電気磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 電気磁気学Ⅰ
科目番号 0014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 創造工学科(電気電子系共通科目) 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 [ 教科書]高木浩一、猪原哲、佐藤秀則、高橋徹、向川政治、大学1年生のための電気数学 電気回路・電磁気学の基礎数学 [参考資料]石井良博著「電気磁気学」コロナ社、高橋 寛 監修「電気基礎(上)」コロナ社
担当教員 奥山 由

到達目標

1)クーロン力や電界、電位の基礎知識をもち、それらの諸量を求めることができる。
2)導体、誘電体や静電エネルギーの基礎知識をもち、それらの諸量を求めることができる。
3)ビオ・サバールの法則、アンペールの法則やローレンツ力の基礎知識をもち、それらの諸量を求めることができる。
4)電磁誘導についての基礎知識をもち、自己インダクタンスや相互インダクタンスを求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1クーロン力や電界、電位の基礎知識を持ち、それらの諸量を求めることができる。点電荷に働くクーロン力の計算及びガウスの法則を使って電界の計算ができる。左項目が出来ない。
評価項目2導体、誘電体や静電エネルギーの基礎知識をもち、それらの諸量を求めることができる。静電容量を計算できる。左項目が出来ない。
評価項目3ビオ・サバールの法則、アンペールの法則やローレンツ力の基礎知識をもち、それらの諸量を求めることができる。ビオ・サバールの法則やアンペールの法則を用いて磁界を求めることができる。左項目が出来ない。
評価項目4電磁誘導についての基礎知識をもち、自己インダクタンスや相互インダクタンスを求めることができる。電磁誘導を用いて誘導起電力を計算でき、自己誘導と総合誘導を説明できる。左項目が出来ない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気磁気学は、電気電子工学の重要な基礎分野であるため、電気磁気現象を論理的・定量的に学び、電気電子技術者にとって必要な基礎となる知識を身に付ける。特に第2学年では、電気磁気学に必要な電気数学及び電気磁気学の全体の概要について学ぶ。そのため、第1学年で学んだ数学と第2学年から学ぶ数学および物理基礎に関する基礎知識を十分に理解しておくこと。
授業の進め方・方法:
達成目標に関する内容の試験および小テスト・課題レポートで達成度を評価する。理解度確認試験30%、定期試験40%、小テスト・課題レポート30%で成績評価する。合格点は60 点である。また、必要に応じて再試験を行う。
注意点:
基本的には講義が中心となる。また、電気と磁気を両方講義するため進度が早いので、理解を深めるために課題演習を各自自学自習として参考図書で行うこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス/電荷と力 2つの電荷間に働く力について説明できる。
2週 クーロンの法則I(関数とグラフ) 2つの電荷間に働く力をを計算でき、グラフで描くことができる。
3週 クーロンの法則II(三角関数と力の合成) クーロンの法則を用いて、直線状に並ぶ複数の電荷による力を計算できる。
4週 クーロンの法則III(三角関数と力の合成) クーロンの法則を用いて、複数の電荷による力を計算できる。
5週 ベクトルの基礎 ベクトルの表現方法について説明でき、内積の計算ができる。
6週 理解度確認試験
7週 クーロンの法則IV(ベクトルを用いた計算) ベクトルを用いたクーロンの法則について説明でき、簡単な計算ができる。
8週 電気力線と電界 電荷の周りの電気力線の様子を描くことができ、電界との関係を説明できる。
2ndQ
9週 ガウスの定理I(微積分) ガウスの定理の積分形について説明できる。
10週 ガウスの定理II ガウスの定理を使って点電荷や帯電した導体球の周りの電界の計算ができる。
11週 ガウスの定理III ガウスの定理を使って帯電した直線導体や平行平板電極の周りの電界を計算することが出来る。
12週 電位の計算 電位について説明でき、電位の計算ができる。
13週 静電容量とコンデンサの接続 静電容量について説明でき、コンデンサの直列接続、並列接続の合成静電容量を求めることが出来る。
14週 コンデンサに蓄えられるエネルギーと電位係数 コンデンサに蓄えられる静電エネルギーと電位係数を計算できる。
15週 静電容量の計算 静電容量の計算ができる。
16週 前期定期試験
後期
3rdQ
1週 誘電体と誘電率 誘電体と誘電率について説明できる。
2週 電気双極子と分極 電気双極子モーメントや分極の大きさを計算できる。
3週 分極と電束密度 誘電体中でガウスの定理が適用でき、静電容量や静電エネルギーが計算できる。
4週 磁極の間のクーロンの法則と磁力線 磁極の間のクーロンの法則を用いて磁極間の力の計算ができ、磁力線について説明できる。
5週 磁気モーメントと磁性体の磁化 磁気モーメントと磁化について説明できる。
6週 磁束密度と透磁率及び強磁性体の磁化 磁束密度と透磁率の関係及び強磁性体、ヒステリシスについて説明できる。
7週 右ねじの法則とアンペールの法則I 右ねじの法則について説明でき、アンペールの法則を使って直線電流が作る磁界の計算ができる。
8週 右ねじの法則とアンペールの法則II アンペールの法則を使ってソレノイドが作る磁界の計算ができる。
4thQ
9週 理解度確認試験
10週 ビオ・サバールの法則 ビオ・サバールの法則を使って磁界の計算ができる。
11週 磁界中の電流に作用する力 フレミング左手の法則について説明でき電磁力を求めることができる。
12週 ローレンツ力 ローレンツ力が計算できる。
13週 電磁誘導 電磁誘導を説明でき、ファラデーの法則・レンツの法則を用いて誘導起電力の計算ができる。
14週 自己インダクタンス、相互インダクタンス 自己インダクタンス、相互インダクタンスを求めることが出来る。
15週 コイルに蓄えられるエネルギー コイルに蓄えられる磁気エネルギーを計算できる。
16週 後期定期試験

評価割合

レポート課題・小テスト理解度確認試験定期試験合計
総合評価割合303040000100
基礎的能力15152000050
専門的能力15152000050
分野横断的能力0000000