創造工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 創造工学Ⅱ
科目番号 0013 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(電気電子系共通科目) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 プリント教材・資料
担当教員 工藤 彰洋

到達目標

・自身の専門系を中心とした工学的基礎能力を身につける.
・グループワークを通して、与えられたテーマに対して問題を発見し解決する能力の基礎を涵養するとともに,コミュニケーション能力や協調性の基礎力を身につける。
・課題・レポートや発表会を通じて、報告能力やプレゼンテーション能力といった、相手に自分の考えを伝える能力の基礎を養う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
エクセルやパワーポイントの使い方及び電気の基礎知識について電気に関する計算やパワーポイントを用いた発表ができるパワーポイントを用いた発表ができるパワーポイントを用いた発表ができない
製作実験について回路を製作することができる。回路作成に必要な素子を選別できる。回路作成に必要な素子を出来ない
2. ロボット制御に必要となるモータ,各種センサーの原理と制御方法について理解し,提示された課題のプログラムを開発することができる.各種センサに関するプログラムを開発することができ,練習課題をすべて解くことができる.各種センサに関するプログラムを開発することができ,基礎的な練習課題を解くことができる.各種センサに関するプログラムを開発することができない.
3. 与えられた課題に対してグループで議論して解決方法を立案することができる.与えられた課題に対してグループで議論して解決方法を立案し,その結果を発表できる与えられた課題に対してグループで議論して解決方法を立案し,その結果を発表できる与えられた課題に対してグループで議論できず,解決方法も立案できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
キャリア形成に必要な能力と素養を身につけ,工学を学んでいく上で必要となる基礎知識や基礎技術を習得する.
授業の進め方・方法:
前期は,各系の基礎教育として、ICT活用能力、チームワーク力、プレゼンテーション能力、創造力など幅広い能力に対する素養を養う.後期は,その実践としてPBL形式の演習課題を実施し,問題発見能力,解決力を養う.
注意点:
授業時間内に終えられなかった課題は自学自習により終えておくこと。なお,前期・後期とも,出席が2/3に満たない者は欠格とする.
前期:演習の理解度・参加度20%,レポート・発表80%の割合で評価する.
後期:演習の理解度・参加度20%,中間発表・最終発表の成果物80%の割合で評価する.
前期、後期ともに合格は60 点以上とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション(教員の研究テーマ紹介) 教員の研究テーマを理解できる
2週 教員の研究テーマを応用したグループワーク 教員の研究テーマに関連したキーワードを集めて新しい工学的な製品のアイディアを提案できる
3週 教員の研究テーマを応用したグループワーク 教員の研究テーマに関連したキーワードを集めて新しい工学的な製品のアイディアを提案できる
4週 グループワークの発表 パワーポイントを用いてグループワークの発表を行うことが出来る
5週 電気基礎計算演習 電気に関連する簡単な計算をできる
6週 エクセルを用いた電気基礎計算 エクセルを用いて電気に関連する簡単な計算をできる
7週 エクセルを用いた図の作り方 エクセルを用いて簡単な図を描くことが出来る
8週 キャリア教育
2ndQ
9週 Arduinoを用いた製作実験I Arduinoを用いてどのようなコンセプトで回路製作を行うか考えられる
10週 Arduinoを用いた製作実験II 回路製作に必要な素子の選別、回路図及び配線図を作成することが出来る
11週 Arduinoを用いた製作実験III 回路動作に必要なプログラムを組むことが出来る
12週 Arduinoを用いた製作実験IV 配線図の通りに回路を作製することができる
13週 Arduinoを用いた製作実験V 動作確認及びデバックを行うことができる
14週 Arduinoを用いた製作物の発表 Arduinoを用いた製作物について発表することができる
15週 報告書の作成 回路が正常に動作しなかった場合に、マルチメータを用いて接続不良箇所を発見することができる
16週
後期
3rdQ
1週 後期の概要,およびモータ制御について モータの制御方法について理解し,実際にLEGOで動作させることができる
2週 ループ・スイッチ,カラーセンサの制御 ループスイッチ,カラーセンサの制御方法について理解し,実際にLEGOで動作させることができる
3週 タッチセンサ,超音波センサ,ジャイロセンサの制御 タッチセンサ,超音波センサ,ジャイロセンサの制御方法について理解し,実際にLEGOで動作させることができる
4週 ライントレース,変数の扱い方,およびこれまでのまとめ 変数を用いた制御プログラムとライントレースの簡単な原理について理解し,LEGOで動作させることができる
5週 練習課題 センサとモータに関する簡単な練習課題を解決する
6週 課題の受け渡し・発表準備 これまでの内容にもとづき,与えられた課題の解決方法をまとめることができる
7週 中間発表 第6週でまとめた解決方法を発表する
8週 キャリア講演会
4thQ
9週 課題解決のためのロボット制御プログラムの開発1 第6週でまとめた解決方法にもとづき,LEGOを用いた課題解決のためのプログラムを開発する
10週 課題解決のためのロボット制御プログラムの開発2 第6週でまとめた解決方法にもとづき,LEGOを用いた課題解決のためのプログラムを開発する
11週 課題解決のためのロボット制御プログラムの開発3 第6週でまとめた解決方法にもとづき,LEGOを用いた課題解決のためのプログラムを開発する
12週 課題解決のためのロボット制御プログラムの開発4 第6週でまとめた解決方法にもとづき,LEGOを用いた課題解決のためのプログラムを開発する
13週 課題解決のためのロボット制御プログラムの開発5 第6週でまとめた解決方法にもとづき,LEGOを用いた課題解決のためのプログラムを開発する
14週 発表準備 与えられた課題の解決方法と,実際に作成したロボットとプログラムの動作について纏めることができる
15週 最終発表 与えられた課題の解決方法と,実際に作成したロボットとプログラムの動作について発表することができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

前期後期合計
総合評価割合5050100
基礎的能力202040
専門的能力202040
分野横断的能力101020