到達目標
1. 工学の多くが実験によって導かれていることを把握し,各実験テーマの内容および手順を正しく理解し,その重要性を認識できる.
2. 情報技術基礎,プログラミング等の授業で学習した内容について,実験・実習による実践的な理解を深めることができる.
3. 実験を通じて理解した内容とその実験結果をまとめ,適切な技術文書として記述することと,提出期限を意識したスケジュール管理ができる.また,適切なコミュニケーション能力を養うことができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
【評価項目1】
工学の多くが実験によって導かれていることを把握し,各実験テーマの内容および手順を正しく理解し,その重要性を認識できる. | 各実験テーマにおける内容を十分理解し,正しい手順で実験を取り組み,その重要性を具体的に認識することができる. | 各実験テーマにおける内容を理解し,正しい手順で実験を取り組み,その重要性を認識することができる. | 各実験テーマにおける内容を理解することができず,手順通り実験を取り組むこともできず,その重要性を認識することができない. |
【評価項目2】
情報技術基礎,プログラミング等の授業で学習した内容について,実験・実習による実践的な理解を深めることができる. | 各実験テーマにおける到達目標を十分達成し,実験で得た知識を詳細に説明できる. | 各実験テーマにおける到達目標を達成し,実験で得た知識を説明できる. | 各実験テーマにおけ各実験テーマにおける到達目標を達成できず,実験で得た知識を説明できない. |
【評価項目3】
実験を通じて理解した内容とその実験結果をまとめ,適切な技術文書として記述することができる.また,適切なコミュニケーション能力を養うことができる. | 実験結果をまとめた技術文書の作成方法を学び実践することで,適切な技術文章の記述と提出期限を意識したスケジュール管理ができ,コミュニケーション能力も十分身についた. | 実験結果をまとめた技術文書の作成方法を学び実践することで,基礎的な技術文章の記述と提出期限を意識したスケジュール管理ができ,コミュニケーション能力も身につけた. | 実験結果をまとめた技術文書の作成方法を学べず,技術文章の記述および提出期限を意識したスケジュール管理ができない.また,コミュニケーション能力も身につかない. |
学科の到達目標項目との関係
Ⅰ 人間性 1 Ⅰ 人間性
Ⅱ 実践性 2 Ⅱ 実践性
Ⅲ 国際性 3 Ⅲ 国際性
CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力 5 CP2 各系の工学的専門基盤知識,および実験・実習および演習・実技を通してその知識を社会実装に応用・実践できる力
CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力 7 CP4 他者を理解・尊重し,協働できるコミュニケーション能力と人間力
学習目標 Ⅰ 人間性
学習目標 Ⅱ 実践性
学習目標 Ⅲ 国際性
本科の点検項目 C(コミュニケーション) 日本語で記述,発表,討論するプレゼンテーション能力と国際的な場でのコミュニケーションをとるための語学力の基礎能力を身につける
本科の点検項目 C-ⅰ 自分の考えをまとめてプレゼンテーションできる
本科の点検項目 C-ⅲ 自分の考えをまとめてプレゼンテーションできる
学校目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
学科目標 D(工学基礎) 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識と応用力を身につける
本科の点検項目 D-ⅰ 数学に関する基礎的な問題を解くことができる
本科の点検項目 D-ⅲ 情報技術を利用できる
本科の点検項目 D-ⅳ 数学,自然科学,情報技術および工学の基礎知識を専門分野の工学的問題解決に応用できる
学校目標 E(継続的学習) 技術者としての自覚を持ち,自主的,継続的に学習できる能力を身につける
本科の点検項目 E-ⅱ 工学知識,技術の習得を通して,継続的に学習することができる
学校目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
学科目標 F(専門の実践技術) ものづくりに関係する工学分野のうち,得意とする専門領域を持ち,その技術を実践できる能力を身につける
本科の点検項目 F-ⅱ 実験,演習,研究を通して,課題を認識し,問題解決のための実施計画を立案・実行し,その結果を解析できる
本科の点検項目 F-ⅲ 専門とする分野の技術を実践した結果を工学的に考察して,期限内にまとめることができる
学校目標 I(チームワーク) 自身の専門領域の技術者とは勿論のこと,他領域の技術者ともチームを組み,計画的かつ円滑に仕事を遂行できる能力を身につける
学科目標 I(チームワーク) 自身の専門領域の技術者とは勿論のこと,他領域の技術者ともチームを組み,計画的かつ円滑に仕事を遂行できる能力を身につける
本科の点検項目 I-ⅰ 共同作業における責任と義務を認識し,計画的かつ円滑に仕事を遂行できる能力を身につける
教育方法等
概要:
本科目では,情報科学・工学系での実験をはじめて取り組むことになるため,実験の事前準備から実験報告書の提出までの一連の流れを自身で理解し,スケジュール管理できるようにする.
