電気電子工学実験Ⅰ

科目基礎情報

学校	苫小牧工業高等専門学校	開講年度	2019
授業科目	電気電子工学実験Ⅰ
科目番号	0007	科目区分	専門 / 必修
授業形態	実験・実習	単位の種別と単位数	履修単位: 3
開設学科	創造工学科（電気電子系共通科目）	対象学年	3
開設期	通年	週時間数	前期:3 後期:3
教科書/教材
担当教員	堀 勝博

到達目標

1)これまでに学んできた数学，自然科学および工学の基礎知識について実験を通して深めるとともに，データの処理，解析方法，報告書の書き方などを身につける。
2)班のメンバーと協力し，円滑かつ効率的な実験を行うことができる。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	1)これまでに学んできた数学，自然科学および工学の基礎知識について実験を通して深めるとともに，データの処理，解析方法，報告書の書き方などを身につける。 2)班のメンバーと協力し，円滑かつ効率的な実験を行うことができる。	座学で学んだ基礎知識と実験の関係を理解している。	座学で学んだ基礎知識と実験の関係を理解していない。
評価項目2	データ処理、解析方法、報告書の書き方が十分に身についている。	データ処理、解析方法、報告書の書き方が身についている。	データ処理、解析方法、報告書の書き方が身についていない。
評価項目3	班員と綿密に協力して、円滑かつ効率的に実験を行うことができる。	班員と協力して、円滑かつ効率的に実験を行うことができる。	班員と協力できず、円滑かつ効率的に実験を行うことができない。

教育方法等

概要:

電気・電子工学の基礎的な実験を行い，実際の電気現象を体験することで，講義で得た知識をより深くすることを目的とする。また，電気磁気現象や回路素子などの測定を通して，測定の基礎および様々な物理量の測定方法を学ぶ。

授業の進め方・方法:

クラスを９班に分けて原則１テーマ１班で行う。２または３テーマ毎に実験指導日を設け，当該テーマの実験指導および評価を行う。また，評価は各テーマで実験の態度10%（個人の実験態度，チームワーク），実験の理解度・達成度20%（予習・事前の準備，製作物の完成度。ただし，評価方法は実験テーマ毎に異なるので，詳細については担当教員の説明を受けること），報告書70%（体裁，結果の分析，考察，提出期限の厳守）で行い，全テーマの評価点から総合的に判断したものを本科目の評価点とする。合格点は60点以上である。

注意点:

関数電卓，テスター，工具，グラフ用紙，定規の他，担当教員の指示による用具を用意する。自学自習時間は実験の円滑な実施のための事前学習，および実験後の報告書作成と作成に関する調査等のための現況時間を総合したのもとする。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	説明日	各テーマの概要を理解する。
		2週	直流電動機の始動試験および負荷特性試験	電動機の始動方法を習得し，負荷特性を理解する。
		3週	直流電動機の速度制御	電動機の速度制御方法を理解する。
		4週	電位分布の測定	水槽中に置いた模型電極の電位分布を測定することにより電界および電位に対する理解を深める。
		5週	実験指導	報告書の体裁および内容について指導を受け、報告書の作成方法を習得し、当該テーマの理解を深める。
		6週	電流の作る磁界の測定	電流によって発生する磁界の分布を測定し磁界と電流の関係について理解する。
		7週	製作実験１	電子回路の製作実験を通して，実体配線図の書き方や半田ごての使い方等のものづくりに必要な技能を習得する。
		8週	実験指導	報告書の体裁および内容について指導を受け、報告書の作成方法を習得し、当該テーマの理解を深める。
	2ndQ
		9週	TTLゲート回路	基本的なゲートICを用いた組合せ回路の実験を通して，計算機工学で得た知識を深める。
		10週	基礎交流回路のベクトル軌跡	RLおよびRC直列回路に交流電源を加えた場合の電圧と電流の関係（大きさ，位相差）を測定し，ベクトル軌跡の理解を深める。
		11週	実験指導	報告書の体裁および内容について指導を受け、報告書の作成方法を習得し、当該テーマの理解を深める。
		12週	波形変換回路	ダイオードを利用したリミッタ回路，クリッパ回路の特性を理解する。
		13週	製作実験２	電子回路の製作実験を通して，実体配線図の書き方や半田ごての使い方等のものづくりに必要な技能を習得する。
		14週	実験指導	報告書の体裁および内容について指導を受け、報告書の作成方法を習得し、当該テーマの理解を深める。
		15週	学期末実験指導	報告書の体裁および内容について指導を受け、報告書の作成方法を習得し、当該テーマの理解を深める。また、学期内の報告書提出を完了させる。
		16週
後期
	3rdQ
		1週	説明日	各テーマの概要を理解する。
		2週	直流発電機の試験	他励および自励発電機の発電特性を理解し，電機子反作用についての理解を深める。
		3週	単相電力計による三相電力の測定	三相電力の測定方法を理解するとともに，単相電力計の取扱い方法を習得する。
		4週	変圧器	各種試験による変圧器の回路定数測定方法を理解し，効率および電圧変動率についての理解を深める。３台の単相変圧器を用いた三相変圧の方法を習得する。
		5週	実験指導	報告書の体裁および内容について指導を受け、報告書の作成方法を習得し、当該テーマの理解を深める。
		6週	共振回路	RLC直列およびRLC並列回路の共振現象を理解する。
		7週	製作実験１	電子回路の製作実験を通して，実体配線図の書き方や半田ごての使い方等のものづくりに必要な技能を習得する。
		8週	実験指導	報告書の体裁および内容について指導を受け、報告書の作成方法を習得し、当該テーマの理解を深める
	4thQ
		9週	整流回路	整流回路の構成方法を学び，その特性を理解する。
		10週	ホール効果	P型シリコン，N型シリコンのホール電圧を測定しキャリア密度と移動度についての理解を深める。
		11週	実験指導	報告書の体裁および内容について指導を受け、報告書の作成方法を習得し、当該テーマの理解を深める。
		12週	磁化特性の測定	環状鉄心試料の正規磁化曲線およびヒステリシス曲線を磁束計で測定し，磁性材料の特性について理解を深める。
		13週	製作実験２	電子回路の製作実験を通して，実体配線図の書き方や半田ごての使い方等のものづくりに必要な技能を習得する。
		14週	実験指導	報告書の体裁および内容について指導を受け、報告書の作成方法を習得し、当該テーマの理解を深める。
		15週	学期末実験指導	報告書の体裁および内容について指導を受け、報告書の作成方法を習得し、当該テーマの理解を深める。また、学期内の報告書提出を完了させる。
		16週

評価割合

	実験態度	実験の理解度・達成度	報告書	合計
総合評価割合	10	20	70	100
評価項目1	0	20	0	20
評価項目2	0	0	70	70
評価項目3	10	0	0	10