信号処理

科目基礎情報

学校 苫小牧工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 信号処理
科目番号 0027 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 創造工学科(電気電子系共通科目) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「教科書」 大類重範著「ディジタル信号処理」 日本理工出版会 / 「参考書」小川吉彦著 「信号処理の基礎」朝倉書店, Richard G. Lyons, "Understanding Digital Signal Processing 2nd ed," Prentice-Hall
担当教員 佐々木 幸司

到達目標

1. フーリエ変換の計算ができ, これに関する公式を適用できる。
2. ラプラス変換の計算ができ, アナログシステムの周波数応答を計算できる。
3. Z変換の計算ができ, これに関する公式を適用できる。
4. ディジタルシステムの周波数応答を計算できる。
5. 仕様を満たすディジタルフィルタを設計できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
フーリエ変換の計算と公式についてフーリエ変換の複雑な計算ができ, これに関する公式を導出できる。フーリエ変換の計算ができ, これに関する公式を適用できる。フーリエ変換の計算ができず, これに関する公式を適用できない。
ラプラス変換の計算と, アナログシステムの周波数応答についてラプラス変換の複雑な計算ができ, 複雑なアナログシステムの周波数応答を計算できる。ラプラス変換の計算ができ, アナログシステムの周波数応答を計算できる。ラプラス変換の計算ができず, アナログシステムの周波数応答を計算できない。
Z変換の計算と, これに関する公式についてZ変換の複雑な計算ができ, これに関する公式を導出できる。Z変換の計算ができ, これに関する公式を適用できる。Z変換の計算ができず, これに関する公式を適用できない。
ディジタルシステムの周波数応答について複雑なディジタルシステムの周波数応答を計算できる。ディジタルシステムの周波数応答を計算できる。ディジタルシステムの周波数応答を計算できない。
ディジタルフィルタの設計について複雑な仕様を満たすディジタルフィルタを設計できる。仕様を満たすディジタルフィルタを設計できる。仕様を満たすディジタルフィルタを設計できない。

学科の到達目標項目との関係

 Ⅰ 人間性  1 Ⅰ 人間性
 Ⅱ 実践性  2 Ⅱ 実践性
 Ⅲ 国際性  3 Ⅲ 国際性
 CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力  5 CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力
 CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力  7 CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力

教育方法等

概要:
信号処理は電子,電気,情報工学の多様な分野において必要不可欠な技術である。この講義では信号処理の基礎として重要なフーリエ級数,フーリエ変換,アナログ信号のためのラプラス変換,ディジタル信号のためのZ変換について重点的に説明する。さらにZ変換の応用として, ディジタルシステムの解析についても説明する。
授業の進め方・方法:
講義主体で進める。これまでの数学・物理はもちろん, 電気回路等で習得した知識についても十分理解しておくこと。達成目標に関する内容の試験や課題等で達成度を評価する。定期試験60%, 達成度確認30%, 課題・小テスト等10%で成績評価する。ただし,提出期限が過ぎた課題等は成績評価の際に0点とするので,提出期限を厳守すること。合格点は60点である。学業成績の成績が60点未満のものに対して再試験を実施する場合がある。この場合、再試験の成績は定期試験の成績に置きかえて再評価を行う。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習として小テスト・課題を実施します。
この他,日常の授業(30時間)のための予習復習時間,定期試験の準備のための勉強時間を総合し,60時間の自学自習時間が必要である。
注意点:
演習課題には積極的に自発的に取り組むこと。演習問題は添削後,返却する。
また, 関連する分野の専門書等を精読し授業の理解を促進するために, 60時間の自学自習時間を要する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 フーリエ変換(1) 基本的なフーリエ変換の計算ができる。
2週 フーリエ変換(2) フーリエ変換の性質を利用して複雑な計算ができる。
3週 デルタ関数への応用 フーリエ変換をデルタ関数に適用した計算ができる。
4週 インパルス応答 インパルス応答を求めることができる。
5週 ラプラス変換(1) 基本的なラプラス変換の計算ができる。
6週 ラプラス変換(2) ラプラス変換の性質を利用して複雑な計算ができる。
7週 ラプラス変換とシステム ラプラス変換を利用して線形システムを解析できる。
8週 達成度確認テスト
2ndQ
9週 標本化と量子化 標本化と量子化について、説明できる。
10週 Z変換(1) 基本的なZ変換の計算ができる。
11週 Z変換(2) Z変換の性質を利用して複雑な計算ができる。
12週 Z変換(3) Z変換の性質を利用して複雑な計算ができる。
13週 離散時間線形システム(1) Z変換を利用して線形システムを解析および設計できる。
14週 離散時間線形システム(2) Z変換を利用して線形システムを解析および設計できる。
15週 離散時間線形システム(3) Z変換を利用して線形システムを解析および設計できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。4前13,前14,前15
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。4前13,前14,前15

評価割合

定期試験達成度確認課題合計
総合評価割合603010100
基礎的能力0000
専門的能力603010100
分野横断的能力0000