実験の内容は,ハードウェア実験,マイコン実験,およびソフトウェアの実験に分かれている.ハードウェア実験では,計測機器の取扱い,簡単な回路設計と回路製作も含めて学び理解する.マイコン実験では,プログラミングとハードウェアの関わり合いを学び,最終的にある程度の規模のシステムを実装する.ソフトウェア実験では,与えられた仕様に基づき簡単なプログラムを作成し,デバック,テストを含めて学び理解する.また,実験報告書の作成を通じて基本的な技術的文書作成能力を身につける.
授業の進め方・方法:
ハードウェア実験は個人または2人1組の一斉実験となる.マイコン実験およびソフトウェア実験は個人による一斉実験となる.基本的に1週で1つのテーマであるが,数週間で1つのテーマを実施する場合もある.説明と実験・実習・検討とドキュメンテーションを繰り返し,効果的に実験を進めるようにする.実施場所はハードウェア実験が2F情報科学・工学実験室,マイコン実験およびソフトウェア実験は3F第1ICT実習室となる.
注意点:
ハードウェア実験,マイコン実験およびソフトウェア実験すべてにおいて,実験当日には必要とされる実験ノート・関連教科書・関数電卓・作図用具一式,実験指導書等をまとめたポケットファイル等を用意すること.また,実験報告書提出の際には,実験指導書・実験ノート・筆記用具を必ず持参すること.期限までに実験報告書が提出できない場合には,指導教員に事前に連絡すること.実験に取り組む前には,実験指導書の熟読および関連内容の予習復習をおこなうこと.評価は,すべての実験に参加し,実験テーマごとに課す実験報告書すべてが提出され受理されていることが前提となる(なお,受理の要件については別途各テーマ担当教員より指示がある).
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
実験についてのガイダンス |
実験の取組み方を理解できる.
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2週 |
電気回路の基礎 |
電気回路を構成する電流,電圧,抵抗の3要素の働きと動作を理解できる.
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3週 |
テスターによる測定 (1) |
導通テスト,抵抗による分圧値を測定できる.
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4週 |
テスターによる測定 (2) |
抵抗値,合成抵抗値を測定できる.
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5週 |
電圧計の内部抵抗 |
電圧測定における内部抵抗の影響を理解できる.
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6週 |
グラフの作成 |
均一方眼,片対数方眼のグラフを作成できる.
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7週 |
グラフの作成 |
均一方眼,片対数方眼のグラフを作成できる.
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8週 |
予備実験・報告書執筆指導 |
適切な技術文書としての実験報告書の執筆ができる.
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2ndQ |
9週 |
予備実験・報告書執筆指導 |
適切な技術文書としての実験報告書の執筆ができる.
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10週 |
ディジタルオシロスコープによる直流電圧の測定 |
ディジタルオシロスコープの基本的操作法,直流電圧の測定ができる.
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11週 |
ダイオードの直流特性 |
スイッチングダイオードの直流特性を理解することができる.
