計算できる。
16週 後期定期試験

評価割合

レポート課題小テスト理解度確認試験定期試験ポートフォリオその他合計
総合評価割合1010305000100
基礎的能力5515250050
専門的能力5515250050
分野横断的能力0000000