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12週 |
ダイオードの直流特性 |
スイッチングダイオードの直流特性を理解することができる.
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13週 |
ダイオード論理回路 |
ダイオード論理回路の動作を理解することができる.
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14週 |
ダイオード論理回路 |
ダイオード論理回路の動作を理解することができる.
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15週 |
予備実験・報告書執筆指導 |
適切な技術文書としての実験報告書の執筆ができる.
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
マイコン (1) |
マイコンボードのハードウェアとピンアサインの概要,またスイッチなどからの外部入力を理解し,簡単な制御プログラムを作成・実行できる.
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2週 |
マイコン (2) |
マイコンボードのハードウェアとピンアサインの概要,またスイッチなどからの外部入力を理解し,簡単な制御プログラムを作成・実行できる.
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3週 |
マイコン (3) |
マイコンボードのハードウェアとピンアサインの概要,またスイッチなどからの外部入力を理解し,簡単な制御プログラムを作成・実行できる.
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4週 |
マイコン (4) |
マイコンボードのハードウェアとピンアサインの概要,またスイッチなどからの外部入力を理解し,簡単な制御プログラムを作成・実行できる.
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5週 |
マイコン (5) |
マイコンボードのハードウェアとピンアサインの概要,またスイッチなどからの外部入力を理解し,簡単な制御プログラムを作成・実行できる.
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6週 |
マイコン (6) |
マイコンボードのハードウェアとピンアサインの概要,またスイッチなどからの外部入力を理解し,簡単な制御プログラムを作成・実行できる.
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7週 |
マイコン (7) |
マイコンボードのハードウェアとピンアサインの概要,またスイッチなどからの外部入力を理解し,簡単な制御プログラムを作成・実行できる.
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8週 |
マイコン (8) |
マイコンボードのハードウェアとピンアサインの概要,またスイッチなどからの外部入力を理解し,簡単な制御プログラムを作成・実行できる.
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4thQ |
9週 |
マイコン (9) |
マイコンボードのハードウェアとピンアサインの概要,またスイッチなどからの外部入力を理解し,簡単な制御プログラムを作成・実行できる.
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10週 |
予備実験・報告書執筆指導 |
適切な技術文書としての実験報告書の執筆ができる.
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11週 |
プログラム作成 (1) |
与えられた仕様に従うフローチャートを作成できる.作成したフローチャートに従い,C言語によるプログラム作成,デバッグ,実行テストを遂行できる.
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12週 |
プログラム作成 (1) |
与えられた仕様に従うフローチャートを作成できる.作成したフローチャートに従い,C言語によるプログラム作成,デバッグ,実行テストを遂行できる.
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13週 |
プログラム作成 (2) |
与えられた仕様に従うフローチャートを作成できる.作成したフローチャートに従い,C言語によるプログラム作成,デバッグ,実行テストを遂行できる.
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14週 |
プログラム作成 (2) |
与えられた仕様に従うフローチャートを作成できる.作成したフローチャートに従い,C言語によるプログラム作成,デバッグ,実行テストを遂行できる.
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15週 |
予備実験・報告書執筆指導 |
適切な技術文書としての実験報告書の執筆ができる.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | プログラミング | プログラミングの基本的な構造を理解し、プログラムを記述できる。 | 3 | |
サブルーチンの概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。 | 3 | |
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。 | 3 | |
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測できる。 | 3 | |
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムを実行できる。 | 3 | |
主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。 | 2 | |
分野別の工学実験・実習能力 | 情報系分野(実験・実習能力) | 情報系分野(実験・実習能力) | 与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。 | 3 | |
標準的な方法を用いて、作成するプログラムの設計図を作成できる。 | 3 | |
与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計、評価できる。 | 3 | |
評価割合
| レポート | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 40 |
専門的能力 | 40 | 40 |
分野横断的能力 | 20 | 20